現役力士データ
２０１４年（平成二六年）
面々が固定化されてきたが、大関取りへは豪栄道を筆頭に激しい争い。
大関から陥落の琴欧洲が加わった。
| パラメータ
技リスト スキルリスト |
重（総合的な重さ）、力（総合的な力の強さ）、速（総合的なスピード）技（総合的な相撲の技能）、バ（身体バランス） 技リストは、数字がレベル（低１＜５高）英字が頻度（多a>e少）を表す。 |
| サブチャート | ■間合い:密 （密着した状態。がっぷ胸を合わせた状態） 接 （廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。向付、半身など） 近 （体は接しているが廻しには掛からない距離。押し合い、前さばきの応酬） 離 （完全に体が離れた間合い。突っ張りに適した距離。）、 遠 （遠距離。腕を伸ばして届く距離。リーチの長い突きの独壇場） ■その他各パターン・傾向の得意不得意、傾向の強さ。☆＞◎＞○＞△＞× ■安定・大勝・キラーは主に上位陣以外が対象で、成績の残し方を示す。 「 ○、△、×、無印」で傾向を示す。（上位陣も一応表示する） |
| 解説 | 略歴・近況（26年1月時点） / 得意技・パラメータなどの解説 /注目ポイント |
| 琴欧洲 最高位:大関 ブルガリア出身 佐渡ヶ嶽部屋 31歳 | |||||||||
| 取り口：正攻法・スケール型 | 型：右四ツ両前ミツ | 得意手：寄り、投げ | 203cm/160kg 超長身筋肉 | ||||||
| 重 | C10.5 | 寄 | C11.0 |
上手投げ 4a 前褌寄り 3c 右四つ寄り3a 小手投げ 2c 下手投げ 3c 吊り寄り 2c 右腕返し 3b 上突っ張り2b モロ差寄り2c |
はたき 2c 足取り 2c モロ手突き3c 巻き替え 2c 掬い投げ3c 引きつけ 4b かわず掛け1e 渡し込み 2c 小股 2e |
＜立合＞ 張差し 2b 右カチ上げ3b モロ差し 2d モロ手突き2d 左前褌 2d 左上手 1e 頭d肩b胸c 手b変化e |
＜心＞ 勝負弱い 取りこぼし 初顔× まった 連敗癖 投げ多用 初日○ 早熟型 |
＜技＞
足踏み込み ヒザ払い 足跳ね上げ 被さり 外四つ○ 詰め× 踏み出し |
＜体＞ 懐深さ◎ 腰高 内股 バタ足 前掛り リーチ長 右膝爆弾 |
| 力 | C11.5 | 押 | D 9.0 | ||||||
| 速 | D 8.0 | 投 | C11.0 | ||||||
| 技 | D 8.5 | 粘 | E 7.5 | ||||||
| バ | E 7.0 | ス | D 9.0 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| ◎ | ◎ |
× |
△ | △ |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| ○ | △ | × | ◎ | ○ | △ | ○ | △ | ○ | △ | △ | △ |
| ★略歴・近況 18年から守り抜いてきた大関の座からついに陥落。 ★26年展望・続報 故障明け、 |
| ★取り口解説 四ツに組んで上手を掴めばまだまだ力強い寄り、投げがある。 ★パラメータ・スキル解説 体力的にはまだまだいけるので急激に衰えることはなさそうだが、 |
| ★注目 ■満身創痍 入門当初に負った右膝の古傷には長く苦しんできたが、 |
| 豪栄道 最高位:関脇 大阪出身 境川部屋 28歳 | |||||||||
| 取り口：技能・正攻法型 | 型：左/右前褌 | 得意手：寄り,投げ,押し | 183cm/145kg 平均中肉 | ||||||
| 重 | E 7.5 | 寄 | C10.0 |
右四つ寄り3a 右下手投げ4b 両前褌寄り4b 上手出投げ3b 掬い投げ 3b 切り返し 3c モロ差寄り2c 小手投げ2b 引き落とし3a |
モロハズ3c 下手出投げ2c 吊り寄り 2c ひねり 2c 渡し込み1c 外掛け 2c 小褄取り 1e 引きつけ 3c 首投げ 2c |
＜立合＞ 右前褌 2b 右差し 2d 左前褌 2c カチ上げ2c おっつけ2c 張差し 2c 頭a肩c胸e 手b変化e |
＜心＞ 気迫 スロ-スタ-ト 尻上がり ツラ相撲 引き癖 投げ癖 番付運○ |
＜技＞
上手相撲 逆四つ○ 足跳上げ 振り回し 膝送り 前捌き |
