現役力士データ
2011(平成二三年)
学生相撲出身者を中心に高齢化著しい。
パラメータ
技リスト スキルリスト |
四股名 自己最高位 出身地 所属部屋 年齢(同年12月31日時点) 身長/体重 取り口のタイプ/[得意な形]/まわしの色(長さが使用頻度を表す) 重(総合的な重さ)、力(総合的な力の強さ)、速(総合的なスピード)技(総合的な技能)、バ(体のバランスの良さ) 寄(寄りのレベル)、押(突き・押しのレベル)、投(投げ技のレベル)粘(粘り強さ)、ス(総合的なスタミナ)、以上A〜G(15段階) 技リストは、数字がレベル(1<5)英字が頻度(a>e)を表す。 (技名の前に左右がついていない場合は、どちらからでもできるか、どちらも差はない場合。) その他の点は、<データについて>を参照 |
サブチャート | 間合い:密(密着した状態。がっぷり)、接(廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。食い下がり、半身など)
近(体は接しているが廻しには掛からない距離。おっつけ、ハズなど前捌きの応酬が見られる)、離(離れて突っ張りに適した距離。)、 遠(遠距離。リーチを生かした突きがあれば一方的に攻められる間合) その他各パターン・傾向の得意不得意、傾向の強さ。☆>◎>○>△>× 安定・大勝・キラーは主に上位陣以外が対象で、成績の残し方を示す。○か無印か×で傾向を示す。(上位陣も一応表示する) |
解説 | 現況 / 得意技など /注目ポイント |
雅 山 大関 茨城 武蔵川 34 186/180 | |||||||||
突押・撹乱型 [上突っ張り・喉輪押し・叩き] | |||||||||
重 | C11 | 寄 | E07 |
上突っ張り3b 右のどわ 3b はたき 4b 突き落とし4b いなし 2b まわし切り3c ハズ押し 2c モロ手突き3c 引き落とし4b |
小手投げ2c おっつけ3b 張り手 2c がぶり寄り2e 二丁投げ2e 上手投げ1d モロ差寄り1e 掬い投げ 2d 体当たり 2d |
<立合> モロ手突き3c ぶちかまし3c 右のどわ 3d 左おっつけ2c 張差し 1e 突き落とし2e 頭b肩d胸e 手b変化d |
<心> スロ-スタ-ト 尻上がり 突押徹底 強行 |
<技> 変化技○ 土俵際 間合い○ |
<体> 前がかり 足腰硬い 丸い体 右足首 両膝 |
力 | D09 | 押 | C10 | ||||||
速 | E06 | 投 | E06 | ||||||
技 | D08 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
△ | △ | ○ | ◎ | ○ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
○ | △ | △ | ○ | ◎ | △ | ◎ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
22年は前半2度の三役復帰チャンスを逃す。大阪では10勝2敗と活躍、1敗の関脇把瑠都には突き倒されて脱落したが健闘。名古屋では野球賭博で全休、大関経験者としては大受以来の十両陥落。屈辱に耐えて上がった土俵では元大関初の十両で白星。12勝して力の違いを見せつけた。幕内復帰場所でも足を痛めて苦しみながら9勝。まだ力は落ちていない。 |
立合いで頭で当たるか、モロ手で突き起こし、のどわで押し上げてから上突っ張りを繰り出す。アゴを押し上げておいてさっといなすのも巧く、重厚感と小気味の良さを併せ持つ突き押し相撲。四つに組むとあまり器用ではなくモロ差しを許すことも多いが、重い上に挟み込むようなおっつけも強いのでなかなか下がらない。上手を取ればなかなかしぶとい。そして土俵際での全体重を預けるような捨て身の突き落としも強烈。 全体的にパワーダウンしたが、型はしっかりしているので長持ち。相手との間合いの取り方が絶妙。 |
「大関キラー」 近年は上位食いも減ったが、21年は大関から6勝、22年も初場所初日から魁皇を押し出すなど3勝したが、下半期は圏外に。23年も早く上位対戦圏まで戻りたい。 |
旭天鵬 関脇 モンゴル 大島 37 191/155 | |||||||||
スケール型 [右四つ左上手・左四つ右上手] | |||||||||
重 | D09 | 寄 | C10 |
右四つ寄り3a 左四つ寄り3b 吊り寄り 3c 上手投げ 2c モロ差寄り2d 引き付け 2c 小手投げ 2c 下手投げ 2d 引き落とし2c |
巻き替え 2c おっつけ 1c 打っ棄り 2d 掬い投げ 2c がぶり寄り2c はたき 2c 吊り 2c 極め 2d 巻き落とし1d |
<立合> 右差し 2c 左上手 3c 張差し 2c 左差し 2c 抱え込み2d はたき 2d 頭e肩a胸b 手d変化c |
<心> まった 慎重 ツラ相撲 晩成型 持続 |
<技> がっぷり○ 外四つ○ 体入替え リーチ○ 肩越上手 被さり |
<体> 立ち腰 懐深い 体質柔軟 バッタリ 怪我○ |
力 | D09 | 押 | E06 | ||||||
速 | E07 | 投 | D08 | ||||||
技 | D08 | 粘 | D08 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
◎ | △ | △ | × | △ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ◎ | ◎ | △ | × | ◎ | △ | ◎ | ○ | × | △ | ◎ | ○ | ○ | × |
22年は大負けも目立ち、三役には戻れなかった。それでも少し番付が下がれば中位の力士には実力の差を見せつけた。懐の深いベテランは若手にとっての登竜門。11月場所でも豊ノ島に唯一の1敗をつけるなど、絶好調の力士さえ吸収してしまう柔らかさは健在。 |
右でも左でも取れるナマクラ四ツ。長身で懐深く、胸を合わせれば新鋭たちも敵わない。立合いのパターンも豊富で、相手に合わせた四つ相撲を狙う。時には大きく動いて上手を狙う。上手を取れば攻守に安定し、体を入れ替えたりさっと寄ったりもできる。
重心は高く、上から上手を取る傾向があるので、どうしても相手に被さる傾向がある。そのため、体格の割には腰は重くない。驚異の持久力で衰え知らず。近年は連勝連敗が多い。 |
