平成名力士 

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平成の幕内力士【師匠編】

横綱

大関

優勝者 三役常連 関脇 小結1 小結2 小結3 幕内

竹葉山 北勝鬨 春日富士 久島海 大翔山 小城ノ花 旭里 湊富士
 肥後ノ海 巌雄 時津海  濱錦 北桜 隆の鶴 土佐豊 蒼国来 大道

 

 

 

  竹葉山 前頭十三  <突き押し>  宮城野  175/115    
F05 F05 ハズ押し3a

突っ張り3c

突き落とし3c

のどわ 3c

はたき 2d

引き落とし1b

モロハズ2d

モロ手突き1d

おっつけ2c

いなし 3c

肩透かし1d

とったり2d

吊り  1e

モロ差寄り1d

<立合>

ぶちかまし2b

モロ手突き2c

モロハズ2d

おっつけ2c

 

頭a肩d胸d

手c変化e

<技・体>

重心低い

 

<心>

晩成型

速攻

突押徹底

シンプル

E06 D09
C10 F05
E07 E07
E07 E07

 


 

  北勝鬨 前頭二  <右四つ寄り・投げ> 伊勢ノ海 185/140    
E07 D09 左前褌寄り3b

掬い投げ 3a

上手投げ  3b

下手投げ 3c

突き落とし2d

突っ張り 2c

上手出投げ2c

小手投げ  3c

はたき 2c

右おっつけ3b

左おっつけ2b

引き落とし2c

外掛け  2c

肩透かし2d

巻き落とし3c

とったり 2d

切り返し2c

鯖折り 1e

<立合>

右差し 2c

右おっつけ2c

モロ手突き2c

左前褌 2c

左おっつけ2c

張差し 1d

頭b肩b胸d

手c変化e

<体・技>

前捌き

差し身○

まわりこみ

膝送り

挟みつけ

逆四つ○

<心>

安定感

7−7

対変化×

 

E07 E07
D08 D09
D09 D08
D08 D08

  


 

 

  久島海 前頭筆頭  <極め・小手投げ>  出羽海  187/190    
B13 D09 小手投げ 5a

極め倒し 3c

がぶり寄り3c

突き落とし3c

四つ寄り3c

外四つ寄り2c

ハズ押し  3b

下手投げ2c

閂    4b

泉川 3c

はたき 2c

とったり3c

下手捻り2d

首投げ 1d

打っ棄り1e

内無双 1e

<立合>

体当たり2b

カチ上げ2c

抱え込み2b

モロ手突き2c

張差し 1c

頭d肩b胸a

手c変化e

<技・体>

懐深い

ワキ甘い

引張り込み

アゴ上り

体質柔軟

立ち腰

左足首・膝

<心>

上位キラ-

気迫

呼び込み

打たれ弱い

番付運×

勝負弱い

早熟型

B12 D08
E06 C10
F05 E07
E07 D08

 


  大翔山 前頭二  <右下手寄り・投げ> 立浪  182/185       
C11 D08

右下手投げ4b

右掬い投げ4c

右差し寄り3b

がぶり寄り2c

かいな捻り2c

モロ手突き3c

おっつけ 2c

上手投げ 2c

巻き替え 2d

極め  3c

張り手 3d

切り返し1d

はたき 2c

かわず掛け1e

右小手投げ2c

渡し込み2c

<立合>

右差し 2b

モロ手突き1d

カチ上げ2c

張差し 2c

左前褌 1d

頭c肩b胸c

手d変化e

<技・体>

ワキ甘い

右半身

腰重い

土俵際

腰爆弾

右足痛

<心>

慎重

打たれ強い

早熟型

 

 

D09 D08
E06 C10
D08 D08
E07 D09

 


  春日富士 前頭筆頭  <突き押し> 春日山→安治川 177/135      
E06 E06 上突っ張り3a

はたき  4a

突き落とし4a

引き落とし4b

蹴返し  3c

掬い投げ 2d

下手投げ 2d

とったり   2d

モロ手突き2d

張り手 3b

のどわ 3b

ハズ押し3c

いなし 3b

裾払い 1e

切り返し1e

肩透かし2d

おっつけ2c

モロ差寄り2d

 

<立合>

ぶちかまし2b

張り手 3d

おっつけ2c

かっぱじき3d

はたき 3c

けたぐり 1e

頭b肩e胸e

手b変化c

<技・体>

変化技○

回転○

敏捷

足癖

両肘痛

左ひざ

<心>

時間前

突押徹底

気迫

ツラ相撲

晩成型

E07 C10
B12 E07
C10 D08
D08 E07

 


