現役力士データ　27年⑥新入幕力士

基本データ	四股名等の基本的なデータ年齢はその年の誕生日以降のもの。取り口：相撲の取り方を独自の分類で表記（⇒相撲解体新書のページ参照）型　　：得意とする形（一例）　　得意技：公式のものに近い表記で体格　：身長は1cm刻み、体重は5kg刻みで掲載前後の平均的なもの、体格分類は解体新書参照
パラメータ持ち技リスト特性	体格：スケール、重量など体格面の総合値力　：馬力、腕力、小力などパワーに関する総合値足腰：バランス、踏ん張り、柔軟性など総合的な下半身の強さ速　：スプリント力、アジリティ、レスポンスなどスピードに関する総合値技　：相撲勘、技の鋭さ、タイミングなど技能に関する総合値離　：突き、押し、引きなど離れて取った時の技量組　：四つに組み合った時の技量Ａ～Ｇ（15～１、0.5刻み）でパラメータ表示それぞれに下位項目を設けているが、それ以外の要素も加味して計上している。持ち技リストは、数字がレベル（低１＜７高）、英字が頻度（多a>e少）を表す。決め技、崩し技は便宜上分けているが、それほど厳密に分類しているわけではない。（技名の前に左右がついていない場合は、どちらもある、または特に差がない場合。）特性は、心：精神面・癖、ジンクス、その他の特徴など　　　　　技：技量面、技リストで表しづらいテクニックなど　　　　　　体：体格・体力面、ケガなど詳細は、＜データ解説ver2.0＞を参照
サブチャート	■安定・大勝・キラーは活躍の傾向を示す。「 ○、△、×、無印」で傾向を示す。 ■攻め手・精神面は　　　　　　得意不得意、傾向の強さを☆＞◎＞○＞△＞×で示す。 ■間合い:密（密着した状態。がっぷ胸を合わせた状態）接（廻しには手がかかるが、胸は合わせていない状態。向付、半身など）近（体は接しているが廻しには掛からない距離。押し合い、前さばきの応酬）　　　離（完全に体が離れた間合い。突っ張りに適した距離。）　　　遠（遠距離。前掛かりに腕を伸ばして届く距離。）
解説	略歴・近況（27年1月時点）/対戦相手として見た時の分析/得意技・パラメータなどの解説

鏡　桜　最高位:前頭十四　モンゴル出身　鏡山部屋　27歳
取り口：正攻法型				型：右差し左上手/前褌		得意手：突っ張り、寄り		182cm/135kg 小兵中肉
体格	E 6.0	懐	6.5	＜決め技＞左上手投げ4b 上手出投げ3c 下手出投げ3c 左前褌寄り3b 突き落とし3c はたき　2c うっちゃり1e 肩透かし 2c 下手投げ2c 両前褌寄り2c	＜崩し技＞おっつけ 2c とったり　2c ひねり　 1e 吊り　　　2d 小股　　 1e 渡し込み　2d 右ハズ　 2c 外掛け　 1d	＜立合＞左前褌　3a 右おっつけ2c 左おっつけ2d カチ上げ1d 上手投げ1e 頭a肩d胸e 手e変化e	＜心＞晩成型	＜技＞多彩向こう付け	＜体＞重心低い前傾○
		重	6.0
力	E 7.0	馬力	6.5
		怪力	7.0
足腰	D 8.5	安定	8.5
		粘り	8.0
速	D 8.0	出足	7.5
		敏捷	8.5
技	D 8.5	技巧	8.5
		キレ	9.0
離	E 6.5	突	6.0
		押	7.0
		引	8.5
組	Ｄ 8.5	寄	8.0
		投	9.0
		吊	6.0

★略歴・近況　　15年に15歳で入門。優勝もなく各段突破に時間を要して約10年かかったが、25年初場所で鏡山部屋待望の関取となった。十両も１年かかったが、急激に力を伸ばし入幕に成功。26年は4場所幕内を務めたがいまだ勝ち越せず。2人しか弟子のいない部屋にあってここまで出世した力士は珍しい。

