現役力士データ

2019年(平成三一年)


平成31年 古豪

琴奨菊 嘉風 栃煌山 安美錦  妙義龍 

高い実績を誇るベテラン力士を新たに別記。

平成31年 <home><データ解説><現役><平成><昭和

上位陣

白鵬  鶴竜  稀勢の里  豪栄道  高安  栃ノ心

三 役

御嶽海 玉鷲 逸ノ城 貴景勝

古 豪 琴奨菊 嘉風 栃煌山 安美錦  妙義龍 
古 参

豪風 松鳳山 碧山  荒鷲 勢    
宝富士 魁聖
隠岐の海 佐田の海 蒼国来

中 堅

正代  遠藤  貴ノ岩  千代大龍  千代の国
千代丸 琴勇輝 大翔丸 錦木 千代翔馬 石浦

新 鋭

北勝富士 豊山 朝乃山 輝   大栄翔 大奄美

新入幕 阿炎 竜電 旭大星 琴恵光 明生 隆の勝
基本データ 四股名、最高位等の基本的なデータ
年齢はその年の誕生日後のもの(12/31基準)。
取り口:相撲の取り方を独自の分類で表記(「解体新書」参照)
型   :得意とする形  得意技:公式のものに近い表記で
体格 :身長は1cm刻み、体重は5kg刻みで掲載前後の平均的なもの。体格分類は「解体新書」参照
パラメータ

持ち技リスト

特性

パラメータ 15〜1(0.5刻み)で表示。(上位項目はランクを併記。29年から基準変更)
 
S(-14.5)A(14-13)B(12.5-11)C(10.5-9.5)D(9-8)E(7.5-6.5)F(6-4.5)G(4-)
体格:スケール感、重量感、懐の深さなど体格面の総合値
力 :馬力、腕力、相撲力、小力などパワーに関する総合値
足腰:バランス、踏ん張り、柔軟性など総合的な下半身の強さ
速 :スプリント、アジリティ、レスポンスなどスピードに関する総合値
技 :相撲勘、前捌きの良さ、技の鋭さ、タイミングなど技能に関する総合値
離 :突き、押し、引き技など離れて取った場合の総合的技量
組 :寄り、投げ、その他組み合って取った場合の総合的技量
 
それぞれに下位項目を設けているが、それ以外の関連要素も加味して算出。
 「組」の下位項目3点目、吊、極、掛(足技のみ)、(足)取、反は、最も代表的なものを記載。
持ち技リスト
は、数字がレベル(低1<7高)、英字が頻度(多a>e少)を表す。
  決め技、崩し技は便宜上分けているが、それほど厳密に分類しているわけではない。
 技名の前に左右がついていないのは、どちらもできる、または特に差がない場合。
特性
は、:精神面・癖、ジンクス、その他の特徴など
       :技量面の特徴、技リストで表しづらいテクニックなど
      :体格・身体能力面の特徴、ケガなど

詳細は、<データ解説ver2.1>を参照

サブチャート ■傾向  ●の数が指向の強さを表す。
 (相撲ぶりはか、を徹底するか多彩な取り口か、攻かじっくり詰めか、
 気性・取り口はか、つに徹すか突き・しに徹すか、四つのの傾向)
■V争いの展開(上位陣のみ)/活躍の傾向は、
             得意・傾向が強い順に、< ○、△、×、無印>で示す。
■間合い:(密着した状態。がっぷり胸を合わせた状態)
               (廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。向付、半身など)
       (体は接しているが廻しには掛からない距離。押し合い、前さばきの応酬)
       (体が離れ、突っ張りに適した距離)
       (遠距離。前掛かりに腕を伸ばして届く距離)
     得意とする順に、☆>◎>○>△>×で示す。
総合値:パラメータの平均値。矢印は前年との比較(0.1以内の微増減は「→」とする)
解説 略歴・前年評価・当年期待(31年1月時点) / 取り口・パラメータとスキルに関するコメント