「懐の深さ」 懐が深い力士というのは少なくはないが、ただ大きければいいということでもない。身長だけでなく、リーチの長さ、体質の柔らかさ、多少体が起きても粘れる足腰。190センチあるとは言え、同じような体格の力士にも余裕を持ってガップリで優位に運べる。 |
若の里 関脇 青森 鳴戸 35 184/155 | |||||||||
怪力・本格型 [左差し右上手・右差し左上手/モロ差し] | |||||||||
重 | D09 | 寄 | C10 |
掬い投げ 3b がぶり寄り3b モロ差寄り2d 上手投げ 3c 小手投げ 3c 突き落とし3b おっつけ 2b 引き落とし2d はたき 3b |
腕返し 3b 巻き替え 2d つっぱり 1d 廻し切り 1c 投げ寄り 2d 吊り 2e 引きつけ 3b はねあげ 2c 腰投げ 1e |
<立合> カチ上げ3a 張差し 2b モロ差し2c 左上手 2c 右差し 2d いなし 2d 頭d肩b胸b 手c変化e |
<心> チャンス× 慎重 引き癖 スロ-スタ-ト 尻上がり |
<技>
土俵際 差し身 がっぷり○ 対速攻× |
<体> 立ち腰 体質硬い 足腰硬い アゴ上り 右大腿 右ヒザ |
力 | C10 | 押 | E07 | ||||||
速 | E07 | 投 | D09 | ||||||
技 | D08 | 粘 | E06 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
◎ | ◎ | △ | × | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ◎ | △ | ◎ | △ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | ○ |
かつての大関候補も、5年以上前頭5枚目以内での勝ち越しがないという状況。大きな故障はなく平幕一桁で安定したが、目立つ活躍はなかった。 |
左右どちらでも四つ相撲に持ち込んでの寄り、投げ。豪快なイメージだが、意外と差し手からの技が器用で、掬い投げが武器。両差しも得意。
足を故障してから土俵際の粘りがなくなり、あっけなく土俵を割るシーンがよく見受けられる。引き技も目立つ。上位キラーでならしたが、22年は上位力士に大苦戦。対戦圏の3,5,9月では後半戦まで初日が出なかった。それでも腐らず終盤に帳尻を合わせて来るところはさすが。 |
「鳴戸の四ツ相撲」 鳴戸部屋は師匠譲りか四つ相撲の力士が目立つ。隆乃若は長身を生かした突っ張りも交えつつ上手を取れば左右どちらでも大きな相撲。隆の鶴は巨体で左四つに持ち込んで十分だった。稀勢の里も馬力はあるが左四つ寄りの型がある。ポパイと呼ばれた師匠の体格に最も近いのが若の里で、胸を合わせてやや立ち腰での怪力相撲もそっくり。若い頃から故障に苦しんだが、意外に長持ちしている。 |
武州山 前頭 青森 藤島 35 190/170 | |||||||||
パワー型 [左四つ右上手・左右突き放し] | |||||||||
重 | C10 | 寄 | D08 |
左四つ寄り3b 右上手投げ2b 突っ張り 2b 小手投げ2b 右おっつけ2b モロ手突き2c 突き落とし2d のどわ 2b はたき 2e |
左腕返し2b 掬い投げ2c ハズ押し2c 上手出投げ1d 引き落とし3c ひねり 1d 肩透かし2c 素首落とし1d |
<立合> カチ上げ 3b 張差し 2b モロ手突き2d 左差し 2c のどわ 2d 右上手 2d 頭c 肩a 胸c手c変化e |
<心> ムラッ気 超晩成型 連敗癖 詰め× |
<技>
ワキ甘い 被さり |
<体> 腰高 足腰硬い 左ひざ |
力 | D08 | 押 | D08 | ||||||
速 | E06 | 投 | E07 | ||||||
技 | E06 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
○ | △ | △ | ◎ | ○ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
○ | △ | × | ◎ | ◎ | △ | ○ | ○ | ◎ | × | ○ | ○ |
幕下付出ながら幕内まで10年かかった超晩成の大型力士。年齢的にもう幕下のまま消えていくように思われたが、20年5月に再十両を果たすと翌場所は十両優勝するなど3場所で新入幕を決めた。一度は2勝13敗で跳ね返されたが再度入幕、今度は勝てば最スロー三賞という活躍も見せ、前頭3枚目まで昇進。大関琴光喜を倒して6勝9敗と健闘した。22年になると連続の大崩れで一気に十両落ちしたが、地力は本物で2度目の優勝を果たして1場所で返り咲く。定着と行きたかったが、11月の大負けで十両に逆戻り。3度目の入幕は3場所で終わった。巻き返せるか。 |
大きな体を生かした突き押し、左四つの寄りを得意とする。ガバっと捕まえて攻めまくる。 スピードや安定感には欠けるが、ベテランの割に力技に自信がある。足腰が硬いうえに重心が高く、相手の上から被さるような形になるため、攻めながらの逆転負けが多い。 |
「部屋頭」 一時は1横綱3大関を擁した武蔵川部屋。他にも小結和歌乃山や垣添、武雄山ら次々と実力派を輩出。その中で長く低迷していた武州山だが、ベテランになってようやく実力を発揮、遂には年下の雅山を抑えて部屋頭にまで出世した。九州場所からは元大関武双山が継承して藤島部屋に改称。新生部屋を引っ張りたい。 |
玉乃島 関脇 福島 片男波 34 187/165 | |||||||||
押し相撲・パワー型 [左差し右おっつけ/右上手・突っ張り] | |||||||||
重 | D09 | 寄 | D08 |
右おっつけ3a 左四つ寄り3b のどわ 3c 突っ張り 2c ハズ押し 2b 左掬い投げ2c はたき 2b 素首落とし2c はねあげ 2b |
下手ひねり2d 外掛け 2d 小手投げ 2c 突き落とし 2c 極め 3c 裾払い 1e 首投げ 1e モロ手突き2c 右しぼり 3b |
<立合> ぶちかまし3b 左差し 2d のどわ 2c カチ上げ 2c 右おっつけ2c 張差し 1e 頭b肩b胸d 手c変化e |
<心> 強行 気迫 ムラッ気 突っかけ まった 引き癖 息切れ 連敗癖 |
<技> 挟みつけ 左堅い 呼び込み
|
<体> 前傾○ 足腰硬い 右首 右肩脱臼 腰背痛 |
力 | D09 | 押 | D08 | ||||||
速 | E06 | 投 | E07 | ||||||