★27年展望・続報　　幕内での勝ち越しもあと一歩。十両では安定して勝つ力をつけており、今年こそ幕内に定着、上を目指したい。

★取り口解説　　重心低く、出し投げを駆使して攻める緑の締め込み姿は師匠多賀竜を彷彿させる。頭で当たって左前褌を狙い、右はおっつけて頭をつける形を作って、寄り、投げで攻める。下のころは多彩な決まり手を披露していたが、体もできてきた近年は正攻法で通用している。

★攻略法　　左の上手を取るとしぶといので、浅い位置を引かせないように右はハズやのどわで遠ざけ、左から差し手を攻めたい。もしくは有無を言わせず突っ張って離れて勝負をつけるか。軽量なので、右四つに付き合いながら胸を合わせてしまうのもひとつ。

★パラメータ・スキル解説　　やや馬力や前に出る速さが物足りない。体はないが、技能・型はあるので、スピードが磨かれれば幕内で通用する。

貴ノ岩　最高位:前頭十一　モンゴル出身　貴乃花部屋　25歳
取り口：正攻法型				型：左四つ右前褌		得意手：押し、投げ		181cm/145kg 平均筋肉
体格	E 6.5	懐	6.5	＜決め技＞右上手投げ3b 上手出投げ3b 右前褌寄り3c 下手出投げ3d 突っ張り 2c はたき 3b 下手投げ 3c 掬い投げ 3c うっちゃり 2d	＜崩し技＞左おっつけ2b 右おっつけ2c のどわ　　2c まわし切り4c 巻き替え　2c 投げ寄り　2d 外掛け　2b 裾払い　　1d 二枚蹴り　1d 切り返し　1d 吊り　 1d	＜立合＞右前褌　　3b 左前褌　2d 張り差し 1d 左ハズ　　2b 右おっつけ2b はねあげ1d 頭a肩c胸d 手d変化e	＜心＞番付運× ムラッ気寸前× ツラ相撲チョン立ち	＜技＞ヒザ送り足癖	＜体＞足腰柔軟前掛かり
		重	6.5
力	E 7.5	馬力	7.0
		怪力	8.0
足腰	D 8.5	安定	8.0
		粘り	9.0
速	D 8.5	出足	8.5
		敏捷	9.0
技	D 8.5	技巧	8.0
		キレ	9.0
離	E 7.5	突	7.5
		押	7.5
		引	8.5
組	D 8.0	寄	7.5
		投	9.5
		掛	9.5

★略歴・近況　　鳥取城北高への留学を経て入門した貴乃花部屋初の外国人力士にして待望の新入幕力士。1年で幕下上位まで進出したが一時停滞。故障で三段目落ちしたが、復帰してから一気に関取まで走った。番付運も悪く十両では1年半もまれたが、26年初場所で新入幕。負け越したが千秋楽に売り出し中の遠藤を鮮やかな下手出し投げで逆転。印象に残る白星で残留。翌場所は10勝の好成績を上げたが、3枚しか上がらず夏は3勝どまりで陥落。十両では抜けた力を発揮したが、再入幕では勝ち越しなく九州でまたも3勝12敗と崩れて再陥落。

★27年展望・続報　　幕内定着を果たしたいが、なぜか急に大崩れしてしまう。全日本力士選士権で後輩逸ノ城を下して準優勝した実力を発揮できるか。

★取り口解説　　おっつけなどである程度押し込みながら四つに組んで勝負する。得意の形がはっきりしないが、左四つで右の浅い上手を取ると多彩な技が出る。相手に合わせた取り口が目立つ。

