現役力士データ
2007(平成19年)
豪 風 前頭 <押し・左四つ寄り・投げ> 尾車 28 171/140 | |||||||||
突貫型 間合2 [左右おっつけ・左差し] | |||||||||
重 | E06 | 寄 | E06 |
右おっつけ3a ハズ押し 2b モロハズ 3c 左おっつけ2b 右のどわ 2c 内掛け 2c 首投げ 3c いなし 2c 突き落とし2c |
引き落とし2d はたき 2c 掬い投げ 2c 小手投げ 2c ちょん掛け2e 張り手 2c 掛け投げ 2c 上手出投げ1d 裾払い 1e |
<立合> ぶちかまし3b 右おっつけ3b モロハズ 2c かっぱじき2d 突き落とし2d 頭a肩c胸d 手c変化d |
<心> 強引 引き癖 ツラ相撲 晩成型 |
<技>
挟みつけ 速攻 ワキ甘い 足癖 引き足○ |
<体> 重心低い 肩幅広い |
力 | D08 | 押 | C10 | ||||||
速 | C10 | 投 | E07 | ||||||
技 | E07 | 粘 | D09 | ||||||
バ | E07 | ス | D08 |
身長は基準に満たないが、大学時代の実績で幕下15枚目格付出し。肩幅があって重心が低く、押しには力がある。挟みつけるようにおっつけて押し上げる形を得意としているが、相手に差されてしまうと苦しい。それでも強引な捨て身の逆転技があるというしぶとさ。170センチ前後の小兵でも幕内で活躍できることを豊ノ島ともども証明している。故障などで入幕後もたついていたが、二桁勝ったりはしないがじわじわと地力をつけてきた。18年は上位にも顔を出すようになり、大関にも太刀打ちできる力を示した。弟弟子の嘉風も台頭。19年は、部屋頭として奮起、上位定着、新三役を狙う。
@挟みつけるようなおっつけを効かせた、低くスピーディーな押し相撲が持ち味。A前後左右に動きが良いので、突き落としなどの引き技も決まる。このところやや引きに頼りがちなのは気になる。B組むとこの体だけに苦しいが、内掛けの妙技がある。その他数種の足技、思い切った首投げも見せる。Cしっかり組まれて動きが止まると、捨て身の技も決まらない。差し手をいかにおっつけて封じるかがポイントになる。
豊 ノ 島 前頭 <左四つ寄り投げ・押し> 時津風 24 170/130 | |||||||||
業師・押し相撲型 間合1/2[モロ差し/左差し・右おっつけ] | |||||||||
重 | E06 | 寄 | D08 |
左下手投げ3b モロ差寄り3b 内掛け 3d 肩透かし 3c 右おっつけ2b 掬い投げ 3c ハズ押し 2b 吊り寄り 2d 巻き替え 2c |
切り返し 2d 左腕返し 2c 渡し込み 2d まわし切り2c かわず掛け2d はたき 3c 下手出投げ2e 上突っ張り 2d はねあげ 2c |
<立合> モロ差し3a かちあげ3b 左差し 2c 張差し 1d いなし 2d 頭d肩b胸a 手c変化d |
<心> 稽古場○ 対小兵× |
<技>
足癖 差し身 頭四つ 足跳ね上げ
|
<体> 立ち腰 体質柔軟 重心低い アゴ上り |
力 | E07 | 押 | D08 | ||||||
速 | C10 | 投 | D09 | ||||||
技 | C10 | 粘 | D09 | ||||||
バ | D08 | ス | C10 |
豪風と同じくらいの短躯。実際は168pほどと言われている。高校相撲から入門、身長不足で第2検査を経た小兵ながら順調に出世し入門から2年半、16年5月新十両(「第2検査の星」)。9月、対照的に長身の琴欧州と同時入幕。この頃は引けを取らなかったが、その後は大きく引き離された。幕内ではなかなかあと少しで勝ち越せない場所が多く、2度も転落。下位でくすぶっていたが、学生時代からのライバル琴奨菊の活躍に奮起したか、19年1月突然ブレイク。12勝の活躍で最後まで優勝争いに残り、敢闘・技能の2賞を受けた。差し身だけでなく、突っ張って出る出足が発揮されていた。初の上位挑戦で力を発揮したい。 左下手を取っての寄り、下手投げ、足技が得意。稽古場で見せる地力が発揮されれば通用するはず。
@立合いからモロ差を狙い、二本入れての速攻が持ち味。または左を差して、下手投げ・掬い投げ・内掛けなどを駆使する技能相撲。A重心の低さを活かした押し相撲も取れる。その場合は右のおっつけやハズ押しがメインだが、突っ張って出ることもある。B相手の突き押しは下から跳ね上げながら俊敏な動きで回り込み、肩透かし・叩き込みでかわす。C体の割に頭を低くせず胸を出すことが多いので、大きな相手に上手を取られて苦戦する面も。特に上位に対してどう取るか、注目される。