    琴奨菊  最高位:大関 福岡出身 佐渡ヶ嶽部屋   35  
取り口:前進型 型:左四ツ右上手 得意手:寄り 180cm/180kg 重量肉厚

C10.0  8.5
<決め技>
がぶり寄り5b
右上手投げ3c
右小手投げ3b
左四つ寄り4a
右四つ寄り4c
モロ差寄り2d
突っ張り  2c
ハズ押し  3b
掬い投げ  2d
突き落とし3c
はたき  3c
<崩し技>
右おっつけ4c
引きつけ 3a
巻き替え  1d
肩透かし  3d
閂    2d
極め    3c
左腕返し 2c
廻し切り 3b
のどわ  2c
渡し込み 2d
波離間投げ1e
<立合>
左差し  3a
右おっつけ2b
右抱え込み4b
ぶちかまし2d
左前褌 3c
張差し  1d
体当たり 2c
両差し  1e
頭c肩a胸c
手e変化e
<心>
勝負弱い
息切れ
連敗癖
強引
<技>
右ワキ甘い
左堅い
受身○
引張り込み
突進
相四つ○
外四つ○
対変化×
<体>
重心低い
肩幅広い
カタフン
バッタリ
左上腕
右肩
両膝爆弾
 
11.5
C10.0 馬力 10.0
怪力 10.0

E 6.5 安定  6.0
粘り  7.0
E 7.0 出足  9.5
敏捷  6.5
D 8.0 技巧  7.5
キレ  8.5
D 8.5  8.0
 9.5
 9.0
C10.0 10.5
 9.0
11.0

剛●●●■●○○柔

型●●●■●○○彩

速○●●■●○○理

動●●●■●○○静

四●●●■●●○押

左●●●■●●○右

活躍

間合い

総合値
殊勲 大勝 安定

8.6↓

×
★略歴  高校相撲出身。入幕2年目の18年から上位に定着。入幕時から20キロ以上増量、部屋の先輩大関・琴風ばりのガブリ寄りが代名詞になるまで寄りを磨き上げた。プレッシャーに弱い面もあったが、23年秋場所に大関取りを成功させた。昇進以降は優勝争いに絡むことは少なく、調子を上げては故障の繰り返し。特に25年11月に大胸筋を切ってからは右の怪力を発揮できず苦しんだ。それでも徐々に鍛え直すと、28年1月3横綱連破し初優勝。実に10年ぶりの日本出身力士の優勝とあって一躍時の人となった。その後は慢性化した両膝の不調もあり再失速、29年初場所で5年守った大関の座を明け渡したが、初金星を得るなど健闘を続ける。

★前年 【平幕暮らし】陥落した29年は存在感を発揮していたが、30年は失速。初場所は稀勢の里から金星を得るが負け越し。夏は5枚目で1点勝ち越したが、翌場所筆頭で左上腕を痛めて途中休場、8枚目に落ちた秋も勝ち越せなかったが、地元福岡では10番勝って復調の兆し。

★当年 【もう一花】ケガもあって凋落の様子だが、得意の形になればまだ上位でやれるはず。十両復帰の豊ノ島も刺激に、大ベテランの域に達してもガブリ続ける。

★取り口  上手を引き付けてのがぶり寄りが魅力。重心の低いどっしりした体型で、型にハマれば自慢の出足が横綱をも一気に運ぶ。左四つでの寄りが武器で、右は抱える形でもガブリながら前に出る。残すところを突き落としも体重が乗って強力。右四つ相手には争わず左前褌を取っての寄りも鋭い。元々は押し相撲、右おっつけが強くて押し負けず、つっかえ棒を外すような叩きもある。

★パラメータ・スキル解説 (10.2→9.2→8.6)中位でも圧倒できず、力は落ちたと言わざるを得ない。自慢の出足で一気に決められず、長引く相撲も増えた。終盤息切れする傾向も強くなった。ただ、相変わらず右で抱え込んで持っていく出足は、時に往年の迫力を発揮する。両膝悪いが、悪いなりにうまく使って踏ん張りは効く。


