現役力士データ

2011(平成二三年)


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ベテラン

上位陣

三 役 ベテラン 中 堅 若 手 十 両 ルーキー

雅山 旭天鵬 若の里 武州山 玉乃島 高見盛

北勝力 垣添 春日王 栃乃洋 土佐ノ海 霜鳳

時天空 朝赤龍 黒海 豪風 琴春日 豊桜

学生相撲出身者を中心に高齢化著しい。

パラメータ

技リスト

スキルリスト

四股名 自己最高位 出身地 所属部屋 年齢(同年12月31日時点) 身長/体重

取り口のタイプ/[得意な形]/まわしの色(長さが使用頻度を表す)

(総合的な重さ)、(総合的な力の強さ)、(総合的なスピード)(総合的な技能)、(体のバランスの良さ)

(寄りのレベル)、(突き・押しのレベル)、(投げ技のレベル)(粘り強さ)、(総合的なスタミナ)、以上A〜G(15段階)

技リストは、数字がレベル(1<5)英字が頻度(a>e)を表す。

(技名の前に左右がついていない場合は、どちらからでもできるか、どちらも差はない場合。)

その他の点は、<データについて>を参照

サブチャート 間合い:密(密着した状態。がっぷり)、接(廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。食い下がり、半身など)

 近(体は接しているが廻しには掛からない距離。おっつけ、ハズなど前捌きの応酬が見られる)、離(離れて突っ張りに適した距離。)、

 遠(遠距離。リーチを生かした突きがあれば一方的に攻められる間合)

その他各パターン・傾向の得意不得意、傾向の強さ。☆>◎>○>△>×

安定・大勝・キラーは主に上位陣以外が対象で、成績の残し方を示す。○か無印か×で傾向を示す。(上位陣も一応表示する)

解説 現況 / 得意技など /注目ポイント

  雅 山  大関   茨城 武蔵川    34    186/180
   突押・撹乱型  [上突っ張り・喉輪押し・叩き]              
C11 E07
上突っ張り3b
右のどわ  3b
はたき  4b
突き落とし4b
いなし   2b
まわし切り3c
ハズ押し 2c
モロ手突き3c
引き落とし4b
小手投げ2c
おっつけ3b
張り手 2c
がぶり寄り2e
二丁投げ2e
上手投げ1d
モロ差寄り1e
掬い投げ 2d
体当たり  2d
<立合>
モロ手突き3c
ぶちかまし3c
右のどわ  3d
左おっつけ2c
張差し  1e
突き落とし2e
頭b肩d胸e
手b変化d
<心>
スロ-スタ-ト
尻上がり
突押徹底
強行
 
<技>
変化技○
土俵際
間合い○
<体>
前がかり
足腰硬い
丸い体
右足首
両膝
 

      
D09 C10
E06 E06
D08 E07
E06 E07

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
 
 22年は前半2度の三役復帰チャンスを逃す。大阪では10勝2敗と活躍、1敗の関脇把瑠都には突き倒されて脱落したが健闘。名古屋では野球賭博で全休、大関経験者としては大受以来の十両陥落。屈辱に耐えて上がった土俵では元大関初の十両で白星。12勝して力の違いを見せつけた。幕内復帰場所でも足を痛めて苦しみながら9勝。まだ力は落ちていない。
 立合いで頭で当たるか、モロ手で突き起こし、のどわで押し上げてから上突っ張りを繰り出す。アゴを押し上げておいてさっといなすのも巧く、重厚感と小気味の良さを併せ持つ突き押し相撲。四つに組むとあまり器用ではなくモロ差しを許すことも多いが、重い上に挟み込むようなおっつけも強いのでなかなか下がらない。上手を取ればなかなかしぶとい。そして土俵際での全体重を預けるような捨て身の突き落としも強烈。

 全体的にパワーダウンしたが、型はしっかりしているので長持ち。相手との間合いの取り方が絶妙。

「大関キラー」 近年は上位食いも減ったが、21年は大関から6勝、22年も初場所初日から魁皇を押し出すなど3勝したが、下半期は圏外に。23年も早く上位対戦圏まで戻りたい。

 

  旭天鵬  関脇  モンゴル 大島   37   191/155
     スケール型  [右四つ左上手・左四つ右上手]        
D09 C10
右四つ寄り3a
左四つ寄り3b
吊り寄り 3c
上手投げ 2c
モロ差寄り2d
引き付け 2c
小手投げ 2c
下手投げ 2d
引き落とし2c
巻き替え  2c
おっつけ  1c
打っ棄り  2d
掬い投げ  2c
がぶり寄り2c
はたき  2c
吊り   2c
極め   2d
巻き落とし1d
<立合>
右差し 2c
左上手 3c
張差し  2c
左差し 2c
抱え込み2d
はたき  2d 
頭e肩a胸b
手d変化c 
<心>
まった
慎重
ツラ相撲
晩成型
持続
<技>
がっぷり○
外四つ○
体入替え
リーチ○
肩越上手
被さり
<体>
立ち腰
懐深い
体質柔軟
バッタリ
怪我○
D09 E06
E07 D08
D08 D08
E07 E07

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× × ×
 22年は大負けも目立ち、三役には戻れなかった。それでも少し番付が下がれば中位の力士には実力の差を見せつけた。懐の深いベテランは若手にとっての登竜門。11月場所でも豊ノ島に唯一の1敗をつけるなど、絶好調の力士さえ吸収してしまう柔らかさは健在。
 右でも左でも取れるナマクラ四ツ。長身で懐深く、胸を合わせれば新鋭たちも敵わない。立合いのパターンも豊富で、相手に合わせた四つ相撲を狙う。時には大きく動いて上手を狙う。上手を取れば攻守に安定し、体を入れ替えたりさっと寄ったりもできる。

