現役力士データ　27年③古参力士

基本データ	四股名等の基本的なデータ年齢はその年の誕生日以降のもの。取り口：相撲の取り方を独自の分類で表記（⇒相撲解体新書のページ参照）型　　：得意とする形（一例）　　得意技：公式のものに近い表記で体格　：身長は1cm刻み、体重は5kg刻みで掲載前後の平均的なもの、体格分類は解体新書参照
パラメータ持ち技リスト特性	体格：スケール、重量など体格面の総合値力　：馬力、腕力、小力などパワーに関する総合値足腰：バランス、踏ん張り、柔軟性など総合的な下半身の強さ速　：スプリント力、アジリティ、レスポンスなどスピードに関する総合値技　：相撲勘、技の鋭さ、タイミングなど技能に関する総合値離　：突き、押し、引きなど離れて取った時の技量組　：四つに組み合った時の技量Ａ～Ｇ（15～１、0.5刻み）でパラメータ表示それぞれに下位項目を設けているが、それ以外の要素も加味して計上している。持ち技リストは、数字がレベル（低１＜７高）、英字が頻度（多a>e少）を表す。決め技、崩し技は便宜上分けているが、それほど厳密に分類しているわけではない。（技名の前に左右がついていない場合は、どちらもある、または特に差がない場合。）特性は、心：精神面・癖、ジンクス、その他の特徴など　　　　　技：技量面、技リストで表しづらいテクニックなど　　　　　　体：体格・体力面、ケガなど詳細は、＜データ解説ver2.0＞を参照
サブチャート	■安定・大勝・キラーは活躍の傾向を示す。「 ○、△、×、無印」で傾向を示す。 ■攻め手・精神面は　　　　　　得意不得意、傾向の強さを☆＞◎＞○＞△＞×で示す。 ■間合い:密（密着した状態。がっぷ胸を合わせた状態）接（廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。向付、半身など）近（体は接しているが廻しには掛からない距離。押し合い、前さばきの応酬）　　　離（完全に体が離れた間合い。突っ張りに適した距離。）　　　遠（遠距離。前掛かりに腕を伸ばして届く距離。）
解説	略歴・近況（27年1月時点）/対戦相手として見た時の分析/得意技・パラメータなどの解説

旭天鵬最高位:関脇　モンゴル出身　友綱部屋　41歳
取り口：本格・スケール型				型：左/右四ツ上手廻し		得意手：寄り		191cm/155kg 長身中肉
体格	C10.5	懐	11.5	＜決め技＞右四つ寄り4a 左四つ寄り4b 吊り寄り　3c 上手投げ 3c モロ差寄り3d 肩透かし2c 小手投げ 2c はたき　　3c 引き落とし2c 上手出投げ2d	＜崩し技＞巻き替え 2c おっつけ 1c 打っ棄り 2e 掬い投げ 2c がぶり寄り2c 鯖折り　 1e 吊り　　　 2ｃ極め　　　3c 上透かし　2d 引き付け　3c	＜立合＞右差し　2c 左上手　3c 張差し 2c 左差し　2c 抱え込み2d はたき　2d もろ手突き1d 頭e肩a胸b 手d変化d	＜心＞ムラっ気ツラ相撲まった連敗癖晩成型円熟長寿人気	＜技＞がっぷり○ 外四つ○ 体入替え首押さえリーチ○ 被さり対速攻×	＜体＞立ち腰懐深い体質柔軟ケガ○
		重	8.5
力	D 8.0	馬力	8.0
		怪力	8.0
足腰	E 7.0	安定	7.0
		粘り	7.0
速	E 7.0	出足	7.0
		敏捷	7.0
技	D 8.0	技巧	8.5
		キレ	7.5
離	E 6.5	突	6.5
		押	6.0
		引	8.0
組	Ｄ 9.0	寄	9.5
		投	8.0
		吊	7.0

★略歴・近況　　ついに40代幕内力士となった。モンゴル勢の第1期生として大島部屋に入門したのが平成4年。8年に新十両、10年に新入幕もなかなか定着できずに同期の旭鷲山の陰に隠れた。上位に来ては大きく負け越しを繰り返していたが、14年に新三役となったあたりから上位に定着しはじめ、最晩年の貴乃花、新横綱の朝青龍から金星を獲得している。16年ごろにかけてが全盛期で、その後もたびたび三役に顔を出していたが、派手な活躍は少なかった。ところが、上位では大負けすることが目立ってきた24年5月、上位陣総崩れの中3敗で残ると決定戦を制して37歳の初優勝。記録づくめの偉業をやってのけた。そして秋場所で40歳幕内に到達。

★27年展望・続報　　40歳幕内を決めた26年7月は、15年ぶりに前頭二桁で負け越し。陥落の危機で迎えた記念の場所だったが、見事戦後初の40代勝ち越し。すると九州は9日目に勝ち越すなど10勝して史上最年長三賞となる7度目の敢闘賞。衰えは見えたが盛り返した一年だった。十両では取らないと公言している。

★取り口解説　　長身を利した四つ相撲で、左右どちらでも遜色なく取れる。上手を取れば盤石で、押し込まれてもくるりと振って体を入れ替える力は衰え知らず。

★攻略法　　差さないように気をつけながら前に出て速攻を決めたい。もしくは低く食いついて揺さぶるか。長い腕で先に上手を取るのがうまく、がっぷり四つに誘い込まれると逃れられない。

★パラメータ・スキル解説　　懐の深さを活かした相撲は馬力のある相手をもすっぽりと収めてしまう。本格的な四つ相撲の相手とがっぷり組んでも互角以上に取れる。力やスピードに頼らない取り口だけに衰えが目立たない。