         嘉 風  最高位:関脇 大分出身 尾車部屋   37  
取り口:突貫・撹乱型 型:突っ張り、左差し 得意手:上突張,引き 175cm/145kg 小兵中肉

F 6.0  5.5
<決め技>
上突っ張り4a
モロ差寄り4c
モロハズ 3c
掬い投げ 3c
引き落とし5b
肩透かし 4b
左下手投げ4c
上手出投げ3c
下手出投げ1d
うっちゃり 2e
<崩し技>
張り手  4b
ハズ押し 4b
モロ手突き3c
はたき  4b
ぶちかまし3b
いなし  4b
小股   2d
切り返し 2d
吊り   2d
足取り  2d
<立合>
ぶちかまし4a
左固め  3c
モロ手突き2d
モロ差し 2d
いなし  3d
張差し  3d
もぐり  3e
 
頭b肩c胸e
手c変化d
<心>
気迫
ご当所○
仕切り速い
尻上がり
7−7
速攻
超晩成型
円熟
面相撲
上位キラ-
<技>
まわりこみ
回転○
差し身
もぐり
変化技○
引き足○
ずらし
上下動
<体>
重心低い
粘り腰
 6.5
E 7.0 馬力  8.0
怪力  7.0

D 8.5 安定  8.5
粘り  9.5
B11.0 出足 11.0
敏捷 11.0
B11.0 技巧 11.0
キレ 11.0
C10.0  8.5
10.5
11.0
D 8.0  8.0
 8.5
 7.5

剛○●●■●●○柔

型○●●■●●○彩

速●●●■●○○理

動●●●■○○○静

四○○●■●●●押

左○●●■●○○右

活躍型

間合い

総合値
殊勲 大勝 安定

8.8↓

×
★略歴   大学でタイトル経験がありながら前相撲からスタート。一気に入幕するが、幕内では体力負け、たまに下位で大勝するくらいで、番付は安定しなかった。24年半ばからしばらくは上位から姿を消していたが、26年、3度目の敢闘賞を手土産に新三役昇進。最年長初金星も記録するなど、30歳を過ぎてから上位に通用する力をつけ始め、激しい相撲は後半戦に欠かせない存在に。初金星、新関脇ともに豪風に次ぐ高齢記録。35歳にして三役に定着するまでになった。

★前年 【思わぬ不振】一年間平幕で推移。5場所ぶりに平幕で迎えた初場所は、金星2つを挙げてうるさいところを見せたが4勝止まり。中位に落ちた春、夏もパッとせず、名古屋は初日から負けっぱなし。人知れず不調を抱えていたようだが、何とか13連敗でストップ。幕尻近くに落ちた秋は幾分復調し、11勝。三賞候補に挙がったが、候補者枯渇の中でも実績を加味されて見送り。

★当年 【復活は...】急に衰えたとは思いたくないが、実際一年間中位で苦戦を強いられた。盟友豪風も十両に落ちて幕内最年長になるが、上位に戻ればまだまだ大物食いをしそう。

★取り口解説  激しい突っ張り、速攻を得意とする。立合いは頭で当たるが微妙に角度をつけており、脇を固めた方の肩で弾き上げつつ先手を取る。目にも止まらぬ速さで、先手先手で動く。引き技も絶妙の間、流れで足を取ることも。中に入って両差しになると、左肩をうまく使いつつ吊り気味の寄りを見せる。かつては張って潜ってという動きが特徴的な突き押しの力士だったが、ここ数年の決まり手は寄り切りが急増、押し出しを大きく上回っている。