  小城ノ花 前頭筆頭  <左四つ寄り・投げ> 出羽海 189/135    
D08 D08 右上手投げ4a

モロ差寄り2d

左四つ寄り2d

小手投げ 3c

掬い投げ 2d

はたき 2d

突き落とし2c

肩透かし2d

左腕返し3b

上手出投げ3c

吊り 3b

下手投げ 1e

首投げ  1d

外掛け  2d

引き落とし2c

うっちゃり1e

 

<立合>

左差し 2b

両差し 2b

差し 2d

右上手 3d

 

頭b肩e胸e

手b変化d

<技・体>

懐深い

体質柔軟

体入替え

 

<心>

ムラっ気

投げ多用

呼び込み

淡泊

早熟

番付運○

エレベ-タ

 

D08 E07
E07 C11
D08 E07
D08 D08

 

  旭 里 前頭十四  <右四つ寄り・投げ> 大島 186/135        
E06 D08

左上手投げ3a

四つ寄り2b

上手出投げ3d

掬い投げ 2c

突き落とし2c

はたき 2c

突っ張り 2d

下手投げ 1d

いなし 3d

極め  1c

モロ手突き1d

巻き替え 2c

腕返し 2c

小手投げ  1d

下手出投げ1e

内掛け  1e

<立合>

右差し 2b

左上手 2b

張差し  1c

モロ手  1c

いなし 2d

頭c肩c胸c

手c変化c

<技・体>

体質柔軟

体入替え

腰高

腰痛

 

<心>

投げ多用

呼び込み

 

 

E07 E07
D09 D09
D08 E07
D08 D08

 


 

 

  肥後ノ海  前頭二  <左四つ寄り・出投> 三保ヶ関  184/150   
D08 D09

左四つ寄り3a

上手出投げ4b

上手投げ 2c

突き落とし3b

下手投げ 2c

引き落とし3c

はたき  2c

掬い投げ 2c

小手投げ 2c

おっつけ 3a

のどわ  3b

肩透かし2d

外掛け 2c

巻き落とし2d

ハズ押し 2c

突っ張り2d

下手出投げ1d

内無双 1e

<立合>

左差し 2c

右差し 2c

モロ手突き2c

右おっつけ2c

上手  2c

はたき 2e

頭b肩d胸b

手d変化d

<技・体>

引き足○

左肩脱臼癖

<心>

長寿

慎重

 

 

E07 D08
D09 C10
C10 D08
D08 D08


 

  湊富士 前頭筆頭  <右四つ寄り・押し>  湊  186/160      
D09 D09

右四つ寄り3b

下手投げ 3b

上手投げ 2c

突き落とし3c

下手出投げ2c

上手出投げ3c

両差し寄り2c

小手投げ 2c

引き付け2d

逆とったり1e

はたき 3d

首投げ 2d

はね上げ2b

腕捻り 2e

巻き替え2c

しぼり 2c

<立合>

モロ差し2b

右差し 2c

左上手 2d

あてがい2c

ぶちかまし2d

頭c肩c胸b

手d変化e

<技・体>

マシュマロ

粘り腰

前傾○

右半身

右足首

逆四つ○

まわりこみ

<心>

慎重

持久戦

土俵際

晩成型

 

 

D08 E07
D08 D09
D09 C11
C10 D09

 


 

  巌 雄  前頭筆頭  <右四つ寄り> 北の湖  185/170    
C10 C10

右四つ寄り3b

上手投げ 3c

はたき  3b

突き落とし2c

上手出投げ2b

掬い投げ 2c

小手投げ 2d

引き落とし2d

右腕返し2d

極め  2c

おっつけ2d

投げ寄り2d

極め倒し1e

ひねり 1d

首投げ 1e

内無双 1e

<立合>

右差し 2a

カチ上げ2c

上手  2c

左差し 2c

はたき  2d

頭a肩b胸e

手d変化d

<技・体>

ワキ甘い

固太り

ヒザ硬い

両膝

左足首

<心>

連敗癖

対上位×

不屈

 

 

C10 E07
E06 D08
E06 F05
E06 D08

 