若の里最高位:関脇　青森出身　田子ノ浦部屋　39歳
取り口：堅牢型				型：右差左上手/左差右上手		得意手：寄り、投げ		184cm/155kg中型中肉
体格	D 8.0	懐	7.5	＜決め技＞掬い投げ　4b がぶり寄り3b モロ差寄り2d 上手投げ 3c 小手投げ 3c 突き落とし4b 引き落とし2d はたき　　3b 上手出投げ2c 肩透かし　2c 腰投げ　 1e	＜崩し技＞腕返し　 3b おっつけ　3a 巻き替え 2d ひねり　　1d 廻し切り 2c 投げ寄り 2d 吊り 2e 引きつけ　3b はねあげ 2c	＜立合＞カチ上げ2a 張差し 2b モロ差し2c 左上手 2c 右差し　2d 左差し 2d ぶちかまし1d 頭d肩b胸b 手c変化e	＜心＞チャンス× 慎重引き癖壊し屋長寿番付運○	＜技＞土俵際差し身対速攻×	＜体＞立ち腰体質硬い足腰硬いアゴ上り右大腿右ヒザ
		重	8.0
力	D 8.0	馬力	7.0
		怪力	9.0
足腰	F 5.5	安定	5.5
		粘り	6.0
速	E 6.0	出足	6.0
		敏捷	6.0
技	D 8.5	技巧	9.0
		キレ	8.0
離	E 7.0	突	6.5
		押	7.0
		引	8.0
組	D 8.5	寄	8.0
		投	8.5
		吊	7.0

★略歴・近況　　旭天鵬と同じ平成4年入門の大ベテラン。花の51組の生き残りだ。下積みは長かったが、急成長して入幕4場所目の10年11月には若乃花から金星。膝に重傷を負って一時十両下位まで下がったが、再入幕から3場所連続で三賞を受賞し、その後三役定着。14年1月から17年1月まで連続在位した。この間何度も二桁勝利を挙げており、毎場所上位も食っているが、取りこぼしが響いて大関取りを逃した。9月には関脇に復帰したが、その場所で足首を故障してその後はケガにも泣かされ三役に復帰できなかった。23年には大関目前の琴奨菊に待ったをかけたが、それを最後に上位には届かず、十両での土俵が多くなった。

★27年展望・続報　　26年は幕内１場所に終わったが、初場所は復帰の可能性が高い。衰えは隠せないが、型にはまればまだ力は出せる。40歳を目標に頑張ってほしい。

★取り口解説　　かつては本格的な四つ相撲で怪力を奮っていたが、現在はどちらかを差して踏ん張る相撲。かいなが返れば寄りも威力があるし、腰の重さも発揮できる。全盛期から、意外と差し手からの技が得意。逆転突き落としもある。

★攻略法　　　四つに組んで形を作ると重さを発揮するので、離れて一方的に攻めたい。足腰のバネは失われているので、立ち腰のまま踏ん張らせないように攻めれば重さも発揮できない。

★パラメータ・スキル解説　　長年磨いた四つ身の貯金が生きている。ひざのケガなど体は限界に近いが、この年齢でもまだ取れるのは確かな技術と筋力のたまもの。これまであまり見せなかった上手出し投げと肩透かしが26年になって何度か見られる。新境地か？

豊ノ島　最高位:関脇　高知出身　時津風部屋　32歳
取り口：技能・堅牢型				型：左下手/モロ差		得意手：下手投、押し		169cm/150kg 短躯肉厚
体格	E 7.0	懐	5.5	＜決め技＞左下手投げ6b モロ差寄り5b 肩透かし 4c 下手出投げ3d 左掬い投げ4b ハズ押し 3b 吊り寄り 2c 内掛け　 2d 切り返し　2d 上手出投げ3d	＜崩し技＞渡し込み 2d まわし切り3c 下手ひねり2d かわず掛け2e 足取り　　1d 巻き替え 4b 右のどわ 2d 首投げ　 2d 外掛け　　3c はねあげ　3b	＜立合＞モロ差し　3b 左差し　　４b 張差し　　2d カチ上げ 2c 右差し　 2d のどわ　 1d もぐり　　1d 頭d肩c胸a 手c変化e	＜心＞スロ-スタ-ト尻上がり逆境○ ツラ相撲対速攻× 土俵際安定感	＜技＞差し身足癖足跳ね上げまわりこみ引き足○ 左半身頭四ツ	＜体＞粘り腰腹相撲足腰柔軟反り身○ 重心低い右ヒザ左ヒジ腰痛
		重	9.0
力	E 7.5	馬力	8.0
		怪力	7.5
足腰	C10.5	安定	8.5
		粘り	11.0
速	D 9.0	出足	8.0
		敏捷	9.5
技	B12.0	技巧	12.5
		キレ	11.5
離	D 8.5	突	7.0
		押	9.0
		引	10.0
組	C10.0	寄	8.5
		投	11.5
		掛	9.0

★略歴・近況　　高校相撲を経て角界入り。身長不足で当時の第二検査での合格だったが、2年半にして入幕と順調に出世。当時は身体も軽く幕内定着に時間を要したが、19年1月に12勝を挙げてブレイク。翌場所初日は上位初挑戦で身長差35センチの琴欧洲を下手投げに下して鮮烈な印象を与え、三役に昇進。2度目の三役では二桁勝って殊勲賞を獲得し、大関候補の声もかかった。22年は謹慎で十両に落ちるが、14勝で制して復帰すると、翌場所平幕でも14勝をマーク。決定戦にも進んだ。その後も三役の常連として上位を苦しめてきたが、24年の後半あたりから平幕暮らしが多くなっている。

★27年展望・続報　　26年は小結に復帰、金星も獲得したが、2度の途中休場など体の衰えを感じさせた。上位にいてほしい業師だが...