 重心は高く、上から上手を取る傾向があるので、どうしても相手に被さる傾向がある。そのため、体格の割には腰は重くない。驚異の持久力で衰え知らず。近年は連勝連敗が多い。

「懐の深さ」 懐が深い力士というのは少なくはないが、ただ大きければいいということでもない。身長だけでなく、リーチの長さ、体質の柔らかさ、多少体が起きても粘れる足腰。190センチあるとは言え、同じような体格の力士にも余裕を持ってガップリで優位に運べる。 

 

  若の里 関脇  青森 鳴戸 35   184/155
    怪力・本格型  [左差し右上手・右差し左上手/モロ差し]    
D09 C10
掬い投げ 3b
がぶり寄り3b
モロ差寄り2d
上手投げ 3c
小手投げ 3c
突き落とし3b
おっつけ 2b
引き落とし2d
はたき  3b
腕返し   3b
巻き替え  2d
つっぱり 1d
廻し切り   1c
投げ寄り  2d
吊り        2e
引きつけ 3b
はねあげ 2c
腰投げ   1e
<立合>
カチ上げ3a
張差し 2b
モロ差し2c
左上手  2c
右差し 2d
いなし 2d
頭d肩b胸b
手c変化e
<心>
チャンス×
慎重
引き癖
スロ-スタ-ト
尻上がり
<技>
土俵際
差し身
がっぷり○
対速攻×
<体>
立ち腰
体質硬い
足腰硬い
アゴ上り
右大腿
右ヒザ

      
C10 E07
E07 D09
D08 E06
E06 E07

間合い

× ×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
 
 かつての大関候補も、5年以上前頭5枚目以内での勝ち越しがないという状況。大きな故障はなく平幕一桁で安定したが、目立つ活躍はなかった。
 左右どちらでも四つ相撲に持ち込んでの寄り、投げ。豪快なイメージだが、意外と差し手からの技が器用で、掬い投げが武器。両差しも得意。

 足を故障してから土俵際の粘りがなくなり、あっけなく土俵を割るシーンがよく見受けられる。引き技も目立つ。上位キラーでならしたが、22年は上位力士に大苦戦。対戦圏の3,5,9月では後半戦まで初日が出なかった。それでも腐らず終盤に帳尻を合わせて来るところはさすが。

「鳴戸の四ツ相撲」 鳴戸部屋は師匠譲りか四つ相撲の力士が目立つ。隆乃若は長身を生かした突っ張りも交えつつ上手を取れば左右どちらでも大きな相撲。隆の鶴は巨体で左四つに持ち込んで十分だった。稀勢の里も馬力はあるが左四つ寄りの型がある。ポパイと呼ばれた師匠の体格に最も近いのが若の里で、胸を合わせてやや立ち腰での怪力相撲もそっくり。若い頃から故障に苦しんだが、意外に長持ちしている。

 


  武州山  前頭  青森 藤島  35   190/170
 パワー型  [左四つ右上手・左右突き放し]    
C10 D08
左四つ寄り3b
右上手投げ2b
突っ張り 2b
小手投げ2b
右おっつけ2b
モロ手突き2c
突き落とし2d
のどわ  2b
はたき  2e
左腕返し2b
掬い投げ2c
ハズ押し2c
上手出投げ1d
引き落とし3c
ひねり 1d
肩透かし2c
素首落とし1d
 
<立合>
カチ上げ 3b
張差し  2b
モロ手突き2d
左差し  2c
のどわ 2d
右上手 2d
頭c 肩a
胸c手c変化e
<心>
ムラッ気
超晩成型
連敗癖
詰め×
<技> 
ワキ甘い
被さり
<体> 
腰高
足腰硬い
左ひざ

      
D08 D08
E06 E07
E06 E07
E06 E07

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×    
 幕下付出ながら幕内まで10年かかった超晩成の大型力士。年齢的にもう幕下のまま消えていくように思われたが、20年5月に再十両を果たすと翌場所は十両優勝するなど3場所で新入幕を決めた。一度は2勝13敗で跳ね返されたが再度入幕、今度は勝てば最スロー三賞という活躍も見せ、前頭3枚目まで昇進。大関琴光喜を倒して6勝9敗と健闘した。22年になると連続の大崩れで一気に十両落ちしたが、地力は本物で2度目の優勝を果たして1場所で返り咲く。定着と行きたかったが、11月の大負けで十両に逆戻り。3度目の入幕は3場所で終わった。巻き返せるか。
 大きな体を生かした突き押し、左四つの寄りを得意とする。ガバっと捕まえて攻めまくる。

 スピードや安定感には欠けるが、ベテランの割に力技に自信がある。足腰が硬いうえに重心が高く、相手の上から被さるような形になるため、攻めながらの逆転負けが多い。

「部屋頭」 一時は1横綱3大関を擁した武蔵川部屋。他にも小結和歌乃山や垣添、武雄山ら次々と実力派を輩出。その中で長く低迷していた武州山だが、ベテランになってようやく実力を発揮、遂には年下の雅山を抑えて部屋頭にまで出世した。九州場所からは元大関武双山が継承して藤島部屋に改称。新生部屋を引っ張りたい。

 


  玉乃島  関脇  福島 片男波 34 187/165
  押し相撲・パワー型  [左差し右おっつけ/右上手・突っ張り]   
D09 D08
右おっつけ3a
左四つ寄り3b
のどわ    3c
突っ張り   2c
ハズ押し 2b
左掬い投げ2c
はたき  2b
素首落とし2c
はねあげ 2b
下手ひねり2d
外掛け   2d
小手投げ 2c
突き落とし 2c
極め   3c
裾払い 1e
首投げ 1e
モロ手突き2c
右しぼり 3b
<立合>
ぶちかまし3b
左差し   2d
のどわ  2c
カチ上げ 2c
右おっつけ2c
張差し   1e
頭b肩b胸d
手c変化e 
<心>
強行
気迫
ムラッ気
突っかけ
まった
引き癖
息切れ
連敗癖
<技>