  時津海 前頭三  <右四つ寄り・投げ> 時津風  185/135    
E07 D09

左前褌寄り3b

右下手投げ4b

上手出投げ3c

ひねり  2d

掬い投げ 3c

吊り寄り 2d

両差し寄り3c

はたき  3c

巻き替え 2d

おっつけ 3c

廻し切り 3d

閂  2e

引きつけ2c

肩透かし2d

腕ひねり1e

突き落とし2d

<立合>

モロ差し3b

左前褌 2c

右差し 2b

張差し 2d

いなし 2d

頭c肩d胸c

手e変化d

<技・体>

相撲勘

もぐり

鴨の入首

まわりこみ

右ひざ

腰痛

<心>

勝負強い

ムラッ気

ツラ相撲

晩成型

番付運×

対突押×

 

D08 E06
D09 C10
C11 E07
E07 D08

 


 

  北 桜 前頭九  <右四つ寄り・投げ> 北の湖  189/175        
C10 D09

掬い投げ 3b

上手投げ 3b

右四つ寄り3b

右前褌寄り3c

拝み寄り 2c

突っ張り 3c

のどわ  2c

ひねり  2d

浴びせ倒し2d

極め   3c

小手投げ 2c

両差し寄り2d

張り手 2d

右腕返し3b

腕捻り 2c

後ろもたれ1e

<立合>

カチ上げ2b

モロ手突き2c

左前褌 2c

右差し 2c

いなし 2d

頭d肩b胸b

手d変化d

<技・体>

額広い

がっぷり○

ワキ甘い

足腰硬い

立ち腰

ユルフン

<心>

気迫

人気

時間前

ソルトシェ-カ-

勝ち運

ツラ相撲

超晩成型

 

D09 E07
E06 D08
E06 D08
E07 D09

 

  潮 丸 前頭十  <押し・右四つ寄り> 東関  176/165        
D09 D08

両差し寄り3b

モロハズ 3b

右差し寄り2b

がぶり寄り2c

のどわ  3c

突き落とし3c

突っ張り 2c

はたき 2c

右腕返し 2c

左おっつけ3c

右おっつけ2c

はね上げ 2c

浴びせ倒し2d

上手投げ 2c

上手出投げ1d

大逆手 1e

<立合>

ぶちかまし2b

モロ差し 2c

体当たり 2c

モロハズ 2c

モロ手突き2d

頭b肩d胸c

手c変化e

<技・体>

丸い体

重心低い

差し身

体質柔軟

呼び込み

左ひざ

右肩

<心>

エレベ-タ

速攻

晩成型

 

D08 D09
D08 E06
D08 E07
E07 E07

 

  隆の鶴 前頭八  <左四つ寄り・投げ> 鳴戸  188/175        
C10 D09

左四つ寄り3b

がぶり寄り3c

右四つ寄り3b

上手投げ 2c

小手投げ 2c

はたき  2b

突き落とし2c

素首落とし2d

極め   3c

閂   3d

引きつけ 2b

外掛け  2d

吊り  1d

浴びせ倒し2c

ひねり 1d

出し投げ1d

<立合>

左差し 2b

張差し 2c

体当たり2c

抱え込み2c

上手  1d

頭d肩d胸a

手d変化d

<技・体>

腰高

足腰硬い

がっぷり○

巨腹

両足親指

左ひざ

 

<心>

引き癖

ムラっ気

ツラ相撲

 

D09 E06
F05 D08
E06 E07
E06 D09

 

  M 錦 前頭十一  <右下手投げ・捻り> 追手風 180/125        
F04 E07

下手捻り 4b

左前褌寄り3b

引き落とし3b

下手投げ 3c

下手出投げ3c

上手出投げ3b

上手投げ 2c

首投げ  2d

はたき   3c

突き落とし2c

小股掬い 2d

渡し込み 2d

掬い投げ 2d

内無双 2d

一本背負い1e

掛け投げ1e

<立合>

右差し 2b

両差し 2d

張差し 2d

モロハズ2d

あてがい2c

頭c肩d胸d

手d変化d

<技・体>

重心低い

食下り

ケガ×

<心>

多彩

小技

番付運◎

ツラ相撲

 

E06 E06
C10 C10
C11 D09
D08 E07

 