技 | D08 | 粘 | E06 | ||||||
バ | E06 | ス | E06 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
△ | ○ | ◎ | ○ | △ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ○ | × | ◎ | △ | ○ | ◎ | △ | ◎ | △ | ◎ | ○ | ○ |
長く上位で活躍していたが、19年末から急におかしくなりあっという間に十両落ち。すぐに幕内復帰後したが、かつての力は戻らず。21年は平幕上位にも帰ってきたが、9月から7場所連続負け越し。11月には十両8枚目でようやく給金を直した。このまま十両で低迷してしまうのか。 |
怪力自慢で右おっつけが強烈な清国タイプ。左を差す形がいいが、のど輪で押し上げながら出る突き押しにも定評がある。極める力もある。また、意外と外掛け得意。 動きの衰えが見られる。四つの技能も錆び気味である。体重は増えて、型の入って時のパワーは健在だが。大勝あれば大負けあり、相変わらずのムラの大きさ。長身ながら前傾姿勢で攻めるが、体が硬いらしく前傾が崩れて起きると案外脆い。最近はその欠点が目立つ。 |
「Mr.敢闘賞」 受賞は5回(他に技能賞1回)。ムラがあるが、好調時には大勝ちする。12勝3回、11勝5回はなかなか出来ない。優勝争いにも絡み、一番惜しかったのは13年名古屋。1敗で首位並走、魁皇、千代大海の両大関との直接対決に敗れて3敗となったものの食らいつき、結果優勝した魁皇に1差だった。 |
高見盛 小結 青森 東関 35 188/140 | |||||||||
技能型 [右差し左上手・左差し右抱え込み・モロ差し] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | D09 |
右腕返し 3b 右四つ寄り3b 引き落とし 3b 左上手投げ2c 掬い投げ 3b モロ差寄り 3c 巻き替え 3b 上手出投げ1d たぐり 2c |
はたき 2d 突き落とし2c 上透かし 2c 吊り寄り 2d はねあげ 2b 巻き落とし2d 後ろもたれ1e 打っ棄り 2d ひねり 1d |
<立合> 右差し 3b 体当たり2b モロ差し2c 左差し 3b 左前褌 2c たぐり 1e 頭b肩c胸c 手b変化e |
<心> 気迫 安定感 持続 晩成型 打たれ弱い 超人気 パフォ-マ- 息切れ |
<技>
差し身○ 土俵際 速攻 体入替え 対速攻× 逆四つ○ 粘り腰 |
<体> 反り身○ アゴ上がり 上体柔軟 足腰硬い ロボコップ 怪我○ 右肩 |
力 | D08 | 押 | F05 | ||||||
速 | E07 | 投 | D08 | ||||||
技 | D09 | 粘 | D09 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
◎ | ○ | △ | × | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ○ | ○ | △ | ○ | △ | ○ | △ | △ | ○ | ○ | △ | ○ |
22年は前頭二桁が5場所と低迷した。9月場所は5枚目に上がり、連勝スタートだったが9連敗。3年ぶりの二桁黒星を喫した。かといって十両落ちが懸念されるほどにめっきり力が落ちたわけではなく、平幕中位を相手に勝ったり負けたり。前半戦の取り組みを盛り上げている。 |
右を差し一辺倒だったが、肩を痛めて研究もされてくると、左から差す取り口も使い始め、現在はとりあえずどちらかを差して食いつく相撲。左から差して右もねじ込み両差しを狙う。片方差すと、さらに深く差し込むと見せかけて引き落とし、肩透かしという必勝パターンがある。あまり器用な技はないが、背筋が強いのか、反り返りながらでも体を入れ替える力があり、目方で劣る不利を補っている。
右四つ十分だが、逆の左四つの成長も着実。重さはなく、一気の攻めには弱いが、四つに組めば簡単には土俵を割らない。終盤戦のお疲れが目立つ。大抵勝越も負越も3以内に収まるが、貪欲に二桁を狙ってほしい。 |
「差し身」 独特。どちらかの肩から当たって腕を返しながら差し込むので、差した瞬間には肘が張れている。上手が取れれば腕を返して寄れるが、毎回はうまくいかない。若い頃は右差しで返す型を磨いていたが、現在は柔軟な取り口に。それでも差し身が生命線であることには違いない。 |
北勝力 関脇 栃木 八角 34 183/150 | |||||||||
突押型 [右のどわ・モロ手突き・叩き] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | F05 |
右のどわ 4a モロ手突き3b 上突っ張り3c はたき 2b 引き落とし3a 突き落とし2c おっつけ 2d ハズ押し 3c いなし 2c |
張り手 1e 左腕返し 1e がぶり寄り1e 閂 1d まきかえ 1e ぶちかまし2d 左のどわ 2c 突っ張り 2c 小手投げ 1e |
<立合> モロ手突き3a 右のどわ 3b ぶちかまし2c 左おっつけ1d はたき 2d 突き落とし 2d 頭c肩e胸c 手a変化d |
<心> 突っかけ 突押徹底 ムラッ気 ツラ相撲 淡泊 ポ-カフェイス 番付運○ 強行 |
<技> 引き足○ ワキ甘い 電車道 チョン立ち 対変化× 呼び込み 右半身 |
<体> 前がかり リーチ長 腰高 粘り腰× 腰痛 |
力 | C10 | 押 | C11 | ||||||
速 | E07 | 投 | F05 | ||||||
技 | E06 | 粘 | E06 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
× | × | × | ◎ | ☆ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
◎ | × | × | ◎ | ◎ | × | ◎ | × | ◎ | × | △ | △ | ○ |
21年はジェットコースターのように番付を昇降。前頭筆頭から2場所で十両に陥落も、2場所で上位復帰。11月には4枚目でも勝越。実は5枚目以内での勝越しは朝青龍の35連勝を止めて優勝決定戦に出た16年5月以来、意外にも2度目。三役復帰を狙いたい22年、千代大海、琴光喜と連破して好スタートを切ったが、翌日から11連敗、出直しとなる。9月の高見盛戦の立合いで首を痛め、3場所連続全休、春場所中止による期間にも改善なく「相撲を取るのが怖いようでは土俵に上がる資格がない」として幕下に順席が置かれた5月、引退を発表。同部屋の元海鵬が解雇されて空いた谷川を襲名した。 |