★取り口解説　　上背はないが頭を下げず、驚異的な上体の反りで相手の攻めを受けつつ左を差し込む。両差し、または左四つになると、下手からの投げや肩透かしなど高い技能を発揮する。入幕当初得意にしていた内掛けなどは太ってきてからは減っている。

★攻略法　　組んでも離れてもつかみどころがなく厄介。胸を出して当たってくるので押しやすいが、柔らかく受けるのでなかなか一気には押しきれない。突き放して反撃の暇を与えないようにしたい。懐が深いなら、両差し覚悟で外四つに捕まえて大きな相撲で持っていくか。

★パラメータ・スキル解説　　小柄ながら腹は立派に出ており腰も重い。腹をぶつけながらまわしを切る技はユーモラスかつ芸術的。低さを活かした押し相撲で意表をついた速攻もある。

嘉　風最高位:小結　大分出身　尾車部屋　33歳
取り口：突貫・撹乱型				型：突っ張り、左差し		得意手：上突張		175cm/140kg 小兵筋肉
体格	E 6.0	懐	6.0	＜決め技＞上突っ張り5a モロ差寄り3c モロハズ　3c ハズ押し　4b 引き落とし4b 肩透かし 3b 左下手投げ3c 上手出投げ3c 小手投げ 1d 下手出投げ1d うっちゃり　2d 突き落とし2c	＜崩し技＞張り手　　 4b 掬い投げ1d モロ手突き3c はたき　4c ぶちかまし3b いなし　　3b 小股　　　2e 切り返し　2d 吊り　　　1d ひねり　　1e 素首落とし1d	＜立合＞ぶちかまし3b モロ手突き2c モロ差し　2c のどわ　 2c いなし　　2d 張差し　　2e もぐり　　1e 頭b肩d胸e 手b変化d	＜心＞気迫ツラ相撲ご当所○ 仕切り早いスロ-スタ-ト尻上がり７・７	＜技＞まわりこみ回転○ もぐり変化技○ 引き足○ ずらし上下動	＜体＞重心低い足腰柔軟粘り腰
		重	6.0
力	E 7.5	馬力	7.5
		怪力	7.0
足腰	D 9.0	安定	8.5
		粘り	9.0
速	B12.5	出足	12.0
		敏捷	12.5
技	C11.0	技巧	10.5
		キレ	11.5
離	D 9.5	突	9.5
		押	9.0
		引	10.0
組	E 7.5	寄	7.0
		投	8.5
		吊	7.0

★略歴・近況　　長く平幕で奮闘してきたベテランが一皮むけて新三役に。充実の一年となった。大学でタイトル経験がありながら前相撲からスタート。わずか2年で入幕するも3年ほどは何とか幕内を守っている状態だったが、20年九州で敢闘賞の活躍で上位進出。以後たびたび上位に顔を出し、三役手前で惜しくも跳ね返されていた。24年半ばからは上位から姿を消していたが、26年は2場所連続10勝し、3度目の敢闘賞を手土産に新三役昇進。そこからは惜しくも負け越しが続いたが、3場所連続で横綱日馬富士を破り、秋は鶴竜からも金星奪うなど、2横綱2大関を破り勝ち越していれば三賞間違いなしの活躍だった。7月は史上最年長初金星だったが、4日後に兄弟子豪風が更新した。

★27年展望・続報　　地元で躍進の一年を勝ち越しで締めくくりたかったが、太ももの筋を断裂。十両陥落のピンチだったが、執念の再出場で盛り返した。回復に努めて再び上位の活躍を見たい。

★取り口解説　　激しい突っ張り、張り手で先制し、懐に入っての速攻を得意とする。差しても取れるがスピードを生かすためにハズにかけて攻め続ける。引き技、出し投げの技能もある。豪栄道には小股すくいを披露。

★攻略法　　上突っ張りを嫌がって顎が上がると思うツボ。我慢して引き技に来る瞬間につけ込んで出るか、捕まえてしまいたい。リーチはないのでそれほど間合いは開かない。

★パラメータ・スキル解説　　小兵だがここぞの場面で前に出る力はある。腰の強さを生かした吊りもあるが、最近あまり見せない。左右への回り込み、もぐりも見せる上下の動きでかく乱する。

松鳳山最高位:小結　　福岡出身　松ヶ根部屋　31歳
取り口：突押型				型：左差し右上手/突っ張り		得意手：突き、投げ		177cm/135kg 小兵中肉
体格	E 7.0	懐	7.0	＜決め技＞突っ張り 4b 右上手投げ3a 上手出投げ4b 下手出投げ3d 掬い投げ　3b モロ差寄り2c 上突っ張り3b 右前褌寄り2c モロ手突き3b 小手投げ2d 下手投げ2c	＜崩し技＞ハズ押し2c 内無双　1e 渡し込み 1d 肩透かし2c 突き付け 2b ひねり　　2d 裾払い　 2d 巻き替え 2c 左腕返し 2b	＜立合＞モロ手突き3a モロ差し　2c 左差し　 2c 張差し　 2c 右喉輪　 2d 右上手　 2d 右前褌　1e 頭c肩b胸c 手b変化d	＜心＞にらみ仕切り遅いスロ‐スタ-ト尻上がり晩成型対長身○	＜技＞俵伝いまわりこみ回転○ 速攻足払い	＜体＞重心低い上体柔軟リーチ伸ユルフンバッタリ
		重	7.0
力	D 9.0	馬力	8.5
		怪力	8.5
足腰	D 8.0	安定	8.0
		粘り	8.5
速	Ｃ10.0	出足	9.5
		敏捷	10.0
技	D 8.5	技巧	8.0
		キレ	9.0
離	D 8.5	突	9.0
		押	8.5
		引	8.5
組	D 8.0	寄	7.0
		投	9.0
		捻	7.5