★攻略法　　力は強いが体は大きくない。思い切った技があり動かれると厄介なので、がっちり組み止めるのが定石。

★パラメータ・スキル解説　　出し投げや足技なども繰り出すほか、回しの切り方など技能面は優れている。がっちりした体つきだが幕内ではまだ馬力不足か。十両時代は2場所連続7－6から連敗して負け越したり、あと1番で入幕の場面で連敗したりと(筆頭で7－3からの5連敗など)勝負弱さが目立った。

照ノ富士最高位:前頭筆頭　モンゴル出身　伊勢ヶ濱部屋　24歳
取り口：堅牢・スケール型				型：右四つ/左四つ上手廻し		得意手：突っ張り		192cm/170kg 大型肉厚
体格	B12.5	懐	12.5	＜決め技＞上手投げ　3c 小手投げ　3b 左四つ寄り2b 右四つ寄り2b 掬い投げ　2d 下手投げ　2d 突き落とし2d 吊り　　1d はたき　1d 裾払い　1e	＜崩し技＞極め　　4b 閂　　　3d 右腕返し　3c 右突き付け3b まわし切り2d 突っ張り　1d 右おっつけ2c 外掛け　　1d 足取り　　1e 浴びせ倒し2c	＜立合＞左差し　2b 右おっつけ2d カチ上げ2d 抱え込み2c 張差し　　2c 前褌　　　1d はたき　　1d 頭d肩b胸c 手d変化d	＜心＞スロ-スタ-ト尻上がり持久戦強引	＜技＞左半身ワキ甘い引張り込みなまくら四つ	＜体＞腰重いスタミナ○ 右ふくらはぎ
		重	12.0
力	C10.5	馬力	9.5
		怪力	11.0
足腰	C10.0	安定	10.0
		粘り	10.5
速	E 7.0	出足	7.0
		敏捷	6.5
技	E 6.5	技巧	7.0
		キレ	6.5
離	E 7.0	突	7.5
		押	7.0
		引	6.0
組	D 9.0	寄	9.0
		投	8.5
		極	10.5

★略歴・近況　　鳥取城北高への留学を経て23年に間垣部屋へ入門。若三勝の四股名でスピード出世していたが、部屋の閉鎖に伴い伊勢ケ浜部屋に移籍した。その後25年9月に現在の四股名に改名して新十両優勝。3場所で突破して26年3月新入幕。毎場所序盤は苦労するが、後半盛り返して勝ち越して番付を上げ9月には前頭筆頭に。初日、上位初対戦となる琴奨菊戦でいきなり変化し初銀星。しかし翌日から6連敗して負け越し。翌場所は3枚目で上位にはやはり琴奨菊にしか勝てず苦戦したが、千秋楽高校の後輩でもある関脇逸ノ城を破って勝ち越し。

★27年展望・続報　　上位戦はなかなか目が出ていないが、三役は時間の問題と思わせるだけの地力を見せつけている。逸ノ城らと次世代の主役を争う存在。

★取り口解説　　カチ上げから張り手ぎみの荒っぽい突っ張り、叩きでねじ伏せる印象だが、右四つに組み止めての寄り身の方が形は良い。右のかいなは返るというより突き付けるように使い、左から上手を引き付ければ十分。届かなくても剛腕から繰り出す投げがある。左四つになっても取れるが、右が入った時ほど決め手がなく半身になって長期戦になる傾向がある。

