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部屋一覧
二所一門 出羽一門 立浪一門
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出羽海部屋の幕内力士・久島海の興した部屋。 創設10年でついに初の関取・幕内力士が誕生するも、直後に師匠が急死して部屋は消滅した。
幕内 碧山(敢1、のち春日野部屋で小結)
久島海から「久」、もしくは「碧(あお/あおい)」の文字をつけることが多い。 移籍後もその四股名を引き継いでいる。 学生相撲界の至宝・久島海 高校生にしてアマ相撲界を制し、土俵で雄叫びを上げる「クッシー」と恐れられた怪物力士。日大に進んでさらにタイトルを重ね、3年連続学生横綱。鳴り物入りで角界入りした。すぐに幕内に進んだが、引っ張り込む取り口が抜けず苦戦。上位を苦しめていた時期もあったが腰痛もあって実力を出し切れず、まさかの平幕止まりで10年に引退した。平成元年に朝潮が引退してから、12年に武双山が大関となるまで、大学相撲出身力士は冬の時代となっていた。 出羽海部屋から独立 引退から2年、田子ノ浦部屋を起ち上げる。関取はなかなか出なかったが、ブルガリア出身の碧山がわずか2年で入幕。新入幕で早速敢闘賞を獲得。師匠並の巨体を活かして活躍が期待される。これを機に続々と関取をと機運が高まった24年2月に、師匠が急死。以前にも体調を崩して危険な状態に陥ったことがあったが、再び倒れて帰らぬ人となった。親方一人の新興部屋であり、部屋は消滅した。
唯一の関取・碧山を含む古手は春日野部屋へ、若手は出羽海部屋に移籍。当初は独立元の出羽海へ全員移籍とされていたものの、どういう事情があったのか真相は語られないが、戦後始めて力士が複数の部屋へ離散した。 直後の春場所、幕下海龍、三段目希帆ノ海、序二段碧己真と揃って優勝し、亡き親方の墓前に花を捧げたのは感動的だった。春日野部屋でもまれた碧山は、師匠の悲願だった三役に昇進して恩返し。稀勢の里キラーとして迫力ある相撲を展開している。 |