★略歴・近況　　遅咲きの大卒力士。18年に入門、幕下で苦労した上に、賭博事件では謹慎処分2場所とずいぶん道草を食った。しかし復帰すると連続幕下優勝、続く八百長騒動での流動の波に乗って一気に入幕した。松谷から四股名を改めた新入幕場所では10勝、翌24年には上位定着し、11月には2枚目で３大関倒しての10勝。敢闘賞で三役へ躍進した。以後３度小結に再昇進したが、いずれも勝ち越しならず。

★27年展望・続報　　30歳になった26年は勢いに陰りが見え、後半は中位でも負けが込んだ。単なる不調か、体力の衰えか。27年に真価を発揮する。

★取り口解説　　小兵ながらも真っ向から突っ張って勝負する。立ち合いもろ手突きから顎を目がけて突っ張る威力があるが、最近はなかなか突き切れない。左を差す相撲でも十分取れ、豪快な上手投げや器用な出し投げも持っている。出し投げの前に内掛けの方向に足を払ってけん制しておくのが独特の妙技。ただ、自分から左四つに組みにいって大きな相手と胸が合ってしまうことも。

★攻略法　　突っ張りに応戦すると手ごわいが、足が流れることがあるので引き技も駆使してうまくとりたい。体格はないが、動きながらの相撲だと胸を合わせても力が出る。がっぷり組んで完全に動きを止めてしまいたい。

★パラメータ・スキル解説　　　年後半から急失速。いろいろと特徴のある力士だが、やや能力値も低めにせざるを得なかった。スランプを脱出したい。

豊真将最高位:小結　山口出身　錣山部屋　34歳
取り口：正攻法型				型：左右おっつけ/左前褌		得意手：押し,寄り		186cm/150kg 均整筋肉
体格	D 8.0	懐	8.0	＜決め技＞右差し寄り3a 上手出投げ3c モロハズ　3b 左前褌寄り3c 突き落とし3b 上手投げ　2d 下手出投げ1d 引き落とし2c モロ差寄り2d 掬い投げ1d 下手投げ 1e	＜崩し技＞右おっつけ4a 左おっつけ3c 右ハズ押し4c はねあげ　3b 外掛け 1e 引っ掛け 2c 巻き替え 2c 廻し切り　2d はたき　　2c モロ手突き2c 肩透かし　1e	＜立合＞右おっつけ3c 右ハズ　　3b 左おっつけ3c モロハズ 2d 左上手　 2c 上手出投1e 　頭a肩d胸e 手d変化e	＜心＞晩成型逆境○ 連敗癖ツラ相撲人気カウンター番付運○ 地方場所○ 下がり目	＜技＞挟みつけ前捌き所作○	＜体＞前傾○ 筋肉質上体硬い調整× 腰痛左手首左肩右ひざ
		重	8.5
力	D 8.0	馬力	8.5
		怪力	7.5
足腰	D 9.0	安定	9.0
		粘り	9.0
速	D 8.0	出足	8.0
		敏捷	8.0
技	D 8.0	技巧	8.5
		キレ	7.0
離	D 8.5	突	7.5
		押	9.0
		引	8.0
組	D 8.0	寄	8.5
		投	7.5
		捻	5.5

★略歴・近況　　埼玉栄から日大というエリートコースを中退、年齢制限の23歳手前で入門した異色の力士。入門から負け越しなし、２年あまりで入幕した。錣山部屋の関取第１号として注目され、入幕４場所目の18年九州では12勝して三賞ダブル受賞してブレイク。病気で下位に低迷したが、21年1月から連続11勝・敢闘賞。その後もケガなどで下位に落ちては大勝ちして三賞という流れが続いたが、23年秋は5度目の前頭筆頭で3大関を倒して10勝、30歳にしてついに新三役を果たした。25年以降は大けがや病気による全休が目立ち、何度も十両から平幕上位に戻るが不運に祟られている。26年7月では日馬富士戦で膝に重傷を負い、場所直前まで出場を探った11月場所も間に合わず、幕下陥落となった。

★27年展望・続報　　年齢的にも引退の瀬戸際だが、十両最下位から劇的な復活を果たした24年、14連勝の十両優勝で意地を見せた26年春のような奇跡をもう一度見たい。

★取り口解説　　低く頭で当たりながら、左右からの相手の腕を絞り上げる。両おっつけ、ハズ押しなどであてがうようにして前に出る相撲がピタリとはまれば、見事な形で速攻が決まる。片方は浅く差したり、前褌を引いたりして距離を詰める。押し込まれても、前傾が崩れないので相手の出足が止まったところを反撃、あわてて叩けばそれに付け込む攻めは速い。

★攻略法　　立ち合いで一気に前に出てくる方ではないので、主導権を取れる。守りは強いが全盛期ほどは足腰の強さはないので、それ以上の圧力で体勢を崩したい。

★パラメータ・スキル解説　　長身だが前傾姿勢を徹底し土俵際で踏ん張り、前にも落ちない。足腰の強さがそれを支えてきた。体は堅いので、起きてしまうと懐を深く使える方ではない。ケガや病気に何度も泣かされてきた。