モロ手突きから右を伸ばしてのどわで押し上げ、左おっつけで差し手を防ぐ。長いリーチでのど元を突き上げて、そのまま突き出すか引き落とす。ツボにはまった時の威力は相変わらず。立合いで先手を取ろうと突っ込むので変化に落ちやすいが、自ら意表をついて変化も見せる。突き押し一本の力士だが、たまにあっさり四ツに組んだりする。
絵に書いたような突き押し相撲の力士。連勝連敗の多さ、成績、好不調のムラの激しさも古典的で素晴らしい。出足と突きのタイミングが合えば電車道に持っていける。 |
「ポーカーフェイス」 全く感情が表情に表れない。常に仏頂面で力士らしい。負けても淡々としているが、ケガがあっても顔に出さないということもあって、時には淡白に見えるのかもしれない。今の時代、これくらいブスッとした受け答えは稀勢の里と双璧(良い意味で)。 |
垣 添 小結 大分 藤島 33 177/135 | |||||||||
突貫型 [モロハズ・左ハズ右おっつけ・両おっつけ] | |||||||||
重 | E06 | 寄 | E06 |
モロハズ 3c おっつけ 3a ハズ押し 3c モロ差寄り2b 突っ張り 2c のどわ 2b 突き落とし3b はたき 2b 引き落とし2c |
はねあげ 2c いなし 3b 掬い投げ 2d 小手投げ 2d 渡し込み 2d 巻き替え 2c 肩透かし 2d 素首落とし1d 上透かし 2d |
<立合> ぶちかまし3a おっつけ 2b 張り手 2c モロ差し 2c かっぱじき2d はたき 2d 頭a肩e胸c 手d変化c |
<心> 突っかけ 気迫 立合い○ 番付運○ ツラ相撲 尻上がり |
<技> まわりこみ 速攻 挟みつけ 詰め× 頭四つ |
<体> 前掛り 重心低い アゴ上り 右ひざ |
力 | D08 | 押 | D09 | ||||||
速 | C10 | 投 | E06 | ||||||
技 | E07 | 粘 | D08 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
× | △ | ◎ | ○ | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
◎ | × | △ | ○ | ◎ | × | ◎ | × | ○ | △ | ☆ | × | ○ |
遂に幕内連続在位が途絶えた。15年9月の新入幕以降43場所守り続けたが、22年9月は15枚目で3勝しかできず陥落が決まった。入幕3場所に11勝して技能賞、翌場所新小結となったが、三賞も三役もそれっきりだった。ずっと前頭一桁で活躍していたが、19年5月に休場して以来下位に低迷。十両落ちの危機を乗り越えて21年地元九州では久しぶりに5枚目で勝越し。22年1月は4連勝スタートと完全に立ち直ったかに思われたが上位陣には通じず。すると7,9月と連続で3勝に終った。初めて十両力士として帰ってきた九州でも冴えず、22年は6場所負け越しの屈辱。奇しくも日体大の同級生にして同期、付き人を務めていた苦労人・剣武がこの場所新十両。発奮材料にしたかったが、初場所後幕下陥落が決まってしまった。 |
重心低く飛び込んで、捕まらないよう速攻を繰り出すのが持ち味。小兵ながら小細工のない気風の良い押し相撲。身のこなしが速く、突き落としなどの逆転もある。背が低く組まれるとすぐに顎が上がってしまうが、最近は技能面も成長、中に入ってから差して攻める取り口も増えて復調を見せていたが、馬力に衰えがある。
闘志が前面に出るファイター。重心の低さは武器だが、前のめりに落ちることは多い。番付運はかなり良く、16枚目で6勝9敗と十両落ち確実な成績ながら上がってくる力士の不足もあり西に回るだけで済んだこともある。 |
「技巧派キラー」 相手別で対戦成績を見ると、朝赤龍や春日王に合口が良い。引退した海鵬や皇司、旭鷲山にも分が良かった。技を出すにも的が小さいこと、動きが素早くおっつけが厳しいことが巧さを持ち味とする力士にはやっかいだった。その他北勝力や嘉風にも分が良い。逆に岩木山戦16連敗は有名。このあたりは原因がよくわからない。 |
春日王 前頭 韓国 春日山 34 184/145 | |||||||||
荒技型 [右四つ両廻し・上手廻し] | |||||||||
重 | D08 | 寄 | E07 |
小手投げ 4a 左上手投げ3b 内掛け 3d 掬い投げ 2c 右四つ寄り2c 吊り寄り 1c 掛け投げ 3b 下手投げ2c ひねり 2d |
二丁投げ 2d おっつけ 2c 打っ棄り 2d 引きつけ 2d とったり 3c 首投げ 2c モロ手突き2c 極め 3d かわず掛け2d |
<立合> カチ上げ2c 左前褌 2b 張差し 2c ぶちかまし1c 左上手 2c はたき 2d 頭c肩b胸b 手c変化c |
<心> サーカス 強引 まった 投げ多用 ムラッ気 ツラ相撲 スタート○ 晩成型 |
<技> 土俵際 ワキ甘い 打ち合い○ 肩越上手 上手相撲 足癖 引張り込み 右半身 |
<体> 立ち腰 アゴ上り バタ足 粘り腰 右大腿 |
力 | D09 | 押 | E07 | ||||||
速 | E07 | 投 | C10 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
◎ | ○ | △ | △ | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ○ | × | ◎ | × | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
十両を3場所で突破して15年に新入幕で敢闘賞。この頃の勢いは良かったが、ケガに泣いて幕内に定着できないままベテランになった。19年をピークに下降気味、22年もしぶとく2度再入幕を果たしたが、幕内では勝ち越すことはできずに陥落。初場所十両優勝して9度目の入幕を決めたが、故意による無気力相撲が認定されて引退。 |
強引な投げ技が最大の武器。時には足を掛けての大技も繰り出す。頭で当たって廻しにこだわらずに攻める正攻法も最近やっと増えてきた。足腰の不安が再発、持ち味の土俵際での粘りが出せず、腰の重さも発揮できない。