★攻略法　　止まるととんでもなく腰が重い。速い攻めで次々技を出せばワキの甘さや強引な技で自滅を誘える。

★パラメータ・スキル解説　　スケール感のある相撲を支える体力を評価。技の面は課題が多く型らしきものがあまり見えない。今後改善されればスキがなくなる。

千代丸最高位:前頭十一　鹿児島出身　九重部屋　24歳
取り口：撹乱型				型：突っ張り		得意手：突っ張り、叩き		178cm/180kg 重量肉厚
体格	Ｄ 9.0	懐	7.5	＜決め技＞突っ張り 4a モロ手突き4c はたき　　3b 引き落とし4b 突き落とし2c 上手投げ2c 上手出投げ1c	＜崩し技＞右のどわ　3b 左のどわ　2c ハズ押し　2c 突き放し　2c いなし　　2c まわし切り1c 極め　　1d 徳利投げ　2c	＜立合＞モロ手突き4a 右のどわ 3b 左カチ上げ2c はねあげ1e 　頭e肩c胸e 手a変化e	＜心＞ツラ相撲速攻シンプル立合遅い引き癖人気	＜技＞引き足変化技○ まわりこみ左堅い	＜体＞丸い体腹相撲立ち腰反り身右肩
		重	10.5
力	D 8.0	馬力	8.5
		怪力	7.5
足腰	E 6.5	安定	6.5
		粘り	6.0
速	E 7.0	出足	7.5
		敏捷	7.0
技	E 7.0	技巧	6.0
		キレ	8.0
離	D 9.0	突	9.0
		押	8.0
		引	10.0
組	E 6.0	寄	6.0
		投	6.0
		捻	7.5

★略歴・近況　　19年に初土俵。みるみる身体が大きくなって番付も上昇。弟千代鳳には先行されたが、25年9月新十両。この場所は負け越したが、翌場所11勝、続く26年初場所では13勝で優勝。急成長を見せて新入幕を果たした。その勢いを駆って勝ち越したが、その後は中位では大負け、幕尻で何とか踏ん張って幕内維持という成績に留まった。

★27年展望・続報　　弟は新三役になった。追いつき追い越したい。突き押しから叩きのパターンに慣れられてきた感もあるが、二年目のジンクスにはまらず中位、上位を狙えるか。

★取り口解説　　モロ手突きで立ってそのまま突っ張りで前に出る。思い切った引き技で相手を這わせる術にも長けている。差してくる相手には差し手の側を固めて当たり、突き放す。

★攻略法　　モロ手で突いてくるので先に圧力を受ける。低く入って跳ね上げて懐に入って速攻で反撃を。早い段階で叩きにくることも多いので注意が必要だが、警戒して受けすぎるとそのまま出て来られるので注意。

★パラメータ・スキル解説　　あんこ型。突きがすっぽ抜けても腹をぶつけてくるほどの大きな腹。上体を押されても柔らかく吸収。密着してもうまく生かせば活躍できそうな気もするが。

荒　鷲　最高位:前頭八　モンゴル出身　峰崎部屋　29歳
取り口：業師型				型：右差し左前褌		得意手：投げ、手繰り		184cm/130kg 軽量筋肉
体格	E 6.0	懐	7.5	＜決め技＞左上手投げ4a とったり　　5b 右下手投げ3b 左前褌寄り3b 上手出投げ3c 小手投げ　3c はたき　　3c 突き落とし3c 掛け投げ 2d うっちゃり2d 両前褌寄り1e	＜崩し技＞たぐり　4c 足取り　1e 内無双　1e けたぐり　1e 蹴返し　　1e 小股　　2d 逆とったり1e ひっかけ1e ひねり　　2d	＜立合＞左前褌　2a 右差し　2b 右カチ上げ2d 両差し　　1e 左上手　　2d 頭c肩b胸e 手c変化d	＜心＞番付運◎ 寸前× 小技横攻め下がり目晩成型	＜技＞土俵際回りこみ手取り足癖変化技○	＜体＞立ち腰肩脱臼癖
		重	5.0
力	E 6.5	馬力	6.0
		怪力	7.0
足腰	D 8.5	安定	8.0
		粘り	8.5
速	C10.0	出足	8.0
		敏捷	10.5
技	D 9.5	技巧	9.5
		キレ	9.5
離	E 6.5	突	5.5
		押	6.0
		引	9.5
組	D 8.0	寄	7.0
		投	9.0
		掛	9.5