挟みつけ

左堅い

呼び込み


        
 

 

<体>
前傾○
足腰硬い
右首
右肩脱臼
腰背痛
D09 D08
E06 E07
D08 E06
E06 E06

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
×    

 長く上位で活躍していたが、19年末から急におかしくなりあっという間に十両落ち。すぐに幕内復帰後したが、かつての力は戻らず。21年は平幕上位にも帰ってきたが、9月から7場所連続負け越し。11月には十両8枚目でようやく給金を直した。このまま十両で低迷してしまうのか。

 怪力自慢で右おっつけが強烈な清国タイプ。左を差す形がいいが、のど輪で押し上げながら出る突き押しにも定評がある。極める力もある。また、意外と外掛け得意。

 動きの衰えが見られる。四つの技能も錆び気味である。体重は増えて、型の入って時のパワーは健在だが。大勝あれば大負けあり、相変わらずのムラの大きさ。長身ながら前傾姿勢で攻めるが、体が硬いらしく前傾が崩れて起きると案外脆い。最近はその欠点が目立つ。

「Mr.敢闘賞」 受賞は5回(他に技能賞1回)。ムラがあるが、好調時には大勝ちする。12勝3回、11勝5回はなかなか出来ない。優勝争いにも絡み、一番惜しかったのは13年名古屋。1敗で首位並走、魁皇、千代大海の両大関との直接対決に敗れて3敗となったものの食らいつき、結果優勝した魁皇に1差だった。

  高見盛  小結  青森 東関   35  188/140
   技能型   [右差し左上手・左差し右抱え込み・モロ差し]      
E07 D09
右腕返し 3b
右四つ寄り3b
引き落とし 3b
左上手投げ2c
掬い投げ 3b
モロ差寄り 3c
巻き替え   3b
上手出投げ1d
たぐり  2c
はたき  2d
突き落とし2c
上透かし 2c
吊り寄り  2d
はねあげ  2b
巻き落とし2d
後ろもたれ1e
打っ棄り  2d
ひねり 1d
<立合>
右差し 3b
体当たり2b
モロ差し2c
左差し  3b
左前褌  2c
たぐり  1e
頭b肩c胸c
手b変化e
<心>
気迫
安定感
持続
晩成型
打たれ弱い
超人気
パフォ-マ-
息切れ
<技>
差し身○
土俵際
速攻
体入替え
対速攻×
逆四つ○
粘り腰

      
<体>
反り身○
アゴ上がり
上体柔軟
足腰硬い
ロボコップ
怪我○
右肩
D08 F05
E07 D08
D09 D09
E07 E07

間合い

× ×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
   
 22年は前頭二桁が5場所と低迷した。9月場所は5枚目に上がり、連勝スタートだったが9連敗。3年ぶりの二桁黒星を喫した。かといって十両落ちが懸念されるほどにめっきり力が落ちたわけではなく、平幕中位を相手に勝ったり負けたり。前半戦の取り組みを盛り上げている。
 右を差し一辺倒だったが、肩を痛めて研究もされてくると、左から差す取り口も使い始め、現在はとりあえずどちらかを差して食いつく相撲。左から差して右もねじ込み両差しを狙う。片方差すと、さらに深く差し込むと見せかけて引き落とし、肩透かしという必勝パターンがある。あまり器用な技はないが、背筋が強いのか、反り返りながらでも体を入れ替える力があり、目方で劣る不利を補っている。

 右四つ十分だが、逆の左四つの成長も着実。重さはなく、一気の攻めには弱いが、四つに組めば簡単には土俵を割らない。終盤戦のお疲れが目立つ。大抵勝越も負越も3以内に収まるが、貪欲に二桁を狙ってほしい。

「差し身」 独特。どちらかの肩から当たって腕を返しながら差し込むので、差した瞬間には肘が張れている。上手が取れれば腕を返して寄れるが、毎回はうまくいかない。若い頃は右差しで返す型を磨いていたが、現在は柔軟な取り口に。それでも差し身が生命線であることには違いない。

  北勝力 関脇     栃木 八角   34   183/150
         突押型  [右のどわ・モロ手突き・叩き]       
E07 F05
右のどわ  4a
モロ手突き3b
上突っ張り3c
はたき     2b
引き落とし3a
突き落とし2c
おっつけ  2d
ハズ押し  3c
いなし    2c
張り手   1e
左腕返し  1e
がぶり寄り1e
閂      1d
まきかえ  1e
ぶちかまし2d
左のどわ 2c
突っ張り 2c
小手投げ  1e
<立合>
モロ手突き3a
右のどわ  3b
ぶちかまし2c
左おっつけ1d
はたき    2d
突き落とし 2d
頭c肩e胸c
手a変化d 
<心>
突っかけ
突押徹底
ムラッ気
ツラ相撲
淡泊
ポ-カフェイス
番付運○
強行
<技>