ワキの甘さ、強引な技というのはもはや特徴。連敗が長く、派手に大負けすることが多いので番付が安定しない。このムラの大きさは解消したい。 |
「小手投げ」 右四つだが、小手投げは右から打つのが得意。一旦右を差しながら、わざわざ差し手を抜いて右小手投げというパターンが一時期よく見受けられた。普通に小手投げを打てば、相手も想定して差し手を突きつけて体を寄せて防げるが、突然差してもいない腕を極められるので、まんまと食ってしまう。 |
栃乃洋 関脇 石川 春日野 37 187/160 | |||||||||
堅牢型 [左差し・下手] | |||||||||
重 | D09 | 寄 | D08 |
左下手投げ4a 左掬い投げ4b 左下手出投4b 小手投げ 2c 右おっつけ2b 突っ張り 2c のどわ 2d モロ差寄り2c 突き落とし3b |
掛け投げ 2e がぶり寄り2c 左腕返し 3c 巻き替え 2c まわし切り 2c 左上手投げ1d ひねり 2d 上手出投げ2e 極め 1d |
<立合> かちあげ 2b 左差し 3c 張差し 1d モロ手突き2d 上手 2d はたき 1e 頭d肩b胸b 手d変化d |
<心> 土俵際 慎重 |
<技>
左堅い 左半身 対速攻× |
<体> 肘柔軟 右足痛 粘り腰 |
力 | D08 | 押 | E07 | ||||||
速 | E06 | 投 | C10 | ||||||
技 | D09 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E06 | ス | E06 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
△ | ◎ | △ | △ | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ◎ | ◎ | × | × | ◎ | ◎ | △ | △ | ○ | △ | ○ | ○ |
平成8年幕下付出で入門したベテラン。入幕後も連続敢闘賞など負け越し知らずで三役昇進。三役には定着できなかったが、上位キラーとして金星を稼ぎまくった。20年には朝青龍を破って12個目の金星を獲得したが、21年には2度目の十両陥落。22年は幕内と十両の往復を繰り返した。力の衰えは否めないが、老練の技でしぶとく幕に戻れるか。 |
左下手の職人。上手を取られて追い込まれても、半身からの下手投げ、掬い投げで体を入れ替える。下手投げだけでなく逆からの右突き落としも強烈。左肩で当たって左差し狙いが定番だが、意表をついて上手狙いの立合いを見せることもある。右四つ相手には左上手を取って先に攻めるパターンも。スピードは落ちても、立合い数秒の攻めの速さなら負けない。
金星現役最多を誇る上位キラー。速攻があるわけではないが、守りを固めながら上位力士を倒すのはかなりの地力がある証拠。武器の左差しは堅い。 |
「下手投げ、掬い投げ」 左を差すとこれがいつ出るか楽しみ。相手も分かっているので浅い上手を引いて差し手が使えないように慎重に攻めるが、それでも半身になられて下手を引きつけられないと、下がりながらの投げに強襲される。栃乃洋は腰が重い上に浅い下手でも投げを打てるので、完全に投げを封じるのは難しい。石川県出身でもあり、先輩輪島の黄金の左と重なる。若手で下手投げの名手といえば豊ノ島あたりか。後継者と言うにはすこし趣が違う。 |
土佐ノ海 関脇 高知 伊勢ノ海 39 186/150 | |||||||||
前進型 [右ハズ左おっつけ・右差し左上手] | |||||||||
重 | D08 | 寄 | E06 |
ぶちかまし2c ハズ押し 2a おっつけ 2a のどわ 2c 突っ張り 2c はたき 2b 突き落とし2b 右四つ寄り2b モロハズ 2c |
いなし 2c 引き落とし2c がぶり寄り2d 左上手投げ1d 右腕返し 1d 掬い投げ 1e はねあげ 2c モロ手突き2c 浴びせ倒し2d |
<立合> ぶちかまし2b モロ手突き2b モロハズ 2c はたき 2e 突き落とし2d 左上手 1d 頭a肩d胸e 手c変化d |
<心> 突っかけ シンプル 連敗癖 |
<技> 出足 詰め× 対変化× |
<体> 腰砕け 足腰堅い 腰痛 両ヒザ |
力 | D08 | 押 | D08 | ||||||
速 | F05 | 投 | E06 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E06 | ||||||
バ | F05 | ス | E06 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
○ | △ | ◎ | ◎ | △ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
◎ | × | △ | ◎ | ◎ | △ | ○ | △ | ◎ | × | ○ | ○ | ○ |
平成6年幕下付出。若貴時代を戦い抜いた三賞13、金星11の古豪。十両暮らしが1年以上続いたが、7月は謹慎力士転落の空き枠で7枚目8勝ながら超幸運な再入幕。しかし2勝しかできずに力の衰えを顕著に占める結果となってしまった。翌場所も絶不調、最後執念の連勝で4勝したが、番付編成の結果1月は非情の幕下陥落。大負けが響いて通算成績でも黒星先行となった。 |
ぶちかましの威力が身上だったが、近年さすがに衰えが見えて圧倒できない。突き放しては当たり、また突き放す、機を見てはいなし、叩きという押し相撲には迷いがない。右四つ左上手の形になっても、寄り、上手投げがある。
足腰は怪我でボロボロ。方向転換する際に膝や腰が入りやすい。体重も全盛期より10キロ減で負担を減らし、以前のように前がかりにならないような体勢で取る。 |
「40歳関取ならず」 高見山も寺尾も成し得なかった記録。24年の1月に40歳、幕内復帰もあってあと1年頑張れるかと期待したが、12月に引退を発表した。番付には残るので収録。 |
霜 鳳 小結 時津風 新潟 33 188/140 | |||||||||
本格型 [右差し左上手] | |||||||||
重 | D08 | 寄 | D09 |
右四つ寄り3a 右腕返し 2a 左上手投げ3c 右掬い投げ3c 巻き落とし3d 引きつけ 2b 投げ寄り 3c 上突っ張り2b がぶり寄り3c |
吊り寄り 1d モロ差寄り2d 浴びせ倒し2d 肩透かし 2d ひねり 1c 巻き替え 1c 廻し切り 2d 首捻り 2d おっつけ 1c |
