現役力士データ

2010(平成二二年)


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ルーキー

上位陣

三 役 ベテラン 中 堅 若 手 十 両 ルーキー

山本山 翔天狼 土佐豊 若荒雄 猛虎浪 白馬 北太樹

昨年新入幕を果たしたのは5人。若くはないが、アマチュアや十両・幕下で経験十分の実力派ぞろい。

人気では巨漢山本山、結果を残したのは白鵬から金星の翔天狼。

21年9月から22年1月まで3場所連続で新入幕なしと新鋭の不足は残念。

22年はゴールデンルーキーが現れるか。

パラメータ

技リスト

スキルリスト

 取り口のタイプ/得意な間合い(近い←密‐接‐近‐離‐遠→遠い)/[得意な形]/まわしの色(長さが使用頻度を表す)

(総合的な重さ)、(総合的な力の強さ)、(総合的なスピード)(総合的な技能)、(体のバランスの良さ)

(寄りのレベル)、(突き・押しのレベル)、(投げ技のレベル)(粘り強さ)、(総合的なスタミナ)、以上A〜G(15段階)

技リストは、数字がレベル(1<5)英字が頻度(a>e)を表す。

(技名の前に左右がついていない場合は、どちらからでもできるか、どちらも差はない場合。)

その他の点は、<データについて>を参照

サブチャート 間合い:密(密着した状態。がっぷり)、接(廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。食い下がり、半身など)

 近(体は接しているが廻しには掛からない距離。おっつけ、ハズなど前捌きの応酬が見られる)、離(離れて突っ張りに適した距離。)、

 遠(遠距離。リーチを生かした突きがあれば一方的に攻められる間合)

その他各パターン・傾向の得意不得意、傾向の強さ。☆>◎>○>△>×

安定・大勝・キラーは主に上位陣以外が対象で、成績の残し方を示す。○か無印か×で傾向を示す。(上位陣も一応表示する)

解説 現況 / 得意技など /注目ポイント

 


 

  山本山  前頭 埼玉 尾上  26   190/250
  スケール・パワー型  [右四つ左上手/極め・突き放し・泉川]    
B13 E07
上手投げ  4b
小手投げ  4b
泉川   3b
極め   2b
右四つ寄り2b
外四つ寄り2c
モロ手突き3c
のどわ   2c
吊り    1d
おっつけ 2c
大逆手 2d
上突っ張り2b
閂   2d
鉈   2d
はたき 2b
浴びせ倒し2e
 
<立合>
左抱え込み3b
右差し  1b
おっつけ 2c
張差し  2d
左上手  2c
体当たり 2d
頭d肩b
胸a手a変化e
<心>
番付運○
引き癖
強引
息切れ
<技> 
ワキ甘い
体入替え
引張り込み
外四つ○
肩越上手
上手相撲
呼び込み

      
<体> 
懐深い
粘り腰×
腹相撲
左肘
右ひざ

      
B12 E07
F04 D08
E06 F05
F05 F05

  

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×      
 話題性一番の大物力士。大学出身で前相撲からの出世だったが、入門時の史上最重量力士として早くも大きな話題となっていた。阿覧らと同期出世。期待に応えてトントン拍子に出世、1年半で関取となる。十両では2場所連続9勝ながら2場所で突破して21年1月新入幕。稀に見る幸運も手伝って、鳴り物入りで幕内デビューした。大きな相撲で2場所勝越し、徐々に番付を上げていくかに思われたが、5月に初めて負け越すと、7月はひじの故障で途中休場。十両は1場所で復帰したものの、11月はひじが本調子でないうえ動きの遅さを研究されて大きく負け越し、終盤には新型インフルエンザで休場となってしまった。十両から出直しとなるが、このままでは期待されていたような大旋風は考えにくい。
 右四つ得意、右を差して左を上手か抱えて相手を捕まえ、のっしのっしと寄り切るのが常道。突き押しもパワフルで相手を吹っ飛ばすが、突き放し過ぎて逃げられるので、四つの方が安定する。押し込まれながら肩越しに取った上手一本で投げ転がす力は把瑠都級。