引き足○

ワキ甘い

電車道

チョン立ち

対変化×

呼び込み

右半身

<体>
前がかり
リーチ長
腰高
粘り腰×
腰痛
 

      
10 C11
E07 F05
E06 E06
E06 E07

間合い

× × ×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× × × × ×    
 21年はジェットコースターのように番付を昇降。前頭筆頭から2場所で十両に陥落も、2場所で上位復帰。11月には4枚目でも勝越。実は5枚目以内での勝越しは朝青龍の35連勝を止めて優勝決定戦に出た16年5月以来、意外にも2度目。三役復帰を狙いたい22年、千代大海、琴光喜と連破して好スタートを切ったが、翌日から11連敗、出直しとなる。9月の高見盛戦の立合いで首を痛め、3場所連続全休、春場所中止による期間にも改善なく「相撲を取るのが怖いようでは土俵に上がる資格がない」として幕下に順席が置かれた5月、引退を発表。同部屋の元海鵬が解雇されて空いた谷川を襲名した。
 モロ手突きから右を伸ばしてのどわで押し上げ、左おっつけで差し手を防ぐ。長いリーチでのど元を突き上げて、そのまま突き出すか引き落とす。ツボにはまった時の威力は相変わらず。立合いで先手を取ろうと突っ込むので変化に落ちやすいが、自ら意表をついて変化も見せる。突き押し一本の力士だが、たまにあっさり四ツに組んだりする。

 絵に書いたような突き押し相撲の力士。連勝連敗の多さ、成績、好不調のムラの激しさも古典的で素晴らしい。出足と突きのタイミングが合えば電車道に持っていける。

「ポーカーフェイス」 全く感情が表情に表れない。常に仏頂面で力士らしい。負けても淡々としているが、ケガがあっても顔に出さないということもあって、時には淡白に見えるのかもしれない。今の時代、これくらいブスッとした受け答えは稀勢の里と双璧(良い意味で)。

 

  垣 添  小結     大分 藤島   33 177/135
   突貫型  [モロハズ・左ハズ右おっつけ・両おっつけ]           
E06 E06
モロハズ 3c
おっつけ  3a
ハズ押し  3c
モロ差寄り2b
突っ張り 2c
のどわ  2b
突き落とし3b
はたき   2b
引き落とし2c
はねあげ 2c
いなし  3b
掬い投げ  2d
小手投げ  2d
渡し込み 2d
巻き替え  2c
肩透かし  2d
素首落とし1d
上透かし  2d
<立合>
ぶちかまし3a
おっつけ 2b
張り手  2c
モロ差し 2c
かっぱじき2d
はたき   2d
頭a肩e胸c
手d変化c 
<心>
突っかけ
気迫
立合い○
番付運○
ツラ相撲
尻上がり
 
<技>

まわりこみ

速攻
挟みつけ
詰め×
頭四つ
<体>
前掛り
重心低い
アゴ上り
右ひざ

        

      
D08 D09
C10 E06
E07 D08
E07 E07

間合い

× ×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× × × ×    
 遂に幕内連続在位が途絶えた。15年9月の新入幕以降43場所守り続けたが、22年9月は15枚目で3勝しかできず陥落が決まった。入幕3場所に11勝して技能賞、翌場所新小結となったが、三賞も三役もそれっきりだった。ずっと前頭一桁で活躍していたが、19年5月に休場して以来下位に低迷。十両落ちの危機を乗り越えて21年地元九州では久しぶりに5枚目で勝越し。22年1月は4連勝スタートと完全に立ち直ったかに思われたが上位陣には通じず。すると7,9月と連続で3勝に終った。初めて十両力士として帰ってきた九州でも冴えず、22年は6場所負け越しの屈辱。奇しくも日体大の同級生にして同期、付き人を務めていた苦労人・剣武がこの場所新十両。発奮材料にしたかったが、初場所後幕下陥落が決まってしまった。
 重心低く飛び込んで、捕まらないよう速攻を繰り出すのが持ち味。小兵ながら小細工のない気風の良い押し相撲。身のこなしが速く、突き落としなどの逆転もある。背が低く組まれるとすぐに顎が上がってしまうが、最近は技能面も成長、中に入ってから差して攻める取り口も増えて復調を見せていたが、馬力に衰えがある。

 闘志が前面に出るファイター。重心の低さは武器だが、前のめりに落ちることは多い。番付運はかなり良く、16枚目で6勝9敗と十両落ち確実な成績ながら上がってくる力士の不足もあり西に回るだけで済んだこともある。

「技巧派キラー」 相手別で対戦成績を見ると、朝赤龍や春日王に合口が良い。引退した海鵬や皇司、旭鷲山にも分が良かった。技を出すにも的が小さいこと、動きが素早くおっつけが厳しいことが巧さを持ち味とする力士にはやっかいだった。その他北勝力や嘉風にも分が良い。逆に岩木山戦16連敗は有名。このあたりは原因がよくわからない。

 


 

  春日王 前頭   韓国 春日山  34   184/145
   荒技型  [右四つ両廻し・上手廻し]      
D08 E07
小手投げ 4a
左上手投げ3b
内掛け 3d
掬い投げ 2c
右四つ寄り2c
吊り寄り 1c
掛け投げ 3b
下手投げ2c
ひねり  2d
二丁投げ  2d
おっつけ  2c
打っ棄り  2d
引きつけ  2d
とったり 3c
首投げ  2c
モロ手突き2c
極め  3d
かわず掛け2d
<立合>
カチ上げ2c
左前褌 2b
張差し  2c
ぶちかまし1c
左上手  2c
はたき  2d 
頭c肩b胸b
手c変化c 
<心>
サーカス
強引
まった
投げ多用
ムラッ気
ツラ相撲
スタート○
晩成型 
<技>
土俵際
ワキ甘い
打ち合い○
肩越上手
上手相撲
足癖
引張り込み
右半身
<体>
立ち腰
アゴ上り
バタ足
粘り腰
右大腿
D09 E07
E07 C10
E07 E07
E06 E07

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×      
 十両を3場所で突破して15年に新入幕で敢闘賞。この頃の勢いは良かったが、ケガに泣いて幕内に定着できないままベテランになった。19年をピークに下降気味、22年もしぶとく2度再入幕を果たしたが、幕内では勝ち越すことはできずに陥落。初場所十両優勝して9度目の入幕を決めたが、故意による無気力相撲が認定されて引退。
 強引な投げ技が最大の武器。時には足を掛けての大技も繰り出す。頭で当たって廻しにこだわらずに攻める正攻法も最近やっと増えてきた。足腰の不安が再発、持ち味の土俵際での粘りが出せず、腰の重さも発揮できない。