<立合> 体当たり 2a かちあげ 3b 右差し 2b 左上手 2c モロ手突き1d 左抱え込み2d 頭d肩b胸b 手d変化d |
<心> つっかけ ツラ相撲 晩成型 二段階成長 |
<技> がっぷり○ ワキ甘い 対押し× |
<体> 懐深い リーチ○ 腰高 立ち腰 アゴ上り ケガ× 腰爆弾 |
力 | D08 | 押 | E07 | ||||||
速 | E06 | 投 | E07 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E06 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
◎ | ○ | × | △ | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
△ | ○ | ○ | △ | × | ○ | ◎ | × | ○ | △ | △ | ○ |
12年幕下付出。新潟、東農大、時津風という「豊山コース」を辿る。幕下、十両もすんなり突破。入幕3場所目には武蔵丸から金星。その後十両落ちがあったが、16年3月新小結に。順風満帆に見えたが、その後腰の不調もあり転落。十両と幕内の往復を繰り返す。18年から20年にかけての3年間は、幕内在位わずか4場所と十両暮らしに慣れてしまったが、21年3月に7度目の入幕を果たしてから2年は幕内に再び定着した。22年5月は自身初の初日から6連勝で6年ぶり二桁勝利。ベテランと呼ばれる年齢ながら、中位あたりの実力は取り戻している。初場所は大崩れして陥落、そして八百長認定されて寂しい幕引きとなった。 |
右四つ、スケールの大きな四つ相撲。左上手取って十分、引きつけて上手投げを打ちながら寄る迫力がある。鳩胸でぶつかってから、少し突っ張りを見せてから組み止めるパターンも。 典型的四つ相撲だが、ツラ相撲。長身で懐が深いが、その分重心はやや高く、腰も起きやすい。腰痛との付き合いが長い。 |
「体重の増減」 腰痛持ちだけに、調整具合によって調子が大きく変わる。150キロを越していた体重も、悪化時には140キロを切るまでに減らした。一時また150キロ前後まで戻していたが、幕内に再定着したここ2年ほどは140キロ前後。それでいて懐の深さはあまり見劣りしない。これくらいがベスト体重なのか。 |
時天空 小結 モンゴル 時津風 32 187/150 | |||||||||
業師・撹乱型 [右下手・突っ張り] | |||||||||
重 | D08 | 寄 | E07 |
内掛け 3d 突っ張り 3b 二枚蹴り 3d 肩透かし 3b 出し投げ 2c はたき 3b 裾払い 3c 引き落とし3b ホンゴトフ3c |
のどわ 2b ひねり 2d 切り返し 2d 丁斧掛け2d 蹴返し 2c 外掛け 2d 掛け投げ2c 下手投げ2c ひねり 2d |
<立合> モロ手突き3b 右差し 2c 張差し 2b 左上手 2c 蹴手繰り3c はたき 2d 頭d肩c胸b 手b変化c |
<心> 引き癖 つき手 安定感 水入り相撲 ツラ相撲 晩成型 |
<技>
手取り 右足癖 多彩 送り技多彩 変化技○ 逆四つ○ まわりこみ 対速攻× |
<体> 立ち腰 リーチ長 上体柔軟 足腰柔軟 怪我○ |
力 | E07 | 押 | D08 | ||||||
速 | D08 | 投 | D09 | ||||||
技 | C10 | 粘 | D08 | ||||||
バ | D09 | ス | D09 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
△ | ◎ | △ | ○ | △ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
○ | ◎ | ◎ | △ | △ | ◎ | △ | ◎ | △ | ◎ | △ | ○ | ○ |
東農大では柔道で活躍、初土俵から22連勝するなど2年で入幕のスピード出世。18年から19年にかけては小結2場所も経験、上位で活躍していたが、20年は小幅ながら6場所連続負け越し、調子が上がらない。22年は初場所で初めて途中休場して下位に落ちたが、3月に初日から8連勝、9月も2大関を倒して3場所連続勝越しと復調。ところが三役復帰を窺った9月には2勝13敗と珍しく大崩れ。5勝未満に終わったのは自身初だった。上位にいれば怖い存在だが。 |
やや半身に組んで多彩な足技を見せる業師。一方で消極性、勝ち身の遅さが指摘されていたが、リーチのある突っ張りを武器として上位進出。当初は軽量だったが、いまや150キロに乗り均整の取れた体形の万能タイプ。荒っぽい張り手からの引き技や、立合いのけたぐりを駆使するなど曲者ぶりを発揮。 組んでも離れても取る。一気に攻めに出ることもあれば、水入りまで動かないこともある。驚異的な粘りかと思えば、投げや引きにあっさりと手をついて負けることも目立つ。白鵬戦の投げの打ち合いではやや有利に見えたが、手をついてしまって連勝ストッパーの好機を逃した。序盤に上位戦が続く地位に長くいたこともあるが、案外連勝連敗が激しい。 |
「珍技」 相手十分になられても、懐の深さで粘って足を引っ掛ける。チョン掛けで脅かすと相手もなかなか出られない。内掛けもあれば、お得意の二枚蹴りも飛び出す。モンゴル相撲張りのホンゴトフ(太ももを持ち上げて投げる変則足取り)など、柔道も含めた多彩な格闘技経験が発揮されている。 |
朝赤龍 関脇 モンゴル 高砂 30 184/145 | |||||||||
技能型 [左差し右前褌・左/右おっつけ] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | E07 |
上手出投げ4b 右上手投げ3b 下手投げ 3c 左前褌寄り2d はたき 3b 突き落とし 3b 右おっつけ2d 引き落とし 3c かわず掛け2d |
内無双 2d はねあげ 2b 小手投げ 2d ちょんがけ1e 下手出投げ2d いなし 3b たぐり 2c 突っ張り 2c ひねり 2c |
<立合> モロ手突き2b 左差し 3b 張差し 2d 右おっつけ2b 足取り 2e 突き落とし2d 頭c肩c胸d 手b変化d |
<心> 慎重 ムラッ気 ツラ相撲 東京場所× 地方場所○ スロ-スタ-ト 尻上がり |
<技> まわりこみ 逆四つ○ 変化技○ 受身○ もぐり
|
<体> 重心低い 体質柔軟 両膝 怪我× |
力 | E07 | 押 | D08 | ||||||