 今は珍しい泉川やナタ、大逆手の使い手。主に左で抱え込んで、右でも相手の右を捕まえて出るか、肘を曲げて鉈にして胸に押しつける。巨腹が活きて迫力がある。しかし、抱え込んでも相撲を取れるとは言え、あまりにワキが甘く、中に入られると案外重さがなく一気に下がるのが残念。

「日本人最重量関取」 横綱大乃国よりも数十キロ重い。これだけの体格を持った関取は数十年に一人だろう。現役最重量はロシア出身の大露羅だが、これに迫る勢いだ。もちろん実力を伴ってこの体を持った力士は少ない。捕まえてしまえば生きるこの体重も、今のところ幕内では自らの負担となっている場面も目立つ。重いだけではなく、パワーもすさまじいので、存分に生かした相撲を幕内上位で見てみたい。(その後、ケガであっという間に幕下へ陥落。最後は八百長認定されて各界を去った。順席に四股名だけを残した23年5月で大露羅を上回る277.2キロを記録、重量力士歴代2位だけを残していった)

 


   翔天狼   前頭 モンゴル 武蔵川  28   189/145
     パワー型  [左ハズ右のどわ・左差し右抱え込み]        
D08 E07
右のどわ 3b
突っ張り   3b
ハズ押し 2b
小手投げ  2c
はたき    3b
極め    3c
左差し寄り1d
右上手投げ2c
吊り     2d
突き落とし2c
掬い投げ 2d
ぶちかまし1c
引き落とし2c
閂    2d
渡し込み 1d
もろ手突き2c
外掛け  1e
上手出投げ2d
<立合>
モロ手突き2b
右カチ上げ2c
ぶちかまし2c
おっつけ 2c
右のどわ3b
左差し   1d
頭c肩c胸d
手a変化d 
<心>
ツラ相撲
スロ-スタ-タ
尻上がり
晩成型 
<技>
引張り込み
速攻
右甘い
出足

      
<体>
懐深い
足腰硬い
左ひざ
D09 C10
E07 D08
E07 E07
E07 E07

 

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×    
 大躍進の一年となった。故障が多く、幕下に定着するまで3年。上位に定着してからも怪我で三段目落ちするなど、他のモンゴル勢に次々追い抜かれていた苦労人。20年9月、幕下筆頭で2勝3敗から連勝して何とか悲願の関取昇進を果たした。関取となると、これまでの遅々とした足取りがウソのような勢いで番付を駆け上がった。新十両で史上最多タイの9連勝を記録すると十両優勝、翌場所も連続優勝を果たしてわずか2場所で十両を突破。新入幕の春場所こそ千秋楽に負け越したが、翌場所は勝ち越して残留。そして名古屋では出足が光り、11勝4敗で敢闘賞を受賞した。番付運にも恵まれ、初の上位挑戦となった秋場所では、年間4敗しかしなかった白鵬に土をつけた。これが今年白鵬の許した唯一の金星。ただ、成績は振るわず2勝どまり、場所後の巡業では白鵬にかわいがられて膝を痛めるも、九州場所は9勝と再起を果たした。1月でもう28歳と新鋭ながら若くない。今年中に上位定着を狙いたい。
 突き押し得意の力士。出足があり、右のどわが伸びれば一気に走れる。回転のある突っ張りではなく、一発ずつ押し込むタイプ。意外と四つでも器用で、投げ、吊りもある。怪力で右で極める力が強い。猛虎浪の首ごと閂で極めたのには驚いた。

 押し相撲の力士のご多分に洩れず、連勝連敗が激しい。21年は2勝どまりの秋を除いて毎場所5連勝があったが、負けだすとなかなか止まらない。

「突き押し」 無名力士が初対戦で無敵白鵬を破って一躍名を上げた。思い切り突っ込むのは当然だが、まともに胸を出して受けた白鵬がみるみる後退する。のどわで起こして俵まで運ぶ。さすがに横綱も残して二の矢の攻めは通じなかったが、押し戻そうとするところにタイミングよく叩き、続いて左に回って突き落とし。完璧なタイミングで引き技が決まったとはいえ、最初の突き押しが効いていたからこそ。横綱を動揺させた突き押しは大いに自信になるだろう。

 


 

