現役力士データ
2007(平成19年)
高見盛 小結 <右四つ・寄り> 東関 31 185/138 | |||||||||
疾風型 間合0〜1 [右差し左上手・モロ差し] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | C10 |
右腕返し 4b 右四つ寄り3b 引き落とし 3b 左上手投げ2c 掬い投げ 3b モロ差寄り 3c 巻き替え 3b 上手出投げ1d たぐり 3c |
はたき 2d 突き落とし2c 上透かし 2c 吊り寄り 2d はねあげ 2b 巻き落とし2d 後ろもたれ1e 打っ棄り 2d ひねり 1d |
<立合> 右差し 3b 体当たり3b モロ差し2c 左差し 2c 左前褌 2d 頭b肩c胸c 手b変化e |
<心> 気迫 晩成型 打たれ弱い 突っかけ 寸前× 大人気 パフォ-マ- |
<技>
差し身○ 土俵際 速攻 体入替え 対押し× |
<体> 反り身○ アゴ上がり 上体柔軟 ロボコップ 怪我○ 右膝 右肩 |
力 | D09 | 押 | F05 | ||||||
速 | D09 | 投 | D09 | ||||||
技 | D08 | 粘 | C10 | ||||||
バ | E07 | ス | D08 |
ユニークな仕草、時間いっぱいでの気合入れで不人気の角界を支える稀代の人気力士。お茶漬け永谷園の懸賞が延々と紹介されて、毎日館内の笑いを誘う。取り口は右差し、腕を返しての寄りが代名詞。右をこじ入れるのが巧く、相撲力もあるので左上手も取れば磐石の寄りの型がある。ところが、なかなか右四つにさせてもらえず勢いを失う。左四つになればすぐさま腕を引っ掛けて引き落とすパターンで凌いでいたが、最近は左の腕の返しも良くなり、むしろ自分から左を差しにいく場面も多く見られる。だが肝心の右四つでの勝率が落ちているのが心配。15年の大活躍以降、5枚目以内で勝ち越しがなく、しばらく中位で低迷していたが、18年後半は復調傾向で上位復帰を目指す。千秋楽7−7から負け越すことが多く、19年1月までの8場所中6場所が7勝8敗と惜しい負け越し。
@右差し左上手の型がある。右の返しが強く、これで起こして素早く寄るのが得意パターン。右を差すテクニックも独特。A相手に覚えられて、なかなか右を差させてもらえない。そこで左から差す作戦も用いるようになった。左からも掬うことができ、後から右も入れてモロ差しになるパターンも。差せないとみるや、こじ入れようとする相手の肘を引っ掛けて引き落とすパターンも一時期多かった。B体は硬そうだが、反り身になっても粘る力があり、土俵際の体の入れ替えで凌げる。数年前になるが、旭天鵬との打っちゃりの応酬は見事だった。C組むとしぶといが、張られたり、突き放されるとすぐにアゴが上がってしまい、あっけなく土俵を割る。反り返りながら必死に差そうとするのを引き落とされる場面もよく見る。
十文字 前頭 <なまくら四つ・寄り投げ> 陸奥 31 184/155 | |||||||||
パワー・堅牢型 間合1〜2 [左差し右上手/おっつけ・右下手・突っ張り] | |||||||||
重 | D09 | 寄 | D08 |
右前褌寄り2b おっつけ 2b のどわ 2c 突っ張り 3c がぶり寄り2c 突き落とし2c 下手投げ 3c とったり 3c 小手投げ 2c |
裾払い 1d モロ差寄り2c 掬い投げ 2c 上手投げ 2c 出し投げ 2d 張り手 2c 引き落とし2c 巻き替え2c 打っ棄り 1e |
<立合> モロ手突き2b 張差し 3c かちあげ2c ぶちかまし2b とったり2d はたき 2d 頭c肩c胸c 手b変化d |
<心> 突っかけ 連敗癖 慎重 晩成型 |
<技>
右半身 左半身 挟みつけ 逆四つ○ |
<体> 体質柔軟 腰高 前がかり 右膝 右肩・肘 腰痛 |
力 | D08 | 押 | D08 | ||||||
速 | E07 | 投 | E07 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E06 | ス | E07 |
51組の一人。12年新入幕後、十両と5度も往復していたが、15年頃から定着。二桁勝利がなく、前頭10枚目前後で停滞していたが、ここ数年廻しにこだわらず、気迫を前面に出して前へ出る相撲が増えたと評価されていた。しかし17年あたりから膝、腰の不調などで苦しみ、幕尻で苦しむようになって、ついに十両落ち。しかしここでは地力の違いを見せつけ、同郷同学年の若の里も退けて十両優勝。19年はこれをきっかけに停滞を打ち破りたいところだったが、7度目入幕場所は大負けするなど幕内を守れず。故障が頻発しはじめて苦しい。攻め手は、突き押し、右四つ、左四つの攻めもある。元々半身になる守りの相撲だけに、逆転技が豊富。前傾姿勢だが、足が長いのでやや腰高に見える。
@攻めの形は様々だが、左差し右前褌での寄りが最も体が活かせる。半身でも寄れるのがポイントAたまに思い出したように、まわしを取らずに突き押しで攻める形がある。張り手も交えて激しい。B片方は差して半身になると腰が重い。悪い体勢でも、下手投げや小手投げ、離れてはとったりが巧い。C勝ち味が遅くて決め手に欠け、先に攻められてしまうことが多い。
北勝力 関脇 <突き押し> 八角 30 183/153 | |||||||||
突押・撹乱型 間合4 [右のどわ・モロ手突き・叩き] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | E06 |