豊真将 前頭 <右四つ寄り・押し> 錣山 25 186/145 | |||||||||
正攻法・技能型 間合1〜2 [左前褌右ハズ・左右おっつけ] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | D09 |
左前褌寄り3a 右おっつけ3a 上手出投げ2d モロハズ 3c 突き落とし3b 左上手投げ2d 左おっつけ2c ハズ押し 2c 突き落とし2d |
外掛け 1e モロ差寄り1e 掬い投げ1d 肩透かし 1d 引っ掛け 1c 巻き替え 1c 廻し切り 1d 下手投げ 1d 引き落とし2d |
<立合> ぶちかまし2a 左前褌 2b 右おっつけ2d モロハズ2d いなし 2c 頭a肩d胸e 手d変化e |
<心> 晩成型 連敗癖 シンプル 所作○ 人気 |
<技>
受身○ 挟みつけ 速攻 |
<体> 前傾◎ 筋肉質 右膝 |
力 | D09 | 押 | D09 | ||||||
速 | D08 | 投 | E07 | ||||||
技 | D08 | 粘 | D09 | ||||||
バ | B12 | ス | C10 |
元関脇寺尾の錣山部屋の米びつ。目指すは千代の富士+栃東。左前褌取っての寄りと、強靭な足腰をエンジンにしたおっつけで前へ攻めるスタイルに邁進している。長身を前に倒してのしぶといおっつけが目立ち、守りには定評がある。自分から先に攻める取り口が求められる。蜂窩織炎で大学相撲部を退部し、ブランクがあったため年齢はいっているが、スピード出世で入門の遅さを取り戻した。入幕4場所目の18年九州では最後まで優勝争いに残る活躍で12勝、一気に知名度を上げた。19年は上位挑戦の年。初場所は4枚目で7勝、琴欧洲から「初銀星」とまずまず。スピードと積極的な攻めが今年の課題。体もまだ大きくなりそうだ。
@長身ながら前傾姿勢を取り、左の前褌を引いて右おっつけ、挟みつけて前に出る形が得意。A前褌が取れなくても両おっつけで挟みつけて下から攻める。低すぎるほど低い姿勢なので、窮屈になった相手は差し手を抜いて引くが、驚異的な足腰の良さでめったに落ちない。B攻められても上体が起きず、俵でもう一踏ん張りがある。踏ん張ってから突き落として横に逃げることも。投げ技は少ない。C立合いは低いが圧力には欠け、押し込まれることが多い。また、起こされて顔が上がると意外と軽い。
白露山 前頭 <右四つ寄り・投げ> 二十山 24 188/140 | |||||||||
スケール型 間合0〜1/3 [右四つ左上手・上手廻し・突っ張り] | |||||||||
重 | E07 | 寄 | D08 |
左上手投げ3b 右四つ寄り2b 上突っ張り3b はたき 3a 上手ひねり2c 小手投げ 3b モロ手突き2b 突き落とし2d 引き落とし3c |
張り手 2c 巻き替え 2c 下手投げ2d 廻し切り 1c 投げ寄り 2d 打っ棄り 1e 引きつけ 3c のどわ 2c 掬い投げ2d |
<立合> カチ上げ2b 張り上手3c モロ手突き2d 左上手 2c はたき 2d 小手投げ2e 頭d肩b胸b 手b変化c |
<心> ムラッ気 引き癖 強引 じらし 淡泊 逆境○ |
<技>
ワキ甘い 土俵際 上手相撲 対押し× |
<体> 腰高 懐深い リーチ○ 立ち腰 |
力 | C10 | 押 | E07 | ||||||
速 | D07 | 投 | D09 | ||||||
技 | E07 | 粘 | E07 | ||||||
バ | E07 | ス | E07 |
元大関北天佑の二十山部屋から初の関取。露鵬の弟で、史上初の外国人兄弟関取、幕内となった。露鵬ほどの体格はないが、やはり怪力。同じような相撲でスピード出世した。幕内では、下では2ケタは勝つが、上位では全く通用しなかった。18年の後半は不運が重なり散々。師匠の死、場所直前の北の湖部屋へ吸収合併、露鵬の暴行騒動と気苦労が耐えなかった名古屋場所は、膝の具合が悪くて踏んだり蹴ったりの2勝13敗。膝はなかなか回復せず、体重も130キロ台に落ちて、あわや十両落ちかというところまで追いつめられた。九州場所は幕尻で8連敗し、陥落必至だったがそこから7連勝して踏みとどまる執念を見せた。故障さえなければ上位にも通じる力がある。