  土佐豊  前頭   高知   時津風    25   178/135
  本格・怪力型  [右差し左おっつけ/右四ツ左上手]      
E06 D08
掬い投げ 3b
左おっつけ3b
上手投げ 2c
吊り寄り 2d
突っ張り 2c
打っ棄り 3d
ハズ押し 2c
下手投げ 3c
のどわ  2c
はねあげ 2b
はたき  2d
投げ寄り  3b
腕捻り   2c
首投げ  2e
ひねり  2d
二丁投げ  2e
渡し込み2d
突き落とし3c
<立合>
右差し  3a
かちあげ 2c
左おっつけ2b
左差し  1d
ぶちかまし2d
 
頭c肩a胸b
手d変化e 
<心>
ツラ相撲
番付運×
ヌケヌケ

      
<技>
土俵際
上手相撲
 

        

        

        
 
<体>
重心低い
肩幅広い
足腰柔軟
上体柔軟
ケガ○
D09 E07
D08 D08
D08 C10
C10 D09

  

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
   
 元高校横綱で東農大から時津風部屋のエリート街道。前相撲からの出世となったが、30連勝の快記録をマークするなどスピード出世。わずか1年、所要6場所での新十両となるも、場所前に親方らが新弟子暴行死事件で逮捕。暗いムードのなか、1場所で陥落してしまう。その後は十両上位で番付運にも恵まれず1年かかったが、21年7月に幕内デビュー。着実に力をつけている印象で、小柄ながら相撲力を感じさせる取り口で評価が高い。22年も順調に番付を上げ、上位定着を期待したい。
 右四つ得意。廻しを取って吊りや打っ棄りがあるが、体格で不利な幕内では左はおっつけ右差しを返すかハズに当てる形がベスト。掬い投げのキレが良く、体を入れ替えるのにも重宝する。押し相撲も取れる。立合いで先手を取れるかが課題。

 軽量だが、動き回るよりも胸を合わせても取る相撲が得意。重心が低く、押し相撲の相手にも跳ね上げながら対抗する。足腰の良さが目立つが、全体にパワーアップすれば怖い存在。二丁投げなど、派手な大技も披露している。成績はあまり派手に活躍することが少なく、白星黒星が交互にくる「ヌケヌケ」が多かった。

「打っ棄り」 柔軟な体、強靭な足腰があってこその技。力士の大型化により激減が嘆かれて久しいが、貴重な使い手の一人である。腹に乗せやすい体形もあるが、廻しを取っていなくても突き落とし気味に決めることができる力強さが特徴である。体格的に押し込まれることが多いからこそ使う場面があるのだが、かつて双葉山も線が細くて打っ棄り双葉と呼ばれた時期もあった。身長体重が同じくらいの土佐豊も現段階では打っ棄りでならすが、将来的には押し込まれない相撲を期待する。

 

  若荒雄  前頭  千葉 阿武松   26   179/160
  前進・押し相撲型  [突っ張り・左差し右おっつけ]    
D08 E07
ハズ押し 3b
のどわ  2b
モロ手突き3b
左四ツ寄り3b
いなし  2c
はたき  3b
突っ張り  3c
小手投げ 2d
引き落とし3b
まわし切り1d
極め  1d
引きつけ 1c
掬い投げ1d
おっつけ2c
肩透かし2d
 
<立合>
モロ手突き2b
ぶちかまし3b
右突き放し2d
張差し   2c
とったり 2d
右上手 2c 
頭d肩a胸b
手d変化e 
<心>
時間前
勝負強い
連敗癖
突っ掛け
エレベ-タ
<技>
ワキ甘い
引き癖
まわりこみ
 

 

<体>
腰高
左上腕
E07 D08
E06 E07
E07 E07
E07 E07

 