右のどわ 4a モロ手突き3b 上突っ張り3c はたき 2b 引き落とし3a 突き落とし2c おっつけ 2d ハズ押し 2d いなし 2c |
張り手 1e 左腕返し 1e がぶり寄り1e 閂 1d まきかえ 1e ぶちかまし2d 左のどわ 2c 突っ張り 2c 小手投げ 1e |
<立合> モロ手突き3a 右のどわ 3b ぶちかまし2c 左おっつけ1d はたき 2d 突き落とし 2d 頭a肩e胸e 手c変化d |
<心> 突っかけ 立合い× 突押徹底 ムラッ気 ツラ相撲 淡泊 引き癖 |
<技>
引き足○ ワキ甘い 出足 チョン立ち
|
<体> 前がかり リーチ長 腰高 腰痛 |
力 | C10 | 押 | C10 | ||||||
速 | D08 | 投 | F05 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E06 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
突然爆発的な活躍を見せたかと思えば淡泊に負け続けたり、これぞ押し相撲という力士。優勝決定戦進出の実績もある。当時から強気の発言で目立つ。昨年1月、久しぶりに単独トップに立つなど12勝の活躍。ところが翌場所は案の定1勝14敗と大敗。その後腰痛がひどくなって11月は休場し、初めての十両落ち。しかも負け越すなど十両でも圧倒的な力を見せられず、30代になる今年はまさに正念場。立合いが静止せず、腰高で突っかける形のため、じらされて思いどおりに立てないと、全く押せずに叩いて自滅する相撲に陥る。何度かこの課題には取り組んでいるのだが、相手に合わせてしまっても調子が出ず、覚えられて自分のペースでも立たせてもらえない。
@得意は右のど輪で、立合いモロ手突きからそのままの出足で一気に持っていくのが理想。長いリーチで前がかり、相手より先に立つので、まず先制攻撃を仕掛けられるのが特長。A一歩押し込めれば、まともな叩きも効果を発揮する。相手が一発目の威力を警戒するところを変化もある。B距離を保てないと不利。強引に引いてでも間合を空けようとする。C突き放せず、組まれると全く脆い。二本差されやすいこともあって、突き押し専門で行くしかないと決めているようだ。
春日王 前頭 <右四つ寄り・投げ・足技> 春日山 30 183/152 | |||||||||
荒技型 間合0〜1 [右四つ両廻し・上手廻し・右抱え込み] | |||||||||
重 | D08 | 寄 | E07 |
小手投げ 4a 左上手投げ3b 内掛け 3d 掬い投げ 2c 右四つ寄り2c 吊り寄り 1c 掛け投げ 2b 下手投げ2d ひねり 2d |
二丁投げ 1e おっつけ 2c 打っ棄り 2d 引きつけ 2d とったり 3c 首投げ 2c モロ手突き2c 極め 3d かわず掛け2d |
<立合> カチ上げ2c 左前褌 2b 張差し 2c ぶちかまし1c 左上手 2c はたき 2d 頭c肩b胸b 手c変化c |
<心> サーカス 強引 まった 立合い× 投げ多用 稽古場○ 晩成型 |
<技>
土俵際 ワキ甘い 打ち合い○ 肩越上手 上手相撲 足癖 引っ張り込み 右半身 |
<体> 立ち腰 アゴ上がり バタ足 粘り腰 右大腿 怪我× |
力 | C10 | 押 | E07 | ||||||
速 | E07 | 投 | C10 | ||||||
技 | E07 | 粘 | D09 | ||||||
バ | E07 | ス | D08 |
現在唯一の韓国出身関取。15年の新入幕で敢闘賞を受賞したが、以後目立った活躍がなく、怪我にも泣かされて幕内と十両を往復していた。18年はようやく故障も減って初めて年間通して幕内に定着。下位が続いたが、入幕3場所目の最高位・前頭6枚目をようやく更新し、19年3月は初の上位進出。稽古場では朝青龍にも通用するなど実力を買われているだけに、楽しみな存在。韓国相撲シルムはモンゴル相撲同様立合いがなく、右四つがっぷりの形から始めるらしいが、やはり得意は右四つ、課題は立合いの当たりと差し身。当たり負けて下がってしまい、脇が空くところ差されて苦戦することが多い。しかし投げの強さがその不利を補う。左上手からの投げも強いが、廻しを取れない苦しい形でも小手投げがある。右から打つのが多く、わざわざ差し手を抜いて投げることも。なかなか強烈で、風貌といいサーカス相撲の栃赤城を彷彿とさせる。しかし、前へ出られないことには上を望めない。強引な投げは足の故障を誘発し、幕内に定着しきれない一因となっていた。それでも、この投げが春日王の魅力。魁皇のお株を奪って大関初挑戦初勝利も右小手投げで勝ち取った。たまに前へ出る力も見せるが、不安定。投げや内掛けにばかり頼っている時の方が星が上がってしまうのが現状だ。
@右四つで左上手を取る形が一番強く、引きつけての投げが武器。時に強引な投げ技は上手投げ、小手投げに威力がある。決まり手も投げが多く、寄り切りが少ない。A突然思い出したように頭で当たり、突き押しで前へ出ることもある。B内掛け、かわず掛けがあり、深く差される体勢でもうるさい。思い切りの良い小手投げ、掛け投げ、首投げ、二丁投げなどの捨て身の投げ技とのコンビネーションで嫌がられる。怪我は多いが強靭な足腰がこの粘りを支えるが、諸刃の剣である。Cやはり受身に回ることが多くて勝ち味の速い力士には苦戦している。