 ワキの甘さ、強引な技というのはもはや特徴。連敗が長く、派手に大負けすることが多いので番付が安定しない。このムラの大きさは解消したい。

「小手投げ」 右四つだが、小手投げは右から打つのが得意。一旦右を差しながら、わざわざ差し手を抜いて右小手投げというパターンが一時期よく見受けられた。普通に小手投げを打てば、相手も想定して差し手を突きつけて体を寄せて防げるが、突然差してもいない腕を極められるので、まんまと食ってしまう。

 

  栃乃洋  関脇 石川 春日野   37   187/160
  堅牢型  [左差し・下手]     
D09 D08
左下手投げ4a
左掬い投げ4b
左下手出投4b
小手投げ 2c
右おっつけ2b
突っ張り  2c
のどわ   2d
モロ差寄り2c
突き落とし3b
掛け投げ 2e
がぶり寄り2c
左腕返し 3c
巻き替え 2c
まわし切り 2c
左上手投げ1d
ひねり  2d
上手出投げ2e
極め  1d
<立合>
かちあげ 2b
左差し  3c
張差し  1d
モロ手突き2d
上手   2d
はたき  1e
頭d肩b胸b
手d変化d
<心>
土俵際
慎重
 
<技>
左堅い
左半身
対速攻×

      
<体>
肘柔軟
右足痛
粘り腰
 

        
 

      
D08 E07
E06 C10
D09 E07
E06 E06

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×    
 平成8年幕下付出で入門したベテラン。入幕後も連続敢闘賞など負け越し知らずで三役昇進。三役には定着できなかったが、上位キラーとして金星を稼ぎまくった。20年には朝青龍を破って12個目の金星を獲得したが、21年には2度目の十両陥落。22年は幕内と十両の往復を繰り返した。力の衰えは否めないが、老練の技でしぶとく幕に戻れるか。
 左下手の職人。上手を取られて追い込まれても、半身からの下手投げ、掬い投げで体を入れ替える。下手投げだけでなく逆からの右突き落としも強烈。左肩で当たって左差し狙いが定番だが、意表をついて上手狙いの立合いを見せることもある。右四つ相手には左上手を取って先に攻めるパターンも。スピードは落ちても、立合い数秒の攻めの速さなら負けない。

 金星現役最多を誇る上位キラー。速攻があるわけではないが、守りを固めながら上位力士を倒すのはかなりの地力がある証拠。武器の左差しは堅い。

「下手投げ、掬い投げ」 左を差すとこれがいつ出るか楽しみ。相手も分かっているので浅い上手を引いて差し手が使えないように慎重に攻めるが、それでも半身になられて下手を引きつけられないと、下がりながらの投げに強襲される。栃乃洋は腰が重い上に浅い下手でも投げを打てるので、完全に投げを封じるのは難しい。石川県出身でもあり、先輩輪島の黄金の左と重なる。若手で下手投げの名手といえば豊ノ島あたりか。後継者と言うにはすこし趣が違う。

  土佐ノ海    関脇   高知 伊勢ノ海   39  186/150
     前進型  [右ハズ左おっつけ・右差し左上手]    
D08 E06
ぶちかまし2c
ハズ押し  2a
おっつけ  2a
のどわ   2c
突っ張り 2c
はたき  2b
突き落とし2b
右四つ寄り2b
モロハズ 2c
いなし 2c
引き落とし2c
がぶり寄り2d
左上手投げ1d
右腕返し  1d
掬い投げ  1e
はねあげ   2c
モロ手突き2c
浴びせ倒し2d
<立合>
ぶちかまし2b
モロ手突き2b
モロハズ 2c
はたき    2e
突き落とし2d
左上手  1d
頭a肩d胸e
手c変化d 
<心>
突っかけ
シンプル
連敗癖
 
<技>
出足
詰め×
対変化×
 
<体>
腰砕け
足腰堅い
腰痛
両ヒザ

        

      
D08 D08
F05 E06
E07 E06
F05 E06

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×    
 平成6年幕下付出。若貴時代を戦い抜いた三賞13、金星11の古豪。十両暮らしが1年以上続いたが、7月は謹慎力士転落の空き枠で7枚目8勝ながら超幸運な再入幕。しかし2勝しかできずに力の衰えを顕著に占める結果となってしまった。翌場所も絶不調、最後執念の連勝で4勝したが、番付編成の結果1月は非情の幕下陥落。大負けが響いて通算成績でも黒星先行となった。
 ぶちかましの威力が身上だったが、近年さすがに衰えが見えて圧倒できない。突き放しては当たり、また突き放す、機を見てはいなし、叩きという押し相撲には迷いがない。右四つ左上手の形になっても、寄り、上手投げがある。

 足腰は怪我でボロボロ。方向転換する際に膝や腰が入りやすい。体重も全盛期より10キロ減で負担を減らし、以前のように前がかりにならないような体勢で取る。

「40歳関取ならず」 高見山も寺尾も成し得なかった記録。24年の1月に40歳、幕内復帰もあってあと1年頑張れるかと期待したが、12月に引退を発表した。番付には残るので収録。

 

  霜 鳳  小結    時津風 新潟  33   188/140
  本格型  [右差し左上手]          
D08 D09
右四つ寄り3a
右腕返し  2a
左上手投げ3c
右掬い投げ3c
巻き落とし3d
引きつけ  2b
投げ寄り  3c
上突っ張り2b
がぶり寄り3c
吊り寄り 1d
モロ差寄り2d
浴びせ倒し2d
肩透かし 2d
ひねり  1c
巻き替え 1c
廻し切り 2d
首捻り    2d
おっつけ 1c
<立合>
体当たり 2a
かちあげ 3b
右差し 2b
左上手  2c
モロ手突き1d
左抱え込み2d
頭d肩b胸b
手d変化d 
<心>
つっかけ
ツラ相撲
晩成型
二段階成長
 