北太樹　最高位:前頭二　東京出身　北の湖部屋　33歳
取り口：疾風型				型：左差し右上手/おっつけ		得意手：寄り、突押		184cm/150kg 中型筋肉
体格	E 7.0	懐	7.5	＜決め技＞左四つ寄り3b 右四つ寄り3c 上手投げ 3c はたき　 2c 外掛け　　4c 打っ棄り　3d 下手投げ 2c 突き落とし2c 掬い投げ 2c 小手投げ 2c 上手出投げ2d	＜崩し技＞突っ張り 3c 右おっつけ3b 閂　　　　2d 極め　　　 4c 小手捻り　1d 右のどわ　2b もろ手突き2c 投げ寄り　2d 浴びせ倒し2d 首投げ　1e 三所攻め1e	＜立合＞モロ手突き2b カチ上げ　2c 左差し　　2c 右おっつけ2c 右のどわ 2b 右差し　　1d はたき 1d 頭c肩b胸d 手b変化d	＜心＞強行ツラ相撲仕切り遅い晩成型	＜技＞速攻右甘い土俵際引張込み	＜体＞粘り腰左膝爆弾
		重	7.0
力	D 8.0	馬力	7.5
		怪力	8.5
足腰	D 8.0	安定	7.5
		粘り	8.5
速	D 8.0	出足	8.5
		敏捷	8.0
技	D 8.0	技巧	8.5
		キレ	7.5
離	E 7.5	突	7.5
		押	7.5
		引	7.5
組	D 8.0	寄	8.5
		投	8.0
		極	9.0

豊　響最高位:前頭二　山口出身　境川部屋　31歳
取り口：前進型				型：左ハズ右のどわ/突っ張り		得意手：突き押し		185cm/185kg 巨漢筋肉
体格	C10.0	懐	8.5	＜決め技＞右のどわ　5a 突っ張り　3b ハズ押し　4a 突き落とし3b 小手投げ 3c がぶり寄り2d 上手出投げ1d 下手出投げ1d モロ手突き3c 左差し寄り3c はたき　　2c	＜崩し技＞左おっつけ2b 右おっつけ3b 引き落とし2c ぶちかまし3b カチ上げ　2e 跳ね上げ 3b 浴びせ倒し2d 極め　　2d	＜立合＞ぶちかまし3a モロ手突き2b カチ上げ 2d 右のどわ　4c おっつけ　1c 突き落とし1e 頭a肩c胸e 手b変化e	＜心＞ツラ相撲スロ-スタ-タ尻上がりシンプル助走	＜技＞突進電車道ワキ甘い回転× 詰め×	＜体＞額大きい前がかり体質硬い足腰硬い粘り腰× 右肩
		重	11.0
力	C10.5	馬力	11.0
		怪力	9.5
足腰	E 7.0	安定	6.5
		粘り	7.0
速	E 7.0	出足	8.0
		敏捷	6.5
技	E 6.5	技巧	6.5
		キレ	7.0
離	D 9.5	突	9.0
		押	10.0
		引	8.0
組	E 7.0	寄	7.0
		投	7.0
		極	9.0

★略歴・近況　　17年に入門。相撲を離れていて年は食っていたが、序二段、新十両で優勝するなど同期同部屋の高校横綱豪栄道に負けない速さで出世した。19年名古屋の新入幕では敢闘賞を受賞するなど、年1回のペースで三賞を得るも、上位にはなかなか進めなかず、網膜剥離や謹慎処分もあって十両には2回落ちている。前頭3枚目に戻った24年夏場所は境川旋風とうたわれる活躍で白鵬から初金星と２大関も破ったが、やはり勝ち越しはならずその後も中位が定位置。

★27年展望・続報　　九州場所は琴奨菊を出足で圧倒したが、２枚目の位置での勝ち越しはならず。悲願の三役、今年こそなるか。

★取り口解説　　大きな額でぶちかましてからの押しの強さを生かした突き押し一筋の相撲。自慢ののどわ押しで一気に出ることもある。四つの相手には差し手をおっつけ、反対をハズで距離を取って前進、のどわで豪快に仕留める。押し相撲の相手には下からあてがうようにして跳ね返しながら出ていくことが多い。元は四つ相撲で、左を差しての寄りもある。

★攻略法　　　馬力、出足があるので立ち合いで胸を出してまともに受けないよう気をつけたい。組み止めれば怖さはなくなるが、思い切りがよいので小手投げなども強烈。土俵際で突き落としや小手投げを食うと重みをまともに受けてしまうので注意。

★パラメータ・スキル解説　　巨体をフルに使った馬力相撲。技は質量ともに劣るが、キレはなくとも強引に決め切る。突進力は上位陣も恐れる。

時天空最高位:小結　モンゴル出身　時津風部屋　36歳
取り口：業師・撹乱				型：右下手、突っ張り		得意手：突き、足癖		186cm/145kg 均整中肉
体格	D 8.0	懐	8.5	＜決め技＞突っ張り 3b 二枚蹴り 3d 肩透かし 3c 上手出投げ2c はたき　　3b 裾払い　 4c 引き落とし3b 内掛け　　4d 掛け投げ2c 下手投げ2c 掬い投げ2c	＜崩し技＞のどわ　　3b 張り手　　3c ひねり　 2d 切り返し 2d 丁斧掛け1d 蹴返し　 3b 外掛け 2c	＜立合＞モロ手突き3b 右差し 2c 張差し 3b 左上手 2c 蹴手繰り5d はたき 3d　頭d肩c胸c 手b変化b	＜心＞引き癖つき手送り技多彩水入りツラ相撲策士淡泊じらし晩成型	＜技＞右足癖多彩引き足○ 変化技○ 逆四つ○ まわりこみ対速攻× 右半身	＜体＞立ち腰リーチ長上体柔軟足腰柔軟バッタリ
		重	7.0
力	E 7.0	馬力	7.0
		怪力	7.0
足腰	E 7.5	安定	7.0
		粘り	8.0
速	D 8.0	出足	7.0
		敏捷	8.5
技	D 9.0	技巧	8.5
		キレ	9.5
離	E 7.5	突	8.0
		押	7.0
		引	9.0
組	D 8.5	寄	7.5
		投	9.0
		掛	11.0