★パラメータ・スキル (9.1→9.3→8.8)中盤以降に連勝できるスタミナは立派だが、13連敗などやや面相撲の気が強くなった。近年はスピードに頼らず巧さを発揮して正面から受け止める力を見せていたが、この一年はやや馬力が落ちた印象だ。腰の強さは健在で、秋には自身9年ぶりとなる打っちゃりを鮮やかに決めた。


       栃煌山  最高位:関脇 高知出身 春日野部屋   32  
取り口:前進・技能型 型:モロ差/左押付右筈 得意手:寄り、押し 188cm/150kg 長身筋肉

D 8.5  8.5
<決め技>
モロ差寄り4b
右差し寄り3a
掬い投げ 3b
肩透かし 3b
上手出投げ3c
上手投げ 1d
突き落とし3b
モロ手突き2d
引き落とし2d
はたき  3c
<崩し技>
右ハズ 4a
左おっつけ4b
右おっつけ3c
波離間投げ1e
巻き替え 3d
腕返し  3b
跳ね上げ  3c
のどわ  3c
モロハズ 2c
ひねり  1e
<立合>
右差し     3b
左おっつけ3a
両差し    3b
右ハズ  3c
モロハズ 2c
右おっつけ2d
体当たり 1d
 
頭a肩d胸e
手d変化e
<心>
地方○
対長身×
ツラ相撲
速攻
ムラっ気
円熟
立合遅い
<技>
挟みつけ
差し身○
前捌き○
掬い差し
<体>
前傾○
体質硬い
反り身×
右足首
両ひざ
肩脱臼癖
左肩
 8.5
D 9.0 馬力  9.5
怪力  8.5

F 6.0 安定  6.0
粘り  6.0
D 8.5 出足  9.5
敏捷  8.0
C10.0 技巧 10.5
キレ  9.5
C 9.5  9.0
10.5
 9.5
C 9.5 10.0
 7.0
 6.0

剛●●●■○○○柔

型○●●■●○○彩

速●●●■●○○理

動●●●■●○○静

四○○●■●●○押

左○○●■●●○右

活躍型

間合い

総合値
殊勲 大勝 安定

8.7↓

  ×
★略歴  高校相撲で覇を競った豪栄道と同期入門。先んじて関取、入幕を果たして19年春敢闘賞デビュー。上位の壁に苦しんだが22年から通用し始め9月には新関脇で11勝。一気に抜け出す期待もあったが、連敗癖が祟って大負けすることも多く、大関レースでは遅れをとった。24年5月は上位総崩れの中12勝したが、平幕同士の決定戦で旭天鵬に敗れた。25年以降はほぼ三役に定着し、何度となく二桁勝利も挙げているが、好成績は続かず大関候補に留まる。

★前年 【陥落危機】初場所は左肩を痛め途中休場。翌場所も5勝に終わって15枚目に転落。8勝7敗で踏み止まると。名古屋はようやく復調し10勝。終盤まで優勝争いに加わったが連敗し、14日目御嶽海戦に抜擢されたが新鋭に優勝を許した。あわや十両陥落という危機も味わったが、後半は回復の兆しを見せ、上位復帰の九州では金星も獲得して勝ち越した。

★当年 【失地回復】中下位相手に圧倒できず、大関候補・三役常連として期待するのは酷に思えるが、稽古場では栃ノ心にも引けを取らない実力を発揮。初場所は前頭筆頭、2年ぶりの三役復帰で衰えたという評価を払拭したい。

★取り口解説  おっつけ、ハズで押すか、差して寄る速攻相撲。挟みつけるようなおっつけで出る力と、二本のぞかせて出る巧さを持ち合わす。掬うように差す技能が秀逸。派手さはないが質実剛健な相撲ぶり。若い頃はほとんど引いて勝つことがなかったが、近年は押し込んだところでさっと引き落とす緩急も見せている。