<技>

がっぷり○

ワキ甘い

対押し×


      
<体>
懐深い
リーチ○
腰高
立ち腰
アゴ上り
ケガ×
腰爆弾

      
D08 E07
E06 E07
E07 E06
E06 E07

間合い

× ×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×      
 12年幕下付出。新潟、東農大、時津風という「豊山コース」を辿る。幕下、十両もすんなり突破。入幕3場所目には武蔵丸から金星。その後十両落ちがあったが、16年3月新小結に。順風満帆に見えたが、その後腰の不調もあり転落。十両と幕内の往復を繰り返す。18年から20年にかけての3年間は、幕内在位わずか4場所と十両暮らしに慣れてしまったが、21年3月に7度目の入幕を果たしてから2年は幕内に再び定着した。22年5月は自身初の初日から6連勝で6年ぶり二桁勝利。ベテランと呼ばれる年齢ながら、中位あたりの実力は取り戻している。初場所は大崩れして陥落、そして八百長認定されて寂しい幕引きとなった。

 右四つ、スケールの大きな四つ相撲。左上手取って十分、引きつけて上手投げを打ちながら寄る迫力がある。鳩胸でぶつかってから、少し突っ張りを見せてから組み止めるパターンも。

 典型的四つ相撲だが、ツラ相撲。長身で懐が深いが、その分重心はやや高く、腰も起きやすい。腰痛との付き合いが長い。

「体重の増減」 腰痛持ちだけに、調整具合によって調子が大きく変わる。150キロを越していた体重も、悪化時には140キロを切るまでに減らした。一時また150キロ前後まで戻していたが、幕内に再定着したここ2年ほどは140キロ前後。それでいて懐の深さはあまり見劣りしない。これくらいがベスト体重なのか。

 

   時天空   小結    モンゴル 時津風   32  187/150
   業師・撹乱型  [右下手・突っ張り]     
D08 E07
内掛け   3d
突っ張り  3b
二枚蹴り  3d
肩透かし  3b
出し投げ 2c
はたき  3b
裾払い   3c
引き落とし3b
ホンゴトフ3c
のどわ  2b
ひねり   2d
切り返し  2d
丁斧掛け2d
蹴返し   2c
外掛け   2d
掛け投げ2c
下手投げ2c
ひねり  2d
<立合>
モロ手突き3b
右差し  2c
張差し  2b
左上手  2c
蹴手繰り3c
はたき  2d 
頭d肩c胸b
手b変化c
<心>
引き癖
つき手
安定感
水入り相撲
ツラ相撲
晩成型
 
<技>
手取り
右足癖
多彩
送り技多彩
変化技○
逆四つ○
まわりこみ
対速攻×
<体>
立ち腰
リーチ長
上体柔軟
足腰柔軟
怪我○

        

        

      
E07 D08
D08 D09
C10 D08
D09 D09

間合い

速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
   
 東農大では柔道で活躍、初土俵から22連勝するなど2年で入幕のスピード出世。18年から19年にかけては小結2場所も経験、上位で活躍していたが、20年は小幅ながら6場所連続負け越し、調子が上がらない。22年は初場所で初めて途中休場して下位に落ちたが、3月に初日から8連勝、9月も2大関を倒して3場所連続勝越しと復調。ところが三役復帰を窺った9月には2勝13敗と珍しく大崩れ。5勝未満に終わったのは自身初だった。上位にいれば怖い存在だが。
 やや半身に組んで多彩な足技を見せる業師。一方で消極性、勝ち身の遅さが指摘されていたが、リーチのある突っ張りを武器として上位進出。当初は軽量だったが、いまや150キロに乗り均整の取れた体形の万能タイプ。荒っぽい張り手からの引き技や、立合いのけたぐりを駆使するなど曲者ぶりを発揮。

 組んでも離れても取る。一気に攻めに出ることもあれば、水入りまで動かないこともある。驚異的な粘りかと思えば、投げや引きにあっさりと手をついて負けることも目立つ。白鵬戦の投げの打ち合いではやや有利に見えたが、手をついてしまって連勝ストッパーの好機を逃した。序盤に上位戦が続く地位に長くいたこともあるが、案外連勝連敗が激しい。

「珍技」  相手十分になられても、懐の深さで粘って足を引っ掛ける。チョン掛けで脅かすと相手もなかなか出られない。内掛けもあれば、お得意の二枚蹴りも飛び出す。モンゴル相撲張りのホンゴトフ(太ももを持ち上げて投げる変則足取り)など、柔道も含めた多彩な格闘技経験が発揮されている。

 


  朝赤龍     関脇   モンゴル 高砂   30   184/145
  技能型  [左差し右前褌・左/右おっつけ]            
E07 E07
上手出投げ4b
右上手投げ3b
下手投げ  3c
左前褌寄り2d
はたき     3b
突き落とし 3b
右おっつけ2d
引き落とし 3c
かわず掛け2d
内無双    2d
はねあげ 2b
小手投げ 2d
ちょんがけ1e
下手出投げ2d
いなし  3b
たぐり  2c
突っ張り  2c
ひねり  2c
<立合>
モロ手突き2b
左差し   3b
張差し  2d
右おっつけ2b
足取り  2e
突き落とし2d
頭c肩c胸d
手b変化d 
<心>
慎重
ムラッ気
ツラ相撲
東京場所×
地方場所○
スロ-スタ-ト
尻上がり 
<技>
まわりこみ
逆四つ○
変化技○
受身○
もぐり