＜体＞ 重心低い 前傾○ バッタリ 左ひじ 腰痛 右ひざ |
| 力 | C10.5 | 押 | D 9.0 | ||||||
| 速 | C10.5 | 投 | C11.0 | ||||||
| 技 | C11.0 | 粘 | C10.0 | ||||||
| バ | D 8.5 | ス | C10.0 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| △ | ◎ | ○ | △ | × |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| △ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | △ | ◎ | △ | ○ | ○ | △ | ○ |
| ★略歴・近況 関脇に定着し、いよいよ大関をと期待された一年だったが、二桁の白星が続くことはなく「大関取り」の挑戦権すら得られなかった。秋場所では白鵬を押し出して唯一の黒星をつけるなど、上位とも五分に取る力を持ちながら、取りこぼしが多く期待を裏切る場面が目立った。 ★26年展望・続報 連続関脇在位も二桁を超えた。狙うは上の地位のみ。 |
|
★取り口解説 相撲センスの光る力士。大柄ではないが、寄り、投げ、押し、 ★パラメータ・スキル解説 地力は安定、油が乗り切ってきた。 |
| ★注目 ■投げ 華麗な投げも魅力の一つ。浅い上手回しを取って十分だが、 |
| 妙義龍 最高位:関脇 兵庫出身 境川部屋 28歳 | |||||||||
| 取り口：突貫・技能型 | 型：突っ張り/左差右前褌 | 得意手：押し | 187cm/140kg 均整筋肉 | ||||||
| 重 | E 7.0 | 寄 | D 9.0 |
突っ張り 3b ハズ押し 3a おっつけ 3b モロハズ 2c 突き落とし 3b 上手投げ 2d 前褌寄り 2b 右差し寄り2d 掬い投げ 2e |
両差し寄り3c 上手出投げ2d いなし 2c はたき 2c 肩透かし 2d 下手投げ 1d 右のどわ 2c |
＜立合＞ ぶちかまし2c 右突き放し2b 右前褌 2b 右差し 1d もぐり 1d 両差し 2d 頭a肩c胸d 手d変化d |
＜心＞ 尻上がり スロ-スタ-ト 初日× 尻上がり |
＜技＞
変化技○ 前捌き 差し身 出足 速攻 |
＜体＞ 重心低い 肩幅狭い 胴長 左ヒザ |
| 力 | D 9.5 | 押 | C11.0 | ||||||
| 速 | B12.5 | 投 | E 7.0 | ||||||
| 技 | C10.5 | 粘 | D 9.0 | ||||||
| バ | C11.5 | ス | D 9.0 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| × | ○ | ◎ | △ | × |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| ◎ | × | △ | ○ | ◎ | × | △ | ○ | ○ | △ | △ | ○ | ○ | ○ |
| ★略歴・近況 急激に力をつけて三役常連となった押し相撲のファイター。１年余りで技能賞５回を受賞した。25年は少し勢いが止まったが、日馬富士に２勝、白鵬にも初めて勝った。難なく三役に定着するあたりは非凡な才能の証明だ。高校の同窓・豪栄道と激しく大関を争う存在になった。 ★26年展望・続報 三役での二桁がなかった分、豪栄道に昇進争いでは後れを取っている感もあるが、その差がわずかなことは、5月に前頭筆頭で11勝していることでもわかる。豪栄道を出し抜いての昇進を狙う年になるはずが、初場所は序盤でわき腹・腰を痛めて休場。痛い出遅れだ。 |
| ★取り口解説 絶品と讃えられる深い膝の角度。最大の特徴を武器に、長身らしからぬ重心の低い押し相撲を取る。突っ張りよりもハズ、おっつけで接近した間合いが得意だ。上位力士にとって嫌な間合いで力を発揮し、嫌な存在として立ちはだかる。技の種類は多くないが、技能賞の常連だ。 ★パラメータ・スキル解説 横綱日馬富士を3たび破った勝負根性は見事。スピードも昨年以上のキレ。引かれても落ちずに付け込むしぶとさは健在。上位戦が組まれやすいとは言えスロースターターぶりは相変わらずで、25年も序盤勝ち越しなし。初日は過去２年でわずか１勝だ。 |