@右四つ、左上手を取ると長身が生きる。上手投げだけでなく、どこで覚えたか上手ひねりもよくやる。Aリーチを利した上突っ張りで前へ出る相撲もある。立合い変わってそのまま投げる奇襲もしばしばBレスリング出身欧州勢の例にもれず、はたきが多い。まともだが、力が強いので決まっていたが、膝の怪我を悪化させかねない。C意外と軽量で、懐が深い割には受身になると脆い。最近は膝の具合が悪くて粘れないようだ。
嘉 風 前頭 <突き押し> 尾車 24 176/130 | |||||||||
撹乱・スピード型 間合3 [上突っ張り・モロハズ・いなし] | |||||||||
重 | F05 | 寄 | E06 |
上突っ張り3a モロ手突き2c 右おっつけ3c のどわ 2b 張り手 3a 上手出投げ2d 前褌寄り 2c いなし 3b モロ差寄り2d |
ハズ押し 2c はたき 2c 掬い投げ 2c 引っ掛け 1d 首投げ 2c 網打ち 1e 吊り 2d 上手投げ2d 引き落とし2c |
<立合> ぶちかまし2a モロ手突き2c おっつけ 2c いなし 2c 頭b肩e胸e 手a変化d |
<心> 気迫 つっかけ 強引 突押徹底 |
<技>
まわりこみ 回転○ |
<体> 敏捷 重心低い |
力 | E07 | 押 | D09 | ||||||
速 | C11 | 投 | E07 | ||||||
技 | E07 | 粘 | D08 | ||||||
バ | D08 | ス | D09 |
元学生横綱の実績を持ちながら初めて前相撲から取った関取。このタイトルは大学3年次の実績で、付け出し資格の厳格化に伴い認められなかった。実力はさすがで、9場所で十両。史上2位タイの12場所(付出除く)で新入幕となった。幕内では小兵を突かれて苦戦、2場所十両に落ちたが、徐々に幕の水に慣れてきた。気迫のこもった突き押し、いなしで毎日熱戦を繰り広げている。モロ差しの速攻ももっと見たい。
@遠慮なく張っては突き放す、気迫溢れるスピード相撲。上突っ張りを中心にアゴを起こし、左右への動きで撹乱、いなしのキレがいい。A入幕後は少なくなったが、突っ張りから懐に入っての速攻も武器。思い切りの良さは四つ相撲でも発揮され、吊りも見せた。B押されれば素早く回り込んですぐさま反撃、捕まると首投げや腕を抱えて網打ちなど、動きを止めずに強引な逆転技も狙う。C押し相撲は押されると弱い。後手にまわると軽量がハンデになるので、常に先手を取っている。
鶴 竜 前頭 <突っ張り・右四つ寄り> 井筒 22 185/135 | |||||||||
撹乱・技能型 間合1/3 [突っ張り・モロ差し] | |||||||||
重 | E06 | 寄 | E07 |
突っ張り 3a モロ差寄り3b いなし 3a 突き落とし2c 右下手投げ2d はたき 2b 引っ掛け2d 上手投げ2c のどわ 2b |
引き落とし2c 左四つ寄り1d 吊り 1d 上手ひねり2d 左前褌寄り1c 上手出投げ2d うっちゃり 1e 肩透かし 2c 巻き替え 2d |
<立合> モロ手突き2b ぶちかまし2b 右差し 1d 張差し 1d 左前褌 2d カチ上げ1d 頭a肩c胸e 手b変化e |
<心> 番付運○ 引き癖 |
<技>
まわりこみ 逆四つ○ 受身○ 俵伝い |
<体> ケガ○ |
力 | E07 | 押 | D08 | ||||||
速 | C11 | 投 | D08 | ||||||
技 | E07 | 粘 | C10 | ||||||
バ | D09 | ス | D09 |
組んで良し、離れて良し。師匠逆鉾のモロ差し速攻と、その弟寺尾の速い突っ張りを併せ持つ万能型のルーキー。急激にというわけでもないが、スムーズに番付を駆け上がり、18年九州に新入幕。十両筆頭で9勝の星ながら、一気に8枚目に躍進。地力以上に上がりすぎたかに思われたが、溌剌とした相撲で見事勝ち越した。まだ体も十分出来上がっておらず、幕内では消極的な相撲も目立つが、それでも動きの良さ、粘り強さで健闘。本来の攻めの型の良さが発揮されると難なく上位に進出しそうだ。
@突っ張りで前へ出る取り口が理想。いなし、叩きも駆使してスピードを生かす。Aモロ差しの寄りも武器。右四つも取れる。前褌を取ったり、吊り身に出たり、まだ固まっていない取り口は多彩。B土俵際の回り込みがうまく、逆転勝ちもしばしば。いなし、引っ掛け、投げもある。C馬力負けしてすぐに引くところがある。四つ身の型は、古参の四つ相撲の力士にはかなわない。