★略歴・近況　　３つの部屋を転々としながらそれぞれの部屋の米櫃となった渡り鳥。14年に荒磯部屋に入門、幕下までは順調だったが何度もケガに泣いて序二段まで落ちるなど苦労した。20年に師匠（元二子岳）が停年となり花籠部屋に移籍。23年5月は幕下3枚目で3勝4敗に終わったが、これが力士大量離脱の技量審査場所。前代未聞の負け越して新十両という幸運に恵まれた。24年には花籠部屋の閉鎖で峰崎部屋に移籍して再十両、同部屋25年目で初の関取誕生となるが、地力不足で三度1場所で陥落。それから1年あまり幕下暮らしが続いたが、目方も増えて26年初場所4度目の昇進で初の勝ち越し。翌場所10枚目で10勝すると、また幸運に恵まれ外国勢2位となるスロー新入幕を果たした。

★27年展望・続報　　新入幕では最後3連敗で負け越したが、翌場所幕尻17枚目10勝で8枚目まで急上昇。結局幕内初年度4場所を五分の星で終えた。この勢いでどこまで上がれるか。

★取り口解説　　しぶとく食い下がる相撲。投げが強く、相手の突きを手繰るのもうまい。長かった幕下時代は体重も110キロほどで、足技でもなんでもやる力士だったが、関取になってからは離れて取る展開で素早く動き、とったりやはたきを決めることが多い。

★攻略法　　立ち合いはほぼ右四つ狙い。左のまわしを狙ってくるが、強い当たりで押し込めば簡単には取られない。出し投げやたぐりなど、まわりこみながらの技を出されるとうるさい。距離を取るか、しっかり組み止めて勝負したい。

★パラメータ・スキル解説　　　脱臼癖は手術でほぼ克服。動きの良さと技がうまくはまって幕内でも星を残した。給金相撲で連敗するケースが目立つ。

佐田の海　最高位:前頭七　熊本出身　境川部屋　28歳
取り口：正攻法型				型：右差し左おっつけ/両差し		得意手：寄り、外掛け		184cm/135kg 軽量筋肉
体格	E 6.5	懐	7.5	＜決め技＞右差し寄り5a 両差し寄り3c 左上手投げ4b 両前褌寄り2c 下手投げ　3c 掬い投げ　2c 上手出投げ3c 突き落とし3c はたき　　2c うっちゃり　2d 小手投げ　2d	＜崩し技＞外掛け　　4b 右突き付け3b 右腕返し　3b 巻き替え　2c おっつけ　2c 突っ張り　2c 引き付け　2c 引っ掛け　2c 吊り寄り　1d 吊り　　　1e たぐり　　2d	＜立合＞モロ差し3b 右差し　3b 左おっつけ2c 左前褌　2c 右前褌　1d 右突き放し1c 　　頭b肩c胸e 手d変化e	＜心＞息切れ番付運○ 投げ癖チョン立ち	＜技＞差し身	＜体＞粘り腰右足首
		重	6.0
力	E 7.0	馬力	7.0
		怪力	7.5
足腰	D 9.0	安定	8.5
		粘り	9.5
速	C10.0	出足	10.5
		敏捷	9.5
技	D 9.0	技巧	9.5
		キレ	9.0
離	E 7.0	突	7.0
		押	7.0
		引	7.5
組	D 9.0	寄	8.5
		投	9.0
		掛	9.0

★略歴・近況　　史上初の親子新入幕三賞という快挙を成し遂げた二世力士。中学を出て15年に入門、下積みは長かったが22年の名古屋で新十両を果たした。中位に定着していたが、足首を骨折して23年九州を全休。以後長らく幕下から抜け出せなかったが、ようやく再十両となった26年初場所2日目から10連勝と波に乗り、翌場所も勝ち越して一躍新入幕となった夏場所、好スタートを切って早々に勝ち越し、千秋楽条件クリアの10勝目を挙げて敢闘賞に輝いた。