| ★注目 ■両差し 押し相撲のイメージだが、低い当たりから中に入っての両差しの寄りも鋭い。差し身の良さも磨きたい。 |
| 栃煌山 最高位:関脇 高知出身 春日野部屋 27歳 | |||||||||
| 取り口：前進型 | 型：モロ差/左おっつけ右ハズ | 得意手：寄り、押し | 188cm/150kg 長身筋肉 | ||||||
| 重 | D 9.0 | 寄 | C10.5 |
モロ差寄り3b 右差し寄り2a 左おっつけ3b ハズ押し 3a のどわ 2c 右おっつけ2c モロハズ 2c 上手投げ 2d 突き落とし2b |
引き落とし2c 掬い投げ2d モロ手突き2d 首投げ 1e 巻き替え 2d 腕返し 3b 上手出投げ2c 跳ね上げ 3c 肩透かし 1d |
＜立合＞ 右差し 2b 左おっつけ3b 両差し 3d 右ハズ 2d モロハズ 2d 右おっつけ2d 頭a肩c胸e 手d変化e |
＜心＞ 大関キラ- シンプル 大阪○ 対長身× ツラ相撲 |
＜技＞
挟みつけ 差し身 速攻 |
＜体＞ 前傾○ 体質堅い 反り身× バッタリ 右足首 |
| 力 | C10.5 | 押 | C10.5 | ||||||
| 速 | D 9.0 | 投 | E 7.5 | ||||||
| 技 | C10.0 | 粘 | E 7.0 | ||||||
| バ | E 7.0 | ス | D 9.0 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| △ | ○ | ◎ | ○ | × |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| ◎ | △ | × | ◎ | ◎ | × | ◎ | △ | △ | ○ | △ | ○ | ○ |
| ★略歴・近況 三役に定着した25年、課題の大崩れはなかったが、大関を狙う勢いも見せられなかった。春場所では小結で４大関を倒して10勝。名古屋でも平幕で３大関を倒して10勝と、力のあるところを示したが、他の三役クラスを突き放すことはできず。 ★26年展望・続報 安定感は出来てただけに、いかにライバルを退けるか、戦術が必要となってくる。同世代の中を突っ切れるか。初場所は11勝をマークして小結の地位ながら大関争いを一歩リード。 |
| ★取り口解説 前傾姿勢での突き、押し、両差しでの寄りを得意とする。決まり手の大半を寄り切り、押し出しが占め、叩き込みや引き落としが少ない希少な力士。型としては、右差し左おっつけを基本とするが、左はおっつけてから前ミツ、または覗かせて両差しで出る。両差しに入る技能と、おっつけで挟み付ける力強さを持ち合わせる。 ★パラメータ・スキル解説 起こされると上体が硬く粘りを欠く。差してからの腕の返し、上手を遠ざける技能は一級品で、大関にも差し勝てば圧倒する。ただ、叩きや突き落としにあっけなく落ちる脆さがもったいない。突然崩れていく連敗癖はまだ克服できていないが、最近は何とか立て直せるようになった。 |
| ★注目 ■大阪場所 入門以来負け越しは１度だけと好相性を誇る。新入幕場所をはじめ11勝3度。24年も序盤大関を連破したがその後大崩れ。ただ、翌場所その分を取り戻す活躍で決定戦に進出した。25年では二桁勝って春男の面目躍如。26年は三役で活躍し、大関への足掛かりにしたい。 |
| 安美錦 最高位:関脇 青森出身 伊勢ヶ濱部屋 36歳 | |||||||||
| 取り口：スピード/業師型 | 型：左前褌/左おっつけ右喉輪 | 得意手：押し、出投 | 185cm/150kg 均整中肉 | ||||||
| 重 | E 7.5 | 寄 | D 8.5 |
左下手出投3c 右のどわ 4b ハズ押し 3d 前褌寄り 3c はたき 3b 掬い投げ 3b 左おっつけ2b 上手投げ 2b 肩透かし 3c |
下手ひねり3d うっちゃり 2d 大逆手 1e 内無双 2e 外掛け 4c 上手出投げ3b 引っ掛け 2c 足取り 2d 裾取り 2d |
＜立合＞ 右のどわ 3b 右差し 3b 前褌 3c 張差し 2d 上手 3c いなし 3c 頭b肩d胸d 手c変化c |
＜心＞ 上位キラ- 策士 多彩 帳尻 速攻 土俵際 強行 円熟 |
＜技＞
前捌き 出足 相撲勘 まわりこみ 食い下り 対押し× 足癖 横攻め |