速 | D09 | 投 | C10 | ||||||
技 | C10 | 粘 | D09 | ||||||
バ | D08 | ス | D09 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
△ | ◎ | ◎ | △ | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
× | ◎ | ◎ | △ | × | ◎ | △ | ◎ | △ | ◎ | △ | ◎ | ○ | ○ |
朝青龍が新横綱の15年3月入幕。先輩が引退した22年も平幕生活が続いたが、中位に低迷していた21年よりは復調。三役復帰のチャンスだった名古屋、九州では上位キラーぶりを発揮できずに序盤に負けが込んだ。高砂部屋の部屋頭として奮起に期待したい。 |
低い姿勢でおっつけながら横から攻める技能派。離れてもしぶといが、前褌を取るとさらに持ち味を発揮し、出し投げの妙技を発揮する。上手からも下手からも投げが強く、最近では把瑠都を豪快に投げ飛ばした相撲が印象的。腰も重いほうであるが、体は大きくはないので四つ相撲の相手にまともに組むと苦戦する。器用さゆえに案外簡単に相手十分に合わせてしまう傾向がある。 得意の地方場所、大阪で10勝。続く苦手の両国に戻った夏場所でも4枚目で9勝と珍しく連続で勝ち越したが、以降は1場所おきに勝ち越す周期が入れ替わっただけだった。入幕当初から、連勝連敗が多い。体が柔かく分腰が重い。最近は体重も150キロ近くに増えてきた。 |
「決まり手」 上手からの出し投げが得意。20年には実に9勝を稼いだ。22年も上手出し投げで5勝したが、それよりも寄り切りの増加が目立つ。体が大きくなってきたことが要因か。22年は押し出しでの勝ちが1番もなかった(押し倒しは1番)。捕まらないよう低くおっつけていなすスタイルだったが、前褌を取る相撲の徹底が伺える。 |
黒 海 小結 グルジア 追手風 30 189/150 | |||||||||
パワー型 [左右突放し・左差し右上手] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | D08 |
モロ手突き3a のどわ 3b 上突っ張り3b 右上手投げ3c はたき 3a がぶり寄り2c 左腕返し 3c 左四つ寄り2d 小手投げ 2c |
引き落とし2c 張り手 3c 左掬い投げ3c 素首落とし2d 上手出投げ2c 引きつけ 2d 外掛け 1e ひねり 2d 掛け投げ 1e |
<立合> かちあげ 2b モロ手突き2c 左差し 1c 張差し 2c はたき 3d 猫騙し 1e 頭c肩a胸a 手b変化d |
<心> 気迫 ムラッ気 連敗癖 強引 まった 引き癖 |
<技> ワキ甘い まわりこみ 引き足○ 頭四つ 呼び込み |
<体> 前掛り 足腰硬い 腰高 バタ足 右肘 左膝 剛毛 |
力 | C10 | 押 | D09 | ||||||
速 | D08 | 投 | D08 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
× | △ | ○ | ◎ | △ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
◎ | × | × | ◎ | ○ | △ | ○ | △ | ◎ | △ | ◎ | × |
16年入幕、一気に幕内上位に進出した当時は荒削りながらも上位には驚異だった。その後しばらく上位にあり、朝青龍から2金星。18年には三役で勝越しもあったが、在位は2場所だけ。その後は不振、20年には12勝して2度目の敢闘賞を受賞、復調かと思われたが、これを最後に上位で勝ち越せず、ここ2年ほどは中位から下位に低迷している。グルジアの後輩、栃ノ心も三役昇進、臥牙丸も幕内に上がってきた。ヨーロッパ初の関取として意地を見せたい。猫騙しをしている場合ではない。初場所でも不振、ついに十両陥落。 |
かち上げから左右の突き放しが最大の魅力だが、肘などの悪化で威力が落ちており、左四つの相撲でパワーを生かす方向に転換しつつある。上突っ張りで威嚇しながら左差し右上手に持ち込む取り口だけでなく、立ち合いから張差しで組み止めたり、変わりながら上手を取りに行ったりと最初から四つを狙うこともある。パワー一辺倒の相撲とは決別。出し投げなども使い始めた。
足の運びは直らず引き技に良く落ちるので、四つ相撲の方が安定する。レスリング経験ある東欧出身者らしく前傾姿勢は得意。 |
「破壊力」 モロ手突き、叩き込み、上手投げなど、自慢のパワーが炸裂した時は強かった。最近は故障もありパワー相撲に陰り。左四つを多用して随分まとまった印象。目方も一時160キロを超えていたが、現在は150キロ弱。 |
豪 風 小結 秋田 尾車 32 171/140 | |||||||||
突貫・撹乱型 [左右おっつけ/ハズ・左差し] | |||||||||
重 | E06 | 寄 | E06 |
右おっつけ3a ハズ押し 3b モロハズ 3c 左おっつけ2b 右のどわ 2c 内掛け 3d 首投げ 3d いなし 2c 突き落とし2c |
肩透かし 2c はたき 3c 掬い投げ 2c 小手投げ 2c ちょん掛け1d 腕捻り 2e かわず掛け2d 一本背負い2e 裾払い 2e |
<立合> 左ハズ 3b 左おっつけ2b 右おっつけ3b カチ上げ 2d かっぱじき2d 突き落とし2d 頭b肩c胸c 手d変化d |
<心> 強引 引き癖 横攻め ツラ相撲 ムラッ気 地方場所× 策士 晩成型 |
<技> 挟みつけ 速攻 変化技○ ワキ甘い 足癖 引き足○ 呼び込み |
<体> 重心低い 肩幅広い 体質柔軟 |
力 | D09 | 押 | C10 | ||||||
速 | C10 | 投 | E07 | ||||||
技 | E07 | 粘 | D09 | ||||||
バ | D08 | ス | D08 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
× | △ | ◎ | ○ | △ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
◎ | × | ○ | △ | ◎ | × | △ | ○ | ○ | △ | ○ | △ | ○ |
21年11月は前頭筆頭で3大関に関脇把瑠都を下し、三役復帰も狙える力を見せたが、そこから3連続負け越しと低迷した。しかし9月場所では突如復活、自身2度目の12勝で敢闘賞。11月も横綱戦や魁皇戦など健闘して、曲者ぶりは発揮した。 |