★27年展望・続報　　地元九州では最高位で7勝。反則負けの一番が響いたが、さらに成長が期待できる。上位に進出し結びの一番を戦いたい。

★取り口解説　　右差し速攻が武器。外掛けも絡めてスピードに乗った寄りで魅せる。上背があるので四つに組むと真っ向取れる。

★攻略法　　　　軽量を突いて一方的に押し出せればベスト。差してくることが多いが、上手からの投げもあるので差し手を嫌って動きが止まると危ない。胸を合わせるのも良いが、外掛けや土俵際の粘りには注意が必要。

★パラメータ・スキル解説　　終盤に崩れる傾向があり、十両昇進、幕内昇進いずれも勝ち越してから連敗して厳しい星になったが、運に恵まれた。運といえば、勇み足で通算5勝もしているのは珍しい。粘りの賜物ともいえる。

逸ノ城　最高位:関脇　モンゴル出身　湊部屋　22歳
取り口：スケール・堅牢型				型：右四つ両まわし		得意手：寄り、投げ		190cm/190kg 巨漢中肉
体格	B13.0	懐	12.5	＜決め技＞左上手投げ4b 右下手投げ4b 右四つ寄り3b 左前褌寄り3c 左四つ寄り2c はたき　　3b 小手投げ　2c 掬い投げ　2d 上手出投げ1d	＜崩し技＞右首ひねり4c 引き付け　4a 巻き替え　1d 極め　　　2c おっつけ　1d	＜立合＞右差し　2a 左前褌　2c 左上手　2b はたき　2d 　　頭e肩c胸a 手d変化c	＜心＞慎重引き癖投げ癖つっかけ策士	＜技＞ワキ甘い被さり体入れ替え呼び込み右半身振り回し	＜体＞リーチ長立ち腰
		重	13.0
力	B12.0	馬力	10.0
		怪力	13.0
足腰	C10.0	安定	10.0
		粘り	10.0
速	E 6.5	出足	6.0
		敏捷	7.0
技	F 5.5	技巧	5.0
		キレ	6.5
離	E 7.0	突	7.0
		押	7.0
		引	8.5
組	D 9.5	寄	9.0
		投	10.0
		捻	9.0

★略歴・近況　　高校への相撲留学、実業団を経てアマチュアのタイトルを獲得。26年1月に幕下15枚目格付出で登場すると、連続6勝で十両へ。11勝4敗で4人による決定戦を制し優勝、翌場所は千秋楽元小結の栃ノ心に本割・決定戦と力負けしたが、13勝の星を残して入幕を決めた。そして新入幕の秋場所で嵐を起こす。初日から6連勝、勢に土をつけられたが再び勝ち進み、11日目は大関戦。稀勢の里を立ち合い変化で下す強心臓ぶりを見せれば、翌日は豪栄道を力でねじ伏せる。さらに横綱鶴竜をまたも立ち合い変化で破り46年ぶり新入幕金星。白鵬には完敗で優勝は逃したが、13勝で2場所目には関脇という新記録。ここでも苦戦しながら勝ち越して、一躍新スターとしてのし上がった。

★27年展望・続報　　春先にフィーバーを起こした遠藤を完全に食ってしまった驀進劇。正真正銘のゴールデンルーキーの2年目はいかに。

★取り口解説　　　がっちりと受け止めて右四つ狙い。下手が取れれば十分で、振り回しての寄りを見せる。左上手にも掛かれば盤石。右が入らなくても右で首を抱えてひねりながらの豪快な上手投げが打てる。

★攻略法　　まわしを許すと大きな身体を利して持久戦法を取り、重さに苦労する。下手な動きをせずにスキを見せないので攻めにくい。素早く懐に飛び込んで体勢を整える前に攻め込み、はたきを誘いたい。