★略歴・近況　　モンゴル出身ながら東農大から入門。３連続全勝優勝などで当時最速の所要12場所で入幕した。なかなか勝ち越せなかったが、17年の九州で10勝し技能賞。代名詞の足技ではなく、突っ張りを評価されての受賞だった。18年からは上位が定位置となり、上位にも通用するようになって19年春には新三役。初日朝青龍を破り、琴欧州を二枚蹴り気味に裏返すなど健闘した。三役に定着してもおかしくなかったが、20年には6場所とも負け越すと平幕暮らしが続いた。25年7月は幸運にも恵まれ6年ぶりの小結に戻ったが、そこから大負けが続いて9年ぶりの十両陥落。

★27年展望・続報　　1場所で復帰したが3場所連続負け越しで再び十両へ。急に元気がなくなった。すでに日本国籍を取得し株も取得しているが、近年稀な足技の妙技をもう少し見たい。九州では鮮やかな内掛けで10年ぶり十両優勝を決め、復活ののろしを上げた。

★取り口解説　　右を差すと腰が重くなり、右からの足技や投げなど多彩。反面相撲が遅くなるため、まず突っ張りで出ておいて勝ち身を速くするしようとする。張り手ぎみの上突っ張りで起こしてからはたき落とす相撲も増えている。

★攻略法　　まず立ち合い、けたぐりやはたきの奇襲に気をつけたい。慎重に当たりつつも前に出て引きに乗じたい。足技を警戒して腰が引けると余計にかかりやすいので、

★パラメータ・スキル解説　　全体的にパワーダウン。元来足腰の良さが売りだったが、元気がなくなるとあっさり落ちたり土俵を割ることが目立つ。突っ張りで前に出る力も落ちてしまい、軽くなった。

翔天狼最高位:前頭二　モンゴル出身　藤島部屋　33歳
取り口：パワー型				型：左ハズ右喉輪		得意手：突き押し		189cm/155kg 大型中肉
体格	D 9.0	懐	9.0	＜決め技＞右のどわ　4b 突っ張り 3b ハズ押し　3b 小手投げ 3c はたき　 3b モロ手突き2c 左差し寄り1d 右上手投げ3c 引き落とし3c 突き落とし2c 掬い投げ 2d	＜崩し技＞ぶちかまし2c 吊り　　 2d 閂　　　　3d 渡し込み 1d 極め　　　 4c 外掛け　 1e 裾払い　1e とったり　1d 首投げ　　1e 首ひねり　1e	＜立合＞ぶちかまし3b モロ手突き2c 右カチ上げ2c おっつけ 2c 右のどわ3b 両差し 2c 　頭c肩c胸c 手a変化d	＜心＞ツラ相撲引き癖強引息切れ晩成型	＜技＞引張り込み速攻右甘い回転×	＜体＞懐深い腰高足腰硬い左膝爆弾腰痛右ひざ
		重	8.5
力	D 9.0	馬力	8.5
		怪力	9.5
足腰	E 7.0	安定	7.0
		粘り	6.5
速	E 7.0	出足	8.0
		敏捷	6.5
技	E 6.5	技巧	6.5
		キレ	7.0
離	D 8.5	突	8.5
		押	9.0
		引	9.0
組	E 7.0	寄	6.5
		投	8.0
		極	9.0

★略歴・近況　　13年に武蔵川部屋に入門、武蔵龍の四股名で取っていたが、膝のけがもあって停滞。19年に四股名を改めると身体も急激に大きくなって上向きになり、20年11月新十両を果たすと連続優勝で突破。入幕3場所目の21年7月には11勝して敢闘賞。翌場所2枚目に上がると、のどわ押しからの叩きで白鵬から金星を獲得した。ところが全盛期と言えるのはこの1年ほどで、直後に十両陥落して以後行ったり来たり。24年3月から幕内に再定着していたが、26年1月に大きく負け越して陥落、そのまま復帰できず。

★27年展望・続報　　　まずは幕内復帰。馬力が戻れば。

★取り口解説　　　体力自慢。右のどわが伸びれば一気に走れる。回転のある突っ張りではないが、一発ずつ押し込むタイプで、叩きも強烈。幕下時代は体も細く、四つでも取っていたこともあって意外と器用で、投げや吊りもある。腕力を生かした極めも強烈だが、まずは中に入らせないようにしたい。

★攻略法　　出足、腕力があるので立ち合いで受けに回ると苦戦する。ただ、重心は高く、回転のある突き押しではないので、跳ね上げて下に入るスキはある。叩きを誘って一気に反撃したい。