小兵ながら肩幅の広い体型を生かして、おっつけで挟みつける押しが持ち味。のど輪を交えて押し上げての左右への素早い変化で、捕まえようとする相手を撹乱する。足癖や強引な逆転技も見せる。 引き足の速さでまともな叩きも良く決まる。おっつけ切れず差されると苦しいが、思い切った技で打開。体が柔らかいので小さな体ながらしぶとい。 |
「地方嫌い」 3年ほど地方場所で勝ち越せないでいたが、21年は2場所を勝ち越したものの、最近はまた4場所連続負け越し。 |
琴春日 前頭 福岡 佐渡ヶ嶽 34 183/150 | |||||||||
押し相撲型 [突っ張り・左差し右おっつけ] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | E07 |
のどわ 3a 突っ張り 3a 左四つ寄り2a 左掬い投げ2b いなし 3c 右おっつけ2b はたき 2c 上手投げ2c 肩透かし3c |
突き落とし3c 引き落とし2d 下手投げ2d 小手投げ2d 下手出投げ1d 引っ掛け 2d ハズ押し 2c 左腕返し 2c モロ差寄り2c |
<立合> 右のどわ 2b 右突き放し2c モロ差し 2c 右おっつけ2d いなし 2c 左差し 2d 頭c肩c胸b 手c変化c |
<心> 勝負強い 初日× 円熟 超晩成型 |
<技>
まわりこみ 前捌き 変化技○ 詰め×
|
<体> 体質柔軟 左ひじ |
力 | E07 | 押 | D08 | ||||||
速 | E07 | 投 | E07 | ||||||
技 | C10 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
× | △ | ◎ | ○ | × |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
○ | △ | ◎ | × | ○ | △ | ○ | △ | △ | ○ | △ | ○ |
平成5年入門の叩き上げ。16年の九州でようやく新十両。幕下との往復が続き、一時は幕下中位まで後退していたが、ようやく安定した実力を発揮、11場所連続勝ち越しを続けて20年5月には新入幕を果たした。わずか4勝と跳ね返されて1場所限りに終わりそうだったが、22年9月に2度目の入幕。謹慎力士の陥落で前頭11枚目と自己最高位ながら9勝の活躍。ご当初九州を前頭7枚目の地位で迎えた。23年には34歳になるが今が全盛期、幕内で活躍したかったが、八百長事件で引退。 |
突っ張りからおっつけやハズ、のどわで押しながら、いなしや肩透かしを交える技能的な押し相撲。ベテランらしく、相手が崩れた所につけ込むタイミングが良いので豪快に決まる。左を差しても取れるし、得意の前捌きで両差しにもなる。
やや立ち上がりが悪く初日からの連敗が多い。決定力不足というか圧倒する力はないので、自分から攻め込むと逆転を食うことが目立つ。 |
「晩成」 十両まで11年半。その後3回幕下に落ちて3年半で幕内。一度落ちて2年後に初の幕内勝越。長持ちする力士はいても、この年で自己最高位を更新し続けている力士は珍しい。 |
豊 桜 前頭 広島 陸奥 36 185/135 | |||||||||
突押・撹乱型 [突っ張り・右のどわ・右差し] | |||||||||
重 | E06 | 寄 | E07 |
右のどわ 3a 上突っ張り3a モロ手突き3c いなし 3c 引き落とし3b はたき 2c おっつけ 2c ハズ押し 2c 掬い投げ 2d |
外掛け 1e モロ差寄り1d 逆とったり1e 肩透かし 2d 引っ掛け 1c 巻き替え 1c 廻し切り 1d 右下手投げ2c 打っ棄り 1d |
<立合> モロ手突き2a のどわ 3b たぐり 2e いなし 2c 右差し 1d 頭d肩e胸e 手a変化d |
<心> 気迫 晩成型 ムラッ気 連敗癖 突っかけ エレベ-タ 番付運○ |
<技> まわりこみ 回転 引き足○ 右半身 |
<体> 敏捷 右肘 |
力 | E07 | 押 | D09 | ||||||
速 | D09 | 投 | E07 | ||||||
技 | E07 | 粘 | D08 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
間合い |
||||
密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
× | △ | ○ | ○ | ◎ |
速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
◎ | △ | △ | ○ | ◎ | △ | ○ | ○ | ○ | △ | ◎ | △ | ○ |
平成元年入門、力士生活23年目のベテラン。長い幕下生活を経て10年で関取に、さらに十両との往復生活5年ほど。15年5月に5度目の十両昇進を果たしてからようやく定着した。15年11月には新入幕、以後現在に至るまで行ったり来たり。19年以降は十両生活が長くなり、年齢的にも限界と見られたが、野球賭博事件の恩恵で十両11枚目の8勝で奇跡の幕内復帰。1場所で陥落も健闘を見せ、23年1月は10度目の入幕(高齢再入幕8位)でスタートした。しかし八百長認定により引退に追い込まれた。2度目の再入幕となった16年7月には突然大爆発して12勝3敗、敢闘賞を受賞している。 |
モロ手突きや右喉輪中心の突き押し。捕まらないよう先制攻撃を仕掛け、タイミングよくいなして崩し、また突いて出る。元は四ツ相撲、組んでも半身になっての投げで粘る。十両なら四つでも十分通用。
十両下位でも負け越してもう苦しいかと思ったらあっさり再入幕したり、年齢の割に意外性がある。立合いは突っ掛け気味に先制攻撃、回転の良い突っ張りと敏捷性が身上。昨年の入幕の他、18年にも十両3枚目11勝で幕内8枚目にジャンプアップしたりと幸運の持ち主。気合の入った必死の相撲を展開、22年は奇手逆とったりを披露した。 |
「兄弟力士」 兄は現年寄小野川の北桜。露鵬・白露山、安美錦・安壮富士の兄弟と共に、3組の兄弟関取が君臨したこともある。かつて鶴嶺山、逆鉾の井筒兄弟が誕生して江戸の谷風以来と騒がれたが、その後井筒三男・寺尾の活躍で兄弟三役が誕生。さらに若貴兄弟が大関、横綱になるなど、兄弟力士はポピュラーに。その系譜を継ぐ存在も期待される。既に双子力士も入門している。 |