  土佐豊 前頭筆頭  <右四つ寄り・投げ> 時津風  178/140   
E07 D09

右四つ寄り3c

上手投げ 2b

掬い投げ 3c

両差し寄り3c

はたき  2c

吊り寄り 2c

下手投げ  2d

うっちゃり3d

二丁投げ 2e

巻き替え2c

腕返し 3c

右ハズ 2b

渡し込み2d

おっつけ3b

突き落とし3d

跳ね上げ2b

<立合>

右差し 3a

カチ上げ2c

左おっつけ2c

モロ差し 2c

ぶちかまし2d

頭b肩c胸c

手d変化e

<技・体>

肩幅広い

重心低い

上体柔軟

粘り腰

差し身

左膝

右膝

<心>

土俵際

番付運×

早熟型

 

 

D09 E07
D09 D09
D09 C10
D09 D08

 


 

  大 道 前頭八  <右四つ寄り・投げ> 阿武松  187/165    
D09 D08

左上手投げ4a

はたき  3b

右四つ寄り3b

小手投げ  3c

掬い投げ 3c

突き落とし3b

出し投げ 1d

引き落とし2c

のどわ  2c

巻き替え 1c

右腕返し 2c

極め 2c

投げ寄り2c

左おっつけ2b

素首落とし1d

肩透かし1d

<立合>

右差し 3b

ぶちかまし2c

右突き放し2c

左おっつけ2c

左上手 2c

頭b肩b胸c

手d変化d

<技・体>

右堅い

変化技○

呼び込み

ケガ○

<心>

勝負強い

投げ多用

晩成型

 

 

D08 E07
E07 C10
E07 E07
E07 D08

 

  蒼国来 前頭二  <左四つ寄り・投げ> 荒汐  186/135    
E07 D09

四つ寄り3b

左前褌寄り2c

両差し寄り3c

手投げ  3c

上手出投げ3c

掬い投げ 2c

下手投げ  3c

下手出投げ2d

吊り寄り 2c

吊り落とし2e

たぐり 3c

切り返し2d

上手ひねり2d

突き落とし2c

二枚蹴り1e

外掛け  1d

<立合>

左差し 3b

両差し 2c

右差し 2c

前褌  2c

引っ掛け2c

頭c肩b胸c

手e変化e

<技・体>

逆四つ○

相撲力

回り込み

右上腕

腰痛

<心>

晩成型

不屈

番付運×

 

 

D09 E06
D08 D09
D09 D09
E07 D08

 

竹葉山

平成時代引退第1号の昭和の力士ではあるが、平成で最も多く部屋に賜杯を預かった名伯楽を、今シリーズの端緒としたい。長らく十両定着にも苦労していたが、昭和61年に優勝した勢いで幕内に2場所在位。

31歳で引退して間もなく先代が死去、急遽名門の宮城野部屋を託された。斜陽化していた部屋は、白鵬の登場で一気に復活。売れ残っていたやせっぽちを受け入れた大英断は相撲史を動かした。先代の娘婿に突如師匠の座を譲ったが、後任の不行跡を受けて復帰する幸運。白鵬の言動には度々監督不行届を責められたが、停年時に名跡交換して部屋を託した。


北勝鬨

均整の取れた体つきでキレのある技を繰り出し、長年幕内で活躍した道産子力士最後の砦。
入幕定着には時間がかかったが、6度目の入幕でようやく定着。最後まで二桁勝つこともなかったが、二桁負けることも珍しく、中位を主戦場に7年幕内で踏ん張った。10年5月を最後に遠ざかり、十両で2年頑張ったがついに明け渡して引退。これにより、新十両時には綺羅星のごとく居並んだ北海道出身関取が途絶えてしまった。前傾で左右おっつけから右四つ正攻法の相撲だが、上手下手からの投げに加えて珍手も披露している。

実績では弟弟子の土佐ノ海に劣ったが、長年の功労が認められ師匠停年に伴って伝統ある伊勢ノ海を継承。勢、錦木と伝統ある四股名を幕内に復活させた。


久島海

高校時代は選手権3連覇、さらに大学生、社会人も退けて全日本も制し、咆哮ぶりから怪物クッシーと注目を浴びた。日大でも1年次から3連覇するなど最強の名をほしいままにして角界入り。1年半で入幕。2年春には終盤まで優勝争いに加わり期待されたが、ケガも多く三役にも達しなかったのは残念。敢闘賞2回、金星2個。ワキが甘くて強引に抱え込んでいたが、巻き込むような小手投げは恐怖だった。