★パラメータ・スキル解説　　足腰が盤石なら上体の力を生かして迫力のある相撲を取れる。故障に泣かされてなかなか本領発揮といかない。

玉　鷲最高位:前頭三　モンゴル出身　片男波部屋　31歳
取り口：パワー型				型：左おっつけ右ハズ		得意手：押し		190cm/160kg 長身筋肉
体格	D 8.0	懐	8.5	＜決め技＞右のどわ　4b ハズ押し　4b 小手投げ 4c 左のどわ 3b モロ手突き3c 突き落とし3c 突っ張り 2c 右上手投げ1d 掬い投げ1c はたき　 2d	＜崩し技＞左おっつけ3b 右おっつけ2b 極め　　3c 切り返し 1e 吊り　　　1e 足取り　 1e ぶちかまし2c 首捻り　　1e 巻き落とし1e	＜立合＞ぶちかまし3a 右突き放し3c モロ手突き2d モロハズ　2c 左おっつけ2d 左のどわ　1d 頭a肩d 胸d手c変化e	＜心＞ツラ相撲突押徹底ムラッ気晩成型シンプル	＜技＞速攻出足挟みつけ引張り込み	＜体＞前掛かり腰高上体硬い
		重	8.0
力	D 9.5	馬力	9.0
		怪力	9.5
足腰	E 7.0	安定	7.0
		粘り	7.0
速	D 8.0	出足	8.5
		敏捷	7.5
技	E 7.0	技巧	7.0
		キレ	7.0
離	D 9.0	突	8.5
		押	9.5
		引	7.0
組	E 7.0	寄	6.5
		投	7.0
		極	8.5

★略歴・近況　　入門は遅かったが、4年かけて関取に。十両は負け越しなしで突破し20年9月新入幕。番付の上下は激しく、何度か十両落ちも経験するが23年1月には3枚目に上がって日馬富士、魁皇の2大関を破っている。その後も定着しきれずにいたが、25年の後半から調子を上げ3場所連続勝ち越しで最高位の前頭筆頭に。新三役を狙った春場所だが5勝どまり。4枚目に戻った名古屋も3勝に終わり、上位の壁に苦しんだ。

★27年展望・続報　　30歳を超えたが安定した力を発揮できず、本当の力がどれほどなのかわからない。体力の落ちないうちに上位定着を果たしたい。

★取り口解説　　頭から当たって右の突き放しを効かせて出るのが持ち味。左おっつけ、右ハズかのどわがもっとも力を発揮できる形。押し相撲ながら引き技で決めることは少なく、むしろ腕力を活かした小手投げなど極めてねじ伏せる技が得意。

★パラメータ・スキル解説　　長身だが前に倒して押す相撲で、懐を深く使えるタイプではない。突き押しに専念しているが、腕力を有効に発揮するための技能に進化があれば、星取りも安定するか。

佐田の富士最高位:前頭八　長崎出身　境川部屋　31歳
取り口：前進型				型：左のどわ右おっつけ		得意手：突き、押し		190cm/200kg 大型筋肉
体格	Ｃ10.5	懐	9.5	＜決め技＞左のどわ 3a 右のどわ　3a 突っ張り 3b モロ手突き3b 突き落とし2c 右上手投げ1d 掬い投げ　2c 引き落とし1c 左四ツ寄り2c 小手投げ　2d	＜崩し技＞右おっつけ3b 左おっつけ2c ハズ押し 2b 極め　　　3c　外掛け　　1e 巻き落とし1e いなし　　2c	＜立合＞モロ手突き3a 右のどわ　2b 左おっつけ2c 左のどわ　2c 　　頭d肩d胸d 手a変化e	＜心＞シンプルまった番付運○ 晩成型	＜技＞ワキ甘い	＜体＞腰高立ち腰リーチ長体質硬い筋肉質
		重	11.0
力	D 8.5	馬力	8.0
		怪力	8.5
足腰	E 6.0	安定	6.0
		粘り	5.5
速	F 5.5	出足	6.5
		敏捷	5.0
技	E 6.0	技巧	6.0
		キレ	6.0
離	D 8.5	突	8.5
		押	8.5
		引	7.0
組	E 6.5	寄	7.0
		投	6.0
		極	8.5

蒼国来最高位:前頭十三　中国出身　荒汐部屋　31歳
取り口：正攻法型				型：右下手左前ミツ		得意手：寄り、投げ		185cm/130kg 軽量筋肉
体格	E 6.5	懐	7.5	＜決め技＞両差し寄り3b 上手投げ 4a 上手出投げ3b 下手投げ　3b 掬い投げ　3b 小手投げ　2c 切り返し　3d 下手出投げ3c 左四つ寄り2c 吊り落とし2d	＜崩し技＞引っ掛け 3c ひねり　2d 吊り寄り　2c 二枚蹴り1e 右腕返し2c 右ハズ押し2c 肩透かし　1d 左前褌寄り2c うっちゃり1d かわず掛け2e	＜立合＞左前ミツ 2b 右差し　 2c 両差し　 2d おっつけ 1c 左差し　2c 引っ掛け 2d はたき　 1d 頭a肩d胸d 手d変化d	＜心＞番付運× 投げ多用晩成型息切れ逆境○	＜技＞差し身ヒザ払いまわりこみ	＜体＞敏捷筋肉質足腰柔軟
		重	6.0
力	D 8.0	馬力	7.0
		怪力	9.0
足腰	D 9.5	安定	9.0
		粘り	10.0
速	D 9.0	出足	8.5
		敏捷	9.5
技	D 9.0	技巧	9.0
		キレ	9.5
離	E 7.0	突	7.0
		押	7.5
		引	7.5
組	D 8.0	寄	8.0
		投	9.0
		吊	8.0