★パラメータ・スキル  (9.5→8.7)残念ながら23年版から定着していた三役のページを明け渡した。長身ながら前傾姿勢での速攻が身上。体格の割に胸が合うと硬さもあって懐の深さや腰の重さを発揮する場面は少ない。脆くも転ぶことが目立ち、最近は膝の故障が慢性化。反面、相手を捌く巧さは円熟味を増し、馬力型から技能派に徐々にシフト。前捌きは名人の域。はいつの頃からか立合いで腰を割って構えるまでがやたら長くなった。


        安美錦  最高位:関脇 青森出身 伊勢ヶ濱部屋   41  
取り口:攪乱型 型:左前褌/おっつけ・右喉輪 得意手:押し、出投 185cm/150kg 均整中肉

E 7.0  7.0
<決め技>
右のどわ 3a
はたき  5a
下手出投げ3d
前褌寄り  4c
上手出投げ4c
掬い投げ 3c
上手投げ 3b
肩透かし 3c
徳利投げ 2d
うっちゃり 2e
素首落とし3d
<崩し技>
ハズ押し  3b
外掛け  2e
いなし  3b
引っ掛け 2c
下手ひねり2d
裾取り   2e
左おっつけ2b
巻き落とし2d
内無双 2e
小股  1e
大逆手   1e
<立合>
右のどわ 4b
右差し  3b
左前褌  3c
張り手  3d
左上手   3c
いなし    4c
はたき  3d
出し投げ 3d
頭b肩d胸d
手c変化c
<心>
策士
速攻
帳尻
土俵際
対押し×
強行
晩成型
引き癖
人気
<技>
前捌き
相撲勘
まわりこみ
食い下り
呼び込み
<体>
前傾○
ヒジ柔軟
体質柔軟
ヒザ硬い
両膝爆弾
腰痛
 6.5
E 6.5 馬力  7.0
怪力  6.5

F 6.0 安定  6.0
粘り  6.0
E 7.5 出足  7.5
敏捷  7.5
C10.0 技巧 10.0
キレ  9.5
E 7.5  7.0
 7.5
11.0
D 8.0  7.0
 9.0
 9.0

剛○○●■●●●柔

型○○●■●●●彩

速●●●■●○○理

動○●●■●○○静

四○●●■●●○押

左○○●■●●○右

活躍型

間合い

総合値
殊勲 大勝 安定

7.5↓

  ×
★略歴  20世紀に新入幕の大ベテラン。若き日は軽量で、土俵際の魔術を持つ業師としてならす。15年1月には貴乃花最後の一番の相手として名を馳せた。時に大物を食いながら故障も多く番付が乱高下していたが、体重が130キロを超えてから上位に定着。19年ごろは関脇で二桁勝つなど大関まで期待された時期もあった。しかし早くから痛めていた膝の怪我がつきまとい、三役に定着するまでには至らず。それでも故障と付き合いながら長く上位で存在感を示した。28年の大怪我で十両に転落していたが、見事な返り咲きを見せた。三賞12、金星8の実力派。

★前年 【不惑】再入幕では勝ち越したが、初場所途中休場もあり転落。翌場所初日から4連敗と苦しんだが、よく粘って1場所復帰。ところが4勝しかできずに再転落した。休場以外で十両落ちは初めて。名古屋は勝ち越したがあと1番足りず復帰を逃し、秋、九州も勝ち越せば幕内に届く番付だったが、それぞれ給金に1番届かず。

★当年 【40代再入幕】相撲ぶりからも業師ぶりや速攻で鳴らした当時の相撲ではないが、相撲勘で星を稼ぐ。平成で2人目の不惑幕内なるか。

★取り口  かつての業師は、増量して押し相撲で上位に定着。徐々に喉輪で押し上げてすぐ叩く相撲が目立つようになり、ここ数年は叩き込みが主な決まり手となっているあたりは、旭鷲山と重なる。思い切りがよく上段から両手で真っすぐ叩く流れから、昨秋は徳利投げを立て続けに決めた。角界きっての技能派として鳴らした相撲勘は健在で、出鼻を捉えるので相手が分かっていても食ってしまう。