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
     
 ファンには八木ヶ谷の四股名の方が馴染みがあるかもしれない。長く幕下で有望視されていた大型力士。新十両の20年は定着もままならなかったが、着実に地力を増し、3月は11勝して2枚目に上昇。初の幕内昇進のチャンスとなった5月は、終盤に幕内力士と当てられるも健闘、最後の連勝が効いてワンチャンスで新入幕を決めた。幕内では4勝に終わって跳ね返された格好だが、前半戦は前へ攻める相撲が発揮されていた。この経験を糧に再挑戦したいところだったが、秋場所も負け越し。十両下位で何とか踏ん張り、22年の再上昇を目論む。
 大きな体を生かした押し相撲が得意。突き押しが武器だが、左を差しての出足もあり、攻撃相撲を徹底する。ただ、ちょっと引き技で勝ちを急ぐ場面が目立つ。上背はないが、あまり重心が低い感じがしないのは足が長めの体形のせいか。立合いもモロ手突きが多いが、頭で当たる位の方が威力、低さが生きる。

 好不調にムラがあり、同じ地位でも勝ち越したり負け越したり。昨年は連続負け越し、連続勝ち越し、また連続負け越しと番付幅が大きかった。安定して地力を発揮したいが、連勝連敗が多い方なのも原因か。

「今後の取り口」 上記のとおり、突き押し得意だが、左四つでもまずまず取れる。関取となってまだ日が浅いが、これから幕内に戻って活躍していくには、どういう相撲でいくか再考する時期でもある。20代中盤だが、ある程度の地力はついていて、相撲を変えて急に伸びる時期でもある。あまり自分からはならない四ツ相撲だが、名古屋場所でガチガチの左四つの普天王と組合って、上手を器用に切って寄り切ったあたり、左四つの相撲のセンスもあるようだ。がっぷり組んでも取れる体、適性を試してみる価値はありそう。もちろん、磨いてきた突き押しで攻め切るに越したことはないが、手詰まりになって引くくらいなら、左を差して寄り切りを目指して欲しい。

 

 猛虎浪  前頭  モンゴル 立浪   26   188/145
  本格型 [右四つ左上手・上突っ張り]       
E07 D08
左上手投げ3a
右四つ寄り3b
上突っ張り3b
下手投げ  3c
のどわ  2b
右腕返し 3b
いなし  3c
下手出投げ2c
上手出投げ2c
はたき   2c
裾取り  1e
引き落とし2c
突き落とし2c
小手投げ2c
ひねり  2d
徳利投げ1e
外掛け 2d
小股掬い1e
<立合>
モロ手突き2a
張差し  2c
右差し   2c
左上手  2c
はたき 2d
いなし 2d
頭c肩b胸b
手b変化d 
<心>
番付運○
ムラッ気
二段階成長
投げ多用
連敗癖
<技>
土俵際
ヒザ払い
手取り
つき手
 
<体>
懐深い
リーチ長
バタ足
D08 D09
D08 D09
D08 E07
D08 D08

 

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
     
 これほど入幕に時間がかかるとは思わなかった。三段目では苦労したが、幕下では上位に行くほど力を発揮、十両でも3場所目では東筆頭と急上昇するかと思われたが、突然不調に陥り幕下陥落するなど停滞が続いていた。20年の11月も下位に落ちていたが、ここからじりじり盛り返すと5月には筆頭で11勝してようやく幕内に。十両昇進から3年半かかった。新入幕でいきなり7枚目だったが、健闘。九州では初めて幕内で勝ち越し、上昇気流に乗るか。
 長身で白鵬にも似た体形。長身の活きる突っ張りからの右四ツ相撲。突っ張りだけで攻められる前進力がついて主導権を握れるようになった。四つ身でも投げが強いが、やや線が細いのでがっぷりよりも先に上手を取って速攻を心掛ける。

 バランスの良い能力。離れても四ツでも取れるが、どれか特出したところが欲しい。投げ技が豊富で、モンゴル人らしく足を払うテクニックも出す。

「猛虎」 立浪親方が阪神と親交があるところから、蒙古とかけてつけたものらしい。

 

   白 馬  前頭  陸奥   27   186/125
    業師型  [右差し食下り/右前褌]      
F05 E07
モロ差寄り3c
上手出投げ3b
手投げ 3b
下手投げ  3c
はたき    2b
とったり   4b
前褌寄り 2c
突き落とし2c
外掛け    2c
ひねり  2d
掬い投げ 2c
吊り   2d
渡し込み2d
掛け投げ1d
外小股  1e
うっちゃり 2d
小褄取り 1d
一本背負い1e
<立合>
モロ手突き2c
右差し  2c
張差し  2c
右上手  2c
とったり 3c
はたき  2c
頭d肩c胸c
手c変化b
<心>
ツラ相撲
スロ-スタ-タ
調整×
晩成型 
<技>
まわりこみ
敏捷
食下り
手取り
俵伝い
ヒザ払い
打合い○
変化技○
<体>
上体柔軟
右ひざ
E06 E06
C11 D09
C10 D09
C10 E07