★略歴・近況　　15年に19歳で入門、軽量で幕下で苦労したが22年に関取に。4場所連蔵勝ち越しで入幕を果たした。幕内でも８、６、８勝と定着しつつあったが、八百長を認定され引退勧告。ほとんどの力士がしぶしぶ引退する中、これを受け入れず解雇処分となった。事件も忘れ去られようとしていた25年、解雇無効の判決が下り、協会も控訴せず結審。23年技量審査場所の順席での地位回復、すなわち西前頭15枚目で名古屋場所からの復帰が認められた。前代未聞の復帰場所は6勝と健闘したが、2年におよぶ法廷闘争で疲弊した体はさすがに苦しく十両下位まで番付を落とす。しかし26年1月にようやく勝ち越すと、翌場所11勝で再入幕と以前の力が戻ってきた。

★27年展望・続報　　再入幕場所で勝ち越すなど、幕内で十分通用している。道草をくって30歳になってしまったが、まだ上を目指しても遅くない。

★取り口解説　　軽量ながら体の力は強く、食い下がっての技だけでなく、吊りもある。低い姿勢でおっつけて前に出る力もある。右四つ得意だが、最近左四つの相撲でもいい流れで取っている。

★攻略法　　まわしを取るとしぶとい。徹底して突き放し、相撲を取らせないようにしたい。たぐられないよう注意。

★パラメータ・スキル解説　　投げ、出し投げは上手からも下手からも打てる。体力が戻ってしぶとい相撲が復活した。身体がない分、スピードはもう少し必要か。

里　山最高位:前頭十二　熊本出身　尾上部屋　34歳
取り口：業師型				型：左差し右前褌		得意手：食下り、押し		177cm/120kg 小兵筋肉
体格	F 4.5	懐	5.0	＜決め技＞下手ひねり6c 左下手投げ5c 肩透かし　4b 前褌寄り　3b 下手出投げ4c 上手出投げ2d 拝み寄り 2d 掬い投げ　2d 引き落とし3c 一本背負い1d	＜崩し技＞モロ差寄り2c 伝え反り 4c いなし　　3c 足取り　1e とったり 3c 突っ張り　2c ハズ押し 3b おっつけ3a	＜立合＞もぐり　　5b 左差し　 2c 右のどわ　1d ぶちかまし1d モロ手突き2c 左前褌　　2d とったり　1e 頭a肩c胸d 手b変化c	＜心＞土俵際エレベータ二段階成長ムラッ気	＜技＞もぐりまわりこみ食い下がり左半身	＜体＞上体柔軟重心低い反り身○ 前傾○ 左太もも左ひじ
		重	4.5
力	F 5.5	馬力	5.5
		怪力	5.5
足腰	D 9.0	安定	8.5
		粘り	9.0
速	D 8.5	出足	7.0
		敏捷	9.5
技	C11.0	技巧	10.5
		キレ	11.5
離	E 6.5	突	6.0
		押	7.0
		引	7.5
組	E 7.0	寄	7.0
		投	10.0
		捻	11.0

★略歴・近況　　日大を経て16年に入門。小兵ながら技能を武器に2年で関取に。8場所かかったが、十両優勝で19年5月新入幕。しかし2場所目に大敗して陥落、十両でも踏ん張れずに幕下落ち。1年以上負け越し続きだった。そのまま3年半ほど低迷、やっと十両に復帰しても不安定だったが、24年以降やっと定着。25年九州は6枚目で10勝、幸運も手伝って幕内復帰が叶った。そして6年ぶり復帰となった26年1月は業師ぶりを存分に発揮、千秋楽勝てば技能賞だったが、大相撲の末にまさかの反則負け。翌場所大負けして出直しとなった。

★27年展望・続報　　その後も負け越しが続いて6年前の悪夢が蘇ったが、秋場所踏みとどまった。しかし、この場所の故障が響いて幕内復帰ならず。

★取り口解説　　かつては体の割に突っ張りがあった印象だが、今は立ち合いのもぐり、左下手に賭けている。右で突く動きを見せたり、一瞬止まったりとうまくタイミングを外してしゃがむように中に入り、左を差して食いつくと、強引に出てくる相手をかわしながらさらに低く入り、前褌を引きつけたり、二本入って一気に走る。または下手投げ、肩透かしで仕留める。さらに逆方向の下手ひねりも相手の体重移動を見逃さず鮮やかに決める。

★攻略法　　寄りでも押しでも軽量をついて一気に持っていきたいが、土俵際で伝家の宝刀・伝え反りでかわされないよう注意。合わせて慎重に取ると技を出す余地を与える。閂に極めて出も胸を合わせて力でねじ伏せるのが有効。

★パラメータ・スキル解説　　体力的には十両以上では厳しい。速い動きで撹乱するほどの突き押しはないので、懐に入って食い下がっての技能でチャンスをうかがう。もぐる動きは絶滅危惧種。左腕を極められるのは想定内だが、肘の負担は大きい。

平成27年　＜home＞＜データ解説＞＜現役＞＜平成＞＜昭和＞
上位陣	白鵬日馬富士鶴竜琴奨菊稀勢の里豪栄道
三　役	栃煌山安美錦妙義龍豪風碧山
古　参	旭天鵬若の里豊ノ島嘉風松鳳山豊真将北太樹豊響時天空翔天狼玉鷲佐田の富士蒼国来里山
中　堅	隠岐の海勢魁聖常幸龍千代大龍宝富士栃乃若臥牙丸富士東天鎧鵬德勝龍栃ノ心旭秀鵬東龍誉富士
新　鋭	髙安遠藤大砂嵐舛ノ山千代の国旭日松琴勇輝千代鳳
新入幕	鏡桜、貴ノ岩、照ノ富士、千代丸、荒鷲佐田の海、逸ノ城、阿夢露