引退後は田子ノ浦として独立、ようやく碧山が幕内にという時に急逝し、部屋は閉鎖された。


大翔山

幕下付出デビュー。幕下から新十両まで3場所連続優勝と急速に力をつけ、2年9月新入幕。3場所目には早くも金星を挙げるなど通算3つの金星。5年1月にはあわや巴戦進出という12勝で敢闘賞を得たが、慢性的な腰痛に加え、アキレス腱のケガで4年足らずで幕内を明け渡すと、三役経験のないまま通算7年間で土俵を去った。巨体の割に右下手半身が多く消極的と言われたが、貴闘力と流血張り手合戦を演じる闘志も秘めていた。

かつて義父の元追手山が所属した追手風部屋を再興すると、遠藤ら人気力士が続々と輩出し屈指の大部屋に。黒海は欧州勢初の関取に、大栄翔は賜杯をもたらした。

 


春日富士

平成元年春新入幕から定着に成功。上位で目立ったのは引退前日の北天佑を破ったくらいだが、2場所のブランクを挟んで通算42場所幕内を務めた。回転の良い突っ張りと鋭い変化技を武器に躍動。唯一10勝をマークした2年名古屋では敢闘賞。対戦相手は全て平幕中位から下位、しかも決まり手は突き落とし5、叩き込み4、不戦1の怪記録だった。引き技が多かったが、当たる寸前や当たった瞬間の横への動きで大型力士を翻弄した。

引退後は、現役中に閉鎖された春日山部屋を再興して幕内春日王を育てる。年寄としてもやり手で理事に昇り詰め、一時一門は春日山・伊勢ヶ濱連合と名乗るまでに。春日山部屋を元M錦に譲って自身は雷を襲名、理事職で協会運営に専念しようとした矢先、不祥事で退職してしまった。

 


小城ノ花

父は関脇小城ノ花、弟は小結小城錦。貴花田と同時期に二世力士として躍進した。長身で柔らかい体から繰り出す右上手投げは二代目若乃花を彷彿させた。入幕3場所目には東2枚目に上がり霧島に大関初黒星をつけたが、この場所が最高位にして唯一の上位戦勝利となってしまった。2場所後に十両転落するなど、幕内でも勝ち越す力はあるのに番付の昇降が激しく、長く定着できなかった。十両では地力を発揮し4度も優勝している。

新制度の準年寄・小城乃花(晩年に改名)、父の停年後は高崎を継ぎ、平成26年には出羽海部屋を託された。すっかり衰退して関取不在となっていた名門を部屋付の弟小城錦とのタッグで立て直そうと奮闘。見事御嶽海が大成して3度の賜盃をもたらし、大関も張った。


旭 里

十両を1年ほどで突破して新入幕を果たすが、千秋楽負け越しで陥落。翌場所は最年少新入幕で注目された貴花田に初日敗れたものの9勝で再入幕を決めたが、今度は大敗。以後は十両ではほぼ上位に位置し、2年おきに再入幕するも、いずれも1場所で陥落した。2度の幕下転落を乗り越え、まだまだ十両の番人として働けそうだったが、10年1月を最後に突然引退した。やや細身の長身で右四つ、左からの投げを得意とした。

大島部屋付の熊ヶ谷、のち追手風部屋付の中川を襲名する。同期生の春日富士が興した春日山部屋が継承問題のこじれから閉鎖、追手風部屋が一時受け入れたが、中川を師匠として再独立することとなった。しかし貰い弟子との信頼関係の構築は難しかったか、程なくパワハラで解任処分を受けて時津風部屋付に。部屋も完全に解散した。


肥後ノ海

幕下付出から1年余で入幕。平成5年秋には丁髷姿のまま新大関若ノ花に土をつけた。筆頭で迎えた7年夏には曙から初金星、上位戦を終えて五分の星で残り3日だったが無念の休場。その後上位では大負けが続くも、11年春には貴ノ浪、貴乃花を連破。通算で金星2、銀星7を記録した。左四つで上手出し投げの上手さがあり、離れても取れる器用な力士だった。

連続9年近く保った幕内から怪我で転落すると、回復ならずまもなく引退。翌15年に木瀬部屋を興し、自身の不祥事で一時閉鎖の憂き目に遭うも、再興を許されると続々と個性派が誕生。上位力士こそ出ていないが、大卒を中心に常に関取多数を揃える大部屋に育ち、その中から徳勝龍が幕尻優勝を果たしている。

 