★パラメータ・スキル (8.0→7.8→7.5)慢性化した膝に加えてアキレス腱もやってしまい、しぶとい粘りや縦横無尽のスピード相撲は難しくなった。絶妙な間合いを取る相撲勘は健在で、一撃で仕留める。引き技はうまく決まるが、多彩な技や一気の押しは影をひそめている。


      妙義龍  最高位:関脇 兵庫出身 境川部屋   33  
取り口:スピード型 型:右差し左筈/押付 得意手:押し、寄り 187cm/145kg 均整筋肉

E 7.5  8.0
<決め技>
突っ張り 4b
両差し寄り3c
上手出投げ2d
モロハズ 3c
突き落とし 4b
上手投げ 2d
前褌寄り  3b
右差し寄り3d
掬い投げ 2e
肩透かし 2d
<崩し技>
ハズ押し 4a
おっつけ 4b
いなし   3c
はたき   3c
右のどわ 3c
はねあげ 3c
突き付け2c
掛け投げ 1e
極め   1e
まわし切り2d
<立合>
ぶちかまし3c
右突き放し3b
右前褌  2b
右差し  2d
両差し  2d
もぐり   1d
カチ上げ 2d
頭a肩c胸d
手d変化d
<心>
尻上がり
スロ-スタ-タ
初日×
シンプル
詰め×
<技>
変化技○
前捌き
差し身
速攻
付け込み
<体>
重心低い
肩幅狭い
胴長
反り身×
筋肉質
左ヒザ
右足首
 6.5
D 8.0 馬力  8.0
怪力  7.5

D 8.5 安定  8.5
粘り  7.5
C10.0 出足 10.0
敏捷  9.5
C 9.5 技巧  9.5
キレ  9.0
D 9.0  8.0
 9.5
 8.5
D 8.0  8.5
 6.5
 6.5

剛○●●■●○○柔

型○●●■●○○彩

速●●●■○○○理

動●●●■○○○静

四○○●■●●●押

左○○●■●●○右

活躍型

間合い

総合値
殊勲 大勝 安定

8.6↑

×
★略歴  21年に幕下付出でデビュー。新十両で膝に重傷を負い三段目下位まで落ちたが、すぐに再十両を果たすと連続優勝で突破。入幕後は速攻が冴えてすぐに上位で通用し、10場所で技能賞5回を受賞。三役でも二桁勝つなど高校のチームメートだった豪栄道と大関を争う存在に。上位陣を苦しめ、常に安定した成績を残していた。しかし27年九州に関脇で2勝13敗と崩れると、以後故障もあってジリ貧となり、十両まで番付を下げ心配されたが、ようやく持ち直した。

★前年 【V字回復】2度目の十両陥落となった初場所は休場明けながら優勝。再々入幕ではまた負越したが運よく残留。すると以降は4連続勝ち越しで一気に三役復帰へ。九州では久しぶりの上位ながら稀勢の里を両差しの攻めで下して金星を奪い、健在ぶりをアピールした。

★当年 【完全復活】下降線が長引き衰えたかと心配したが、よく再起した。6年ぶりの三賞獲得で完全復活を宣言したい。

★取り口  懐に入ってのハズ押し、または右を差しての寄りで一気に出る速攻が持ち味。四つ身も取れるが、起きると苦しいタイプ。スピードを活かせるよう組まずに勝負をつける。。

★パラメータ・スキル (8.8→8.1→8.6)上位力士をも一気に運んだ馬力の衰えは否めない。深い膝の曲がりを保ったまま動ける足腰の強さが有名だが、前に落ちることも増えた。組んでも胴の長さを活かして上手を与えずに寄る巧さがあるが、あまり技はない。一時はどこかバタバタして差し身の速攻も決まらなかったが、ようやく歯車が噛み合ってきたようでキレも戻ってきた。

inserted by FC2 system