        

 

<体>
重心低い
体質柔軟
両膝
怪我×

        

        

      
E07 D08
D09 C10
C10 D09
D08 D09

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×  

 朝青龍が新横綱の15年3月入幕。先輩が引退した22年も平幕生活が続いたが、中位に低迷していた21年よりは復調。三役復帰のチャンスだった名古屋、九州では上位キラーぶりを発揮できずに序盤に負けが込んだ。高砂部屋の部屋頭として奮起に期待したい。

 低い姿勢でおっつけながら横から攻める技能派。離れてもしぶといが、前褌を取るとさらに持ち味を発揮し、出し投げの妙技を発揮する。上手からも下手からも投げが強く、最近では把瑠都を豪快に投げ飛ばした相撲が印象的。腰も重いほうであるが、体は大きくはないので四つ相撲の相手にまともに組むと苦戦する。器用さゆえに案外簡単に相手十分に合わせてしまう傾向がある。

 得意の地方場所、大阪で10勝。続く苦手の両国に戻った夏場所でも4枚目で9勝と珍しく連続で勝ち越したが、以降は1場所おきに勝ち越す周期が入れ替わっただけだった。入幕当初から、連勝連敗が多い。体が柔かく分腰が重い。最近は体重も150キロ近くに増えてきた。

「決まり手」 上手からの出し投げが得意。20年には実に9勝を稼いだ。22年も上手出し投げで5勝したが、それよりも寄り切りの増加が目立つ。体が大きくなってきたことが要因か。22年は押し出しでの勝ちが1番もなかった(押し倒しは1番)。捕まらないよう低くおっつけていなすスタイルだったが、前褌を取る相撲の徹底が伺える。

  黒 海  小結  グルジア 追手風   30   189/150
       パワー型  [左右突放し・左差し右上手]      
E07 D08
モロ手突き3a
のどわ  3b
上突っ張り3b
右上手投げ3c
はたき   3a
がぶり寄り2c
左腕返し  3c
左四つ寄り2d
小手投げ  2c
引き落とし2c
張り手  3c
左掬い投げ3c
素首落とし2d
上手出投げ2c
引きつけ 2d
外掛け    1e
ひねり   2d
掛け投げ 1e
<立合>
かちあげ  2b
モロ手突き2c
左差し 1c
張差し  2c
はたき  3d
猫騙し 1e
頭c肩a胸a
手b変化d
<心>
気迫
ムラッ気
連敗癖
強引
まった
引き癖
<技>
ワキ甘い
まわりこみ
引き足○
頭四つ
呼び込み

      
<体>
前掛り
足腰硬い
腰高
バタ足 
右肘
左膝
剛毛

      
C10 D09
D08 D08
E07 E07
E06 E07

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× × ×      
 16年入幕、一気に幕内上位に進出した当時は荒削りながらも上位には驚異だった。その後しばらく上位にあり、朝青龍から2金星。18年には三役で勝越しもあったが、在位は2場所だけ。その後は不振、20年には12勝して2度目の敢闘賞を受賞、復調かと思われたが、これを最後に上位で勝ち越せず、ここ2年ほどは中位から下位に低迷している。グルジアの後輩、栃ノ心も三役昇進、臥牙丸も幕内に上がってきた。ヨーロッパ初の関取として意地を見せたい。猫騙しをしている場合ではない。初場所でも不振、ついに十両陥落。
 かち上げから左右の突き放しが最大の魅力だが、肘などの悪化で威力が落ちており、左四つの相撲でパワーを生かす方向に転換しつつある。上突っ張りで威嚇しながら左差し右上手に持ち込む取り口だけでなく、立ち合いから張差しで組み止めたり、変わりながら上手を取りに行ったりと最初から四つを狙うこともある。パワー一辺倒の相撲とは決別。出し投げなども使い始めた。

 足の運びは直らず引き技に良く落ちるので、四つ相撲の方が安定する。レスリング経験ある東欧出身者らしく前傾姿勢は得意。

「破壊力」 モロ手突き、叩き込み、上手投げなど、自慢のパワーが炸裂した時は強かった。最近は故障もありパワー相撲に陰り。左四つを多用して随分まとまった印象。目方も一時160キロを超えていたが、現在は150キロ弱。

  豪 風 小結  秋田 尾車 32   171/140
   突貫・撹乱型  [左右おっつけ/ハズ・左差し]     
E06 E06
右おっつけ3a
ハズ押し  3b
モロハズ  3c
左おっつけ2b
右のどわ 2c
内掛け  3d
首投げ  3d
いなし    2c
突き落とし2c
肩透かし 2c
はたき   3c
掬い投げ  2c
小手投げ  2c
ちょん掛け1d
腕捻り   2e
かわず掛け2d
一本背負い2e
裾払い    2e
<立合>
左ハズ  3b
おっつけ2b
右おっつけ3b
カチ上げ 2d
かっぱじき2d
突き落とし2d
頭b肩c胸c
手d変化d 
<心>
強引
引き癖
横攻め
ツラ相撲
ムラッ気
地方場所×
策士
晩成型 
<技>
挟みつけ
速攻
変化技○
ワキ甘い
足癖
引き足○
呼び込み

      
<体>
重心低い
肩幅広い
体質柔軟
 

        

      
D09 C10
C10 E07
E07 D09
D08 D08

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
× ×    
 21年11月は前頭筆頭で3大関に関脇把瑠都を下し、三役復帰も狙える力を見せたが、そこから3連続負け越しと低迷した。しかし9月場所では突如復活、自身2度目の12勝で敢闘賞。11月も横綱戦や魁皇戦など健闘して、曲者ぶりは発揮した。