 

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×    
 技能型のモンゴル人力士。特に実績はなく、来日してから外国人枠の空き待ちで待たされるなど、期待は大きくなかった。体重が増えず、新十両も7年かかって19年1月と出世も早くなかった。20年5月に新入幕を果たすが、地力は不足。ヒザのケガも抱えていれ家賃が高く大敗、十両最下位まで逆戻りするなど停滞した。21年は盛り返し、11月は筆頭で勝ち越し。22年は、地力を蓄えて臨んだ2度目の挑戦。今度は通用して5月には2大関を倒して10勝、一気に新三役まで上り詰めた。
 軽量を活かした素早い動きで食いつき、多彩な技を繰り出す。ここ1,2年で体重増に成功。120キロを超えたことで、あっけなく持って行かれることが減ったのが躍進につながった。立合いの変化が多いが、思い切りが良いので有効。

 意外と連勝連敗がはっきりしていて、不調時は序盤から大崩れする。また、師匠からはケガを理由に稽古を休むなと指摘されていた。しかし、右ひざのケガは動きには影響ないが爆弾になっており相当重いようである。

「まわりこみ」 軽量ながら活躍しているのは、左右への動きが良いことが一つの要因。横にまわりながら、張り手を見せたり腕をたぐったりするので、その後の攻めにつながる。

 


   北太樹  前頭  東京 八角    28   185/140
     パワー・疾風型  [左差し右上手/おっつけ]       
D08 D08
右のどわ 2b
左四つ寄り3b
右おっつけ3b
上手投げ  3c
はたき    2d
極め    2c
外掛け  3c
打っ棄り 3c
下手投げ 2c
突き落とし2c
掬い投げ 2c
小手投げ 2c
出し投げ 1d
閂    2d
突っ張り 2c
もろ手突き2c
いなし  2c
三所攻め1e
<立合>
モロ手突き2b
カチ上げ 2c
左差し  2c
右おっつけ2c
右のどわ 2b
はたき   1d
頭c肩b胸d
手b変化d 
<心>
強行
ツラ相撲
晩成型 
<技>
速攻
右甘い
土俵際

      
<体>
足腰硬い
粘り腰
左ひざ
ケガ×
D08 D08
D08 D08
E07 D09
E07 D08

 

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× × ×  
 平成10年入門、各段優勝はなく地味な出世ぶり。4年ほど幕下で停滞していたが、19年7月にようやく新十両。なかなか増えなかった体重が140キロに乗って番付も上がったが、持病のヒザの負担は大きく、今も痛々しく危なっかしい。20年9月に新入幕を果たすも、ヒザのケガをおして足を引きずりながらの出場。2場所目は2勝13敗に終わる。21年11月は10勝5敗ながら決定戦を勝ち抜き初の優勝で、幕内復帰を決めた。白馬同様22年の再入幕組は地力をつけており、今度は上位に進出。夏場所は前頭4枚目に躍進し、惜しくも7勝に終わったが琴光喜から銀星。名古屋では結びの一番も経験、白鵬44連勝目の相手となった。
 基本は突き押し。のどわを効かせて前に出る速攻相撲。幕内では四つが多く、左右のおっつけで出ながら上手を探る。特に左四つの寄りを得意とする。力は強いが圧倒するほどではなく、体格的にもがっぷりでは優位には立てないが、攻める速さは上位でも通用。

 ケガを抱えても休場しないところが凄い。闘志が伝わってくるタイプの力士。

「うっちゃり」 減少が嘆かれて久しい土俵際の大技。吊りを得意とする力士や足腰の強い、粘り腰の力士がたまに見せる技だが、この北太樹も意外な使い手。いつも引きずり気味の足で踏ん張って豪快にうっちゃるのだから、見ている方が怖いが、最後まで勝負を棄てない執念が感じられる。
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