＜体＞ 前傾○ バッタリ ヒジ柔軟 体質柔軟 ヒザ硬い 左ヒザ 右膝爆弾 腰痛 |
| 力 | D 8.5 | 押 | C10.0 | ||||||
| 速 | C10.0 | 投 | C11.0 | ||||||
| 技 | B13.0 | 粘 | E 7.0 | ||||||
| バ | E 7.0 | ス | E 7.0 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| × | ◎ | ○ | △ | × |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| ◎ | △ | ○ | △ | ○ | △ | ○ | ◎ | ○ | ○ | △ | ◎ | ○ |
| ★略歴・近況 25年は勝ち越し2場所に終わったが、常に上位に位置して上位陣に嫌がられる存在としてあった。初場所では3日連続大関を破って９勝、三役復帰を決めた。秋場所は千秋楽を休場したが、大怪我ではなかった。膝のケガと戦いながら時に痛々しい姿も見せるがが、なんだかんだで上位に君臨する。 ★26年展望・続報 九州でも琴奨菊をとったり、稀勢の里を小股掬いと業師ぶりを発揮したばかり。久しぶりに白鵬食いで三賞も得たいところ。30代後半でもまだまだ衰えない。 |
| ★取り口解説 殊勲賞4回、敢闘賞1回、技能賞5回、金星７個の実績を誇る。かつての軽業師のようなイメージが強いが、いまや堂々たる体躯で前に出るスピード相撲を取る。右のどわで押し込む出足は迫力すらある。素早い変わり身からの上手出し投げも健在。動きの中で巧さは存分に発揮されている。 ★パラメータ・スキル解説 無理な踏ん張りが致命傷となりかねないが、土俵際ではしぶとさを見せる。勝負所での技、スピードは相変わらず。小兵の印象が強いが、老いてますます上体は成長。出足も鋭い。 |
| ★ピックアップ ■貴乃花から金星 貴乃花最後の相手として有名だが、貴乃花に勝った力士は他にもう旭天鵬しか残っていない。若の里や雅山は未勝利だった。若々しい相撲だが入幕から13年。擦り切れた前髪は、幾多の勇戦の勲章。 |
| 松鳳山 最高位:小結 福岡出身 松ヶ根部屋 30歳 | |||||||||
| 取り口：突押・技能型 | 型：左差し右上手/突っ張り | 得意手：突き、投げ | 177cm/135kg 小兵中肉 | ||||||
| 重 | E 6.5 | 寄 | E 7.0 |
右上手投げ3a 上手出投げ3b 下手出投げ2d 掬い投げ 3b モロ差寄り2c 上突っ張り3b 左腕返し 2b 右前褌寄り2c モロ手突き3b |
小手投げ2d 下手投げ2c ハズ押し2c 内無双 1e 渡し込み 1d 肩透かし2c 突き付け 2b ひねり 2d 巻き替え 2c |
＜立合＞ モロ手突き3a モロ差し 2c 左差し 2c 張差し 2c 右喉輪 2d 右上手 2d 頭c肩b胸d 手b変化d |
＜心＞ にらみ 仕切り遅い スロ‐スタ-ト 尻上がり 晩成型 対長身○ |
＜技＞
俵伝い まわりこみ 回転○ 速攻 足払い |
＜体＞ 重心低い 敏捷 上体柔軟 リーチ伸 |
| 力 | D 9.5 | 押 | C10.5 | ||||||
| 速 | C11.0 | 投 | D 9.5 | ||||||
| 技 | D 9.5 | 粘 | D 9.5 | ||||||
| バ | D 8.0 | ス | D 8.5 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| × | ○ | ◎ | ○ | × |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| ○ | △ | △ | ○ | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | △ | ◎ | △ | ○ |
| ★略歴・近況 24年に急成長した中堅力士。新三役でスタートした25年は3場所小結に在位。三役での勝ち越しはできなかったが、幕内上位の顔として存在感を発揮している。9月には日馬富士から初金星、2度目の敢闘賞を受賞した。小結ではなかなか力を発揮しきれず3たび跳ね返された。 ★26年展望・続報 三役で勝ち越したい。出世が遅くもう30歳になるが、まだ発展途上。技は磨かれている。 |