湊富士

粘っこい体で度々意外性のある逆転技を放つ、人呼んでマシュマロマン。柔らかく出足を吸収してしまうようで、押し相撲には嫌がられた。腕捻り、首投げの奇手で横綱貴乃花相手に初めて連勝した曲者として印象深いが、元来体格の良い真っ当な右四つで、上手、下手に出投げの技巧もあった。出世に時間はかかったが、25歳で入幕すると2度目の入幕から定着。平成7年九州では優勝した若乃花ら2大関を破り敢闘賞。長らく上位から中位に位置し、30歳前後になって金星3つを得ている。息の長い活躍が期待されたが、右足の怪我を負ってからは衰退して14年秋引退。

湊部屋はほぼ一子相伝で、2代目の師匠となる。時津風一門を離れて無所属、縁深い貴乃花一門に近い立場を取ったが、貴一門解体後は二所ノ関一門入り。米櫃となった逸ノ城は横綱大関を期待され、優勝も果たしたが、師弟間のトラブルが取り沙汰される中、あっけなく土俵を去ってしまった。

 


巌 雄

岩のようにガッチリした巨躯を活かした右四つ左上手の寄りで力を発揮した。北の湖部屋の一番弟子。順調に出世したが怪我に泣き、21歳で新十両を果たしてからも、怪我で2度全休するなど苦労して、再十両まで3年半を要した。が、その間蓄えた地力が開花し、所要4場所で新入幕。31歳で膝が限界に達するまで約4年間連続して幕内を維持した。その間、4度上位に進出するが、いずれも3勝12敗に終わっている。横綱大関からの白星は奪えなかった。

引退後は部屋付きで指導したが、一代年寄だった北の湖が死去したため、山響部屋として引き継いだ。その地盤を継ぎ、出羽一門内の親貴乃花勢力を代表する形で、若くして理事選に当選した。

 


時津海

軽量ながら力もあり、確かな技術を伴った右四つ相撲で技能賞4回。主に平幕中位あたりで推移したが、時に目立つ活躍。11勝で初の三賞を得て4枚目で迎えた13年秋、千秋楽に既に平幕優勝を決めている琴光喜を破り9勝。15年名古屋は大関栃東を破って9勝2敗で一時単独首位に立ち、4場所ぶり再入幕の18年1月にも終盤まで優勝争いに残って12勝。

まだ幕内で取れそうだった19年10月、新弟子死亡事件で師匠が解雇されたことを受け、急遽引退して時津風部屋を継承した。正代が名門に半世紀余ぶりの賜盃と大関昇進の使者を呼び込んで歓喜に沸いたが、コロナ禍での外出制限を破り退職勧告。二代続いて不祥事での交代となってしまった。二人の息子が入門間際だったが、退職を受けて立浪部屋からデビューしている。

 


北 桜

前髪が後退したいかつい風貌、豪快な塩まき、気迫溢れる敢闘ぶり、そして本場所でも構わずハイタッチに応じるサービス精神で、不祥事に沈む角界を明るく照らした。出世は遅く12年近くかかっての新十両。そこから定着にも2年余。5度目の十両から急に強くなり、3場所目には筆頭で13勝で優勝。30歳目前で新入幕を果たす。弟の豊桜とは、同時昇進も果たした。その後も定着には至らなかったが、30代後半でも元気に取っていた。右四つだが、右は差すより前まわしを引きつけた方が力が出る。笑う門には福来るで、不戦3、勇足3、つき手、つき膝でも白星を得ている。

引退後、父の兄弟子だった大潮の式秀部屋を継承。異例の一門外からの継承だった。ここでも珍名を多用し話題となった。

 


潮 丸

四股名の通りまん丸い体を活かした押しとモロ差しの取り口で幕内12場所、十両31場所を務めた。怪我が多く幕下まで下がることもあったが、何度も立て直し5度目の入幕では新入幕以来の勝ち越しを記録した。最後の2年は十両を保っていたが、21年夏場所を最後に師匠停年のため部屋を継承した。

弟弟子だが同時代に部屋頭だった小結高見盛にも厳しく指導していた姿が印象的。部屋も新設してこれからという時に早逝してしまったのは惜しまれる。

 