 小兵ながら肩幅の広い体型を生かして、おっつけで挟みつける押しが持ち味。のど輪を交えて押し上げての左右への素早い変化で、捕まえようとする相手を撹乱する。足癖や強引な逆転技も見せる。

 引き足の速さでまともな叩きも良く決まる。おっつけ切れず差されると苦しいが、思い切った技で打開。体が柔らかいので小さな体ながらしぶとい。

「地方嫌い」 3年ほど地方場所で勝ち越せないでいたが、21年は2場所を勝ち越したものの、最近はまた4場所連続負け越し。


  琴春日  前頭    福岡 佐渡ヶ嶽  34   183/150
 押し相撲型  [突っ張り・左差し右おっつけ]      
E07 E07
のどわ  3a
突っ張り  3a
左四つ寄り2a
左掬い投げ2b
いなし  3c
右おっつけ2b
はたき  2c
上手投げ2c
肩透かし3c
突き落とし3c
引き落とし2d
下手投げ2d
小手投げ2d
下手出投げ1d
引っ掛け 2d
ハズ押し 2c
左腕返し 2c
モロ差寄り2c
<立合>
右のどわ  2b
右突き放し2c
モロ差し 2c
右おっつけ2d
いなし   2c
左差し  2d
頭c肩c胸b
手c変化c
<心>
勝負強い
初日×
円熟
超晩成型
 
 
<技>

まわりこみ

前捌き

変化技○

詰め×

 

<体>
体質柔軟
左ひじ
 

      
E07 D08
E07 E07
C10 E07
E07 E07

間合い

× ×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
×      
 平成5年入門の叩き上げ。16年の九州でようやく新十両。幕下との往復が続き、一時は幕下中位まで後退していたが、ようやく安定した実力を発揮、11場所連続勝ち越しを続けて20年5月には新入幕を果たした。わずか4勝と跳ね返されて1場所限りに終わりそうだったが、22年9月に2度目の入幕。謹慎力士の陥落で前頭11枚目と自己最高位ながら9勝の活躍。ご当初九州を前頭7枚目の地位で迎えた。23年には34歳になるが今が全盛期、幕内で活躍したかったが、八百長事件で引退。
 突っ張りからおっつけやハズ、のどわで押しながら、いなしや肩透かしを交える技能的な押し相撲。ベテランらしく、相手が崩れた所につけ込むタイミングが良いので豪快に決まる。左を差しても取れるし、得意の前捌きで両差しにもなる。

 やや立ち上がりが悪く初日からの連敗が多い。決定力不足というか圧倒する力はないので、自分から攻め込むと逆転を食うことが目立つ。 

「晩成」  十両まで11年半。その後3回幕下に落ちて3年半で幕内。一度落ちて2年後に初の幕内勝越。長持ちする力士はいても、この年で自己最高位を更新し続けている力士は珍しい。

  豊 桜  前頭    広島 陸奥 36  185/135
  突押・撹乱型  [突っ張り・右のどわ・右差し]     
E06 E07
右のどわ 3a
上突っ張り3a
モロ手突き3c
いなし  3c
引き落とし3b
はたき    2c
おっつけ  2c
ハズ押し 2c
掬い投げ 2d
外掛け  1e
モロ差寄り1d
逆とったり1e
肩透かし 2d
引っ掛け 1c
巻き替え 1c
廻し切り 1d
右下手投げ2c
打っ棄り 1d
<立合>
モロ手突き2a
のどわ  3b
たぐり 2e
いなし   2c
右差し 1d
 
頭d肩e胸e
手a変化d 
<心>
気迫
晩成型
ムラッ気
連敗癖
突っかけ
エレベ-タ
番付運○
 
<技>
まわりこみ
回転
引き足○
右半身
<体>
敏捷
右肘

        

        

      
E07 D09
D09 E07
E07 D08
E07 E07

間合い

×
速攻 遅攻 猛攻 堅守 対応 パワー テク 闘志 沈着 安定 大勝 キラー
   
 平成元年入門、力士生活23年目のベテラン。長い幕下生活を経て10年で関取に、さらに十両との往復生活5年ほど。15年5月に5度目の十両昇進を果たしてからようやく定着した。15年11月には新入幕、以後現在に至るまで行ったり来たり。19年以降は十両生活が長くなり、年齢的にも限界と見られたが、野球賭博事件の恩恵で十両11枚目の8勝で奇跡の幕内復帰。1場所で陥落も健闘を見せ、23年1月は10度目の入幕(高齢再入幕8位)でスタートした。しかし八百長認定により引退に追い込まれた。2度目の再入幕となった16年7月には突然大爆発して12勝3敗、敢闘賞を受賞している。
 モロ手突きや右喉輪中心の突き押し。捕まらないよう先制攻撃を仕掛け、タイミングよくいなして崩し、また突いて出る。元は四ツ相撲、組んでも半身になっての投げで粘る。十両なら四つでも十分通用。

 十両下位でも負け越してもう苦しいかと思ったらあっさり再入幕したり、年齢の割に意外性がある。立合いは突っ掛け気味に先制攻撃、回転の良い突っ張りと敏捷性が身上。昨年の入幕の他、18年にも十両3枚目11勝で幕内8枚目にジャンプアップしたりと幸運の持ち主。気合の入った必死の相撲を展開、22年は奇手逆とったりを披露した。

「兄弟力士」 兄は現年寄小野川の北桜。露鵬・白露山、安美錦・安壮富士の兄弟と共に、3組の兄弟関取が君臨したこともある。かつて鶴嶺山、逆鉾の井筒兄弟が誕生して江戸の谷風以来と騒がれたが、その後井筒三男・寺尾の活躍で兄弟三役が誕生。さらに若貴兄弟が大関、横綱になるなど、兄弟力士はポピュラーに。その系譜を継ぐ存在も期待される。既に双子力士も入門している。

 

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