★パラメータ・スキル解説　　　モンスターぶりを評価。技能面は辛いが、四つの型の完成度などを見ていると、上位の中では目立って悪癖が多い。

阿夢露　最高位:前頭十四　ロシア出身　阿武松部屋　32歳
取り口：正攻法型				型：左前褌右おっつけ		得意手：寄り、出し投げ		192cm/125kg ソップ筋肉
体格	E 7.0	懐	9.0	＜決め技＞左前褌寄り3b 右前褌寄り3c 拝み寄り　2d 両差し寄り2d 上手出投げ3c 下手出投げ2d 上手投げ　2c 下手投げ　2c 突き落とし2c 小手投げ　2d	＜崩し技＞おっつけ2b しぼり　　2c はねあげ　2c 突き放し　2c のどわ　　2c もろハズ　2d 切り返し　1d 浴びせ倒し1d 吊り　　1d 足取り　1e	＜立合＞ぶちかまし2b 左前褌　　2b モロ差し2d 右突き放し1c はねあげ2c 右差し　　2c 　頭a肩c胸d 手d変化e	＜心＞ツラ相撲強引晩成型初日× スロ-スタ-ト	＜技＞向こうづけ	＜体＞前がかり筋肉質両膝爆弾
		重	5.5
力	E 7.5	馬力	6.5
		怪力	8.0
足腰	E 7.5	安定	7.5
		粘り	7.5
速	D 8.5	出足	8.0
		敏捷	8.5
技	D 8.0	技巧	7.5
		キレ	8.5
離	E 6.5	突	7.0
		押	6.5
		引	7.0
組	E 7.5	寄	7.5
		投	8.0
		吊	8.0

★略歴・近況　　14年に入門、初黒星は同郷・あの露鵬に喫した。190センチを超える長身ながら当初は100キロに満たなかった体重がなかなか増えず、他の外国勢に後れをとった、20年になってようやく幕下定着、22年には幕下上位にも上がってきたが故障で三段目落ち。そこから立ち直るとこれまでが嘘のような勢いで24年初場所新十両となる。所要10年弱での関取の座に奮起し10勝1敗と走ったが、好事魔多し。膝に重傷をおって休場。翌場所は3枚目に上がるも、5場所連続全休で序二段落ち。萎えそうな気力を振り絞り、復帰してから負け越し知らず。1年あまりで十両に復帰、4場所連続で勝ち越してついには新入幕も果たした。

★27年展望・続報　　幕内では予想以上の苦戦で10敗を喫した。出直しとなるが、十両で負け越したことのない地力は本物。すぐに戻ってくるだろう。

★取り口解説　　どちらか、もしくは両方前褌を狙って頭をつける。まわしを取れば出し投げなどの技を駆使して力を発揮する。長身ながら遮二無二前傾姿勢で前褌を探りながら突き押しも見せる。

★攻略法　　　前褌を探ってくるが、引かずに突き押しで遠ざけたい。押し込んで前傾を崩してしまえば軽量なので一気に持っていける。

★パラメータ・スキル解説　　幕内ではなかなか廻しに手が届かず、突き押しに軽さを露呈した。的が大きいので突っ張りを受けるのは仕方がないが、捌き方が向上すれば長身を活かす形を作ることもできる。

平成27年　＜home＞＜データ解説＞＜現役＞＜平成＞＜昭和＞
上位陣	白鵬日馬富士鶴竜琴奨菊稀勢の里豪栄道
三　役	栃煌山安美錦妙義龍豪風碧山
古　参	旭天鵬若の里豊ノ島嘉風松鳳山豊真将北太樹豊響時天空翔天狼玉鷲佐田の富士蒼国来里山
中　堅	隠岐の海勢魁聖常幸龍千代大龍宝富士栃乃若臥牙丸富士東天鎧鵬德勝龍栃ノ心旭秀鵬東龍誉富士
新　鋭	髙安遠藤大砂嵐舛ノ山千代の国旭日松琴勇輝千代鳳
新入幕	鏡桜、貴ノ岩、照ノ富士、千代丸、荒鷲佐田の海、逸ノ城、阿夢露