| ★取り口解説 小さい体ながら突っ張りで一方的に攻める。左四つや両差しでの攻めにも進化を見せ、相手によって四つで地力勝ちするか、全力で突っ張って勝負をかけるか、相撲に幅を持たせられる。投げも豪快。出し投げは、相手の前足を内掛け気味に払っておいて出すという独特の技術を持つ。しっかり組み止められると辛いので、間合いの取り方を工夫したい。 ★パラメータ・スキル解説 持ち味は速攻と素早い動き。柔軟な肩関節から繰り出す突っ張りは伸びがあって見た目以上に威力がある。体は大きくないが力相撲も取り、胸があった状態から強引な投げを打てる。上位相手に苦戦していることはあるが、序盤の出遅れから最終盤に粘って連勝というパターンが多い。十両復帰後、千秋楽は１年以上全勝だった。 |
| ★注目 ■長身キラー 大関琴欧洲にはこの1年半で6勝2敗と圧倒。把瑠都を投げ捨て、隠岐の海や阿覧も得意とするなど大きな力士相手にはめっぽう強い。 ■黄金まわし 新三役場所から着用。褐色の肌にマッチして野武士の風貌の凄みが増した。 |
| 隠岐の海 最高位:小結 島根出身 八角部屋 29歳 | |||||||||
| 取り口：本格型 | 型：両四つ・上手廻し | 得意手：寄り,投げ | 190cm/160kg 長身中肉 | ||||||
| 重 | C10.5 | 寄 | C10.0 |
上手投げ 3b 小手投げ 3b 下手投げ 2b 掬い投げ 3b 右四つ寄り2c 左四つ寄り2d 左前褌寄り2c モロ手突き2d 上手出投げ2c |
巻き替え 2b おっつけ 2d 投げ寄り 3b 極め 2c ひねり 2d 網打ち 2d 小手捻り2e 外掛け 2d 閂 3c |
＜立合＞ カチ上げ 3b 右差し 2b 左差し 2c モロ差し2d モロ手突1d おっつけ2d 頭d肩b胸b 手d変化e |
＜心＞ 投げ多用 人気 |
＜技＞
上手相撲 なまくら四ツ 引張り込み |
＜体＞ 懐深い 体質柔軟 左肩 右足指 |
| 力 | C10.0 | 押 | E 6.5 | ||||||
| 速 | E 7.5 | 投 | C10.0 | ||||||
| 技 | E 7.0 | 粘 | D 8.0 | ||||||
| バ | D 9.0 | ス | D 9.0 | ||||||
|
間合い |
||||
| 密 | 接 | 近 | 離 | 遠 |
| ◎ | ○ | △ | × | × |
| 速攻 | 遅攻 | 柔 | 剛 | 猛攻 | 堅守 | 型 | 対応 | パワー | テク | 闘志 | 沈着 | 安定 | 大勝 | キラー |
| △ | ◎ | ◎ | × | △ | ○ | △ | ○ | ◎ | × | △ | △ | △ | △ | ○ |
| ★略歴・近況 日馬富士の32連勝をストップさせた初金星の場所で途中休場。調子が上がってきたのは3月で、7枚目で11勝して敢闘賞。これまで平幕上位で勝ち越しても届かなかった新三役となった。この場所は4勝に終わってしまったが、平幕で連続勝ち越しで再び三役に。鶴竜や両関脇を破るなど勝ち越しに王手をかけたが、好調の平幕相手に連敗して惜しくも負け越した。 ★26年展望・続報 未完の大器もようやく三役を務めるようになり、本格化してきた。体格があるので、型さえ完成してくれば安定した成績が残せる。まずは三役に定着できるか。年齢的にもそろそろ化けてほしいところ。 |
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★取り口解説 右四つ得意としているが、左四つに渡り合うことも多い。四ツになると懐の深さが生き、上手下手、まわしの有無に関わらず強烈な投げがある。特に投げを打ちながら寄り倒す攻めが豪快。引っ張り込むことが目立つが、これは自信の表れか。一方で、腕をクロスするように両差しを狙うこともある。どちらか入れば十分だ。 ★パラメータ・スキル解説 大きく成長した一年。スピード、技はなくともこの体が生きる相撲を取ればよい。上手が取れなくても余裕をもって残し、逆転の機をうかがう。腰の重さが増した印象だ。 |
| ★注目 ■幸運 秋場所は2枚目で7勝7敗で千秋楽。相手の勝てば5枚目で10勝の安美錦と三役昇進をかけた対戦だったが、不戦勝で勝ち越し。直後妙義龍が敗れて三役陥落となり、労せず再三役を射止めた。筆頭で勝ち越しても上がれなかった三役の地位、2度目は向こうから転がってきた。 |