隆の鶴

同世代が芽吹いた頃には足の大手術で長期離脱。前相撲に落ちたりと苦労した。それでも大きな体を武器に新入幕では早々に勝ち越し、12日目には10勝1敗と優勝争いに残っていた元大関出島を破る活躍も、最後3連敗で条件付き敢闘賞を逃した。その後は故障で幕下落ち、這い上がって再入幕で6連勝で勝ち越した。幕内在位は5場所。同じく長身でもみ上げを蓄えた闘牙とのそっくりさん対決が話題。相撲ぶりは対照的で、巨体を生かした寄り、極め技で、腰高ながら腹を押しつけて出る迫力があった。

準年寄、仮株とつないでいたが、23年に師匠が急逝すると、鳴戸を襲名。その後稀勢の里が横綱に、安が大関に昇進するが、その際には田子ノ浦部屋。先代遺族と折り合わず、やむなく鳴戸を返上。急遽部屋も移転し名跡変更していた。

 


M 錦

琴光喜、高見盛と日大で同期。小兵らしくしぶとい相撲で技能を発揮。右下手からの捻り、投げを武器に幕内7場所を務めた。怪我も多く幕下、三段目まで落ちて苦しむ時期も長かったが、よく辛抱して、最晩年には当時最長ブランクの39場所ぶりの再十両を果たした。

引退後は、春日山部屋を継承した。前春日山は雷として理事を務めていたが、引責辞任し協会を離れた。すると賃料や年寄株譲渡に関して訴訟となって証書の提出ができず、さらに部屋に顔を出していないとして師匠交代の勧告を受ける。八方塞がりとなり、退職に追い込まれた。当時4番目に多く弟子を抱えていた部屋は閉鎖され、古巣の追手風部屋預かりとなったが、この処分を不服として多くの力士が引退したのは慕われていたということか。

 


土佐豊

30連勝を記録するなど最速タイの6場所で新十両。すぐに幕内中位に定着、初顔で大関琴欧洲を破っている。自己最高位の前頭筆頭で左膝を負傷。その後は故障を繰り返して急落、十両転落を機に手術して三段目下位まで落ちたが、よく再起して1年後に十両復帰。3年ぶりの幕内へ戻ったが、初日に負傷して僅か1日の幕内カムバックとなってしまった。1年後には再び三段目に落ち、今度は再起ならず。

ゴリラの愛称通り広い肩幅。元来右四つ上手相撲ながら、どちらでも差して懐に入っての寄り。日馬富士を反り返りながらうっちゃったが、惜しくも踵が踏み越して金星ならず。直後の負傷で粘りの相撲は見られなくなったが、双差しを磨いての再入幕は見事だった。

借り株で名跡を転々としたのち、間垣に落ち着くかと思われたが、時津風が退職に追い込まれると、急遽後継者に収まった。


大 道

通算決まり手で寄り切りを上手投げが上回る、近年珍しい力士。長らく幕下で足踏みし、十両目前で顎を骨折。十両は早々に突破しかけたが、賭博事件で謹慎し幕下転落。新入幕では28歳となっていた。定着に成功し2年13場所連続で在位。連続勝ち越しで迎えた25年名古屋だったが、初日から黒星が続いて千秋楽にどうにか全敗を逃れたものの突然の大乱調で幕内を明け渡すと、その後は復帰ならず。2年十両を保ったのち、幕下で負け越すと引退を表明した。

部屋付で残ったが、一時は旧貴乃花一門を率いた師匠が体調不良で急遽退職し、阿武松部屋を託された。

 


蒼国来

2年半ものブランクを経て復帰した苦労人。中国内モンゴル自治区出身。身体が細く関取になるまで7年を要したが、地力が開花し幕内にも定着かというところで八百長認定され、敢然と否認を貫き解雇処分となった。諦めずに訴訟を起こし、時間を要したが、解雇不当の判決を得て復帰が決定。最終成績を基に幕内での復帰となった。すぐに十両下位まで下がったが、感覚が戻ると自己最高位を更新。33歳になった29年1月には12勝の活躍で技能賞。翌場所には日馬富士から金星も挙げた。その後は幕内での勝ち越しはなく、2度目の幕下転落で引退。軽量だが上手を取ると力強く、吊りも見せた。右四つだったが、いつの間にか左四つが軸になった珍しい転向例。

日本国籍を取得しており、部屋付きを経て、師匠停年により荒汐部屋を継承。大波兄弟がついに本格化。若隆景が初優勝、さらに若元春も大関に迫り、かつての小部屋を隆盛に導いている。

 


(十両)金親、大竜 

最高位が十両でも部屋持ちにはなれる。現役時は北の湖部屋ながら先代の娘婿となって宮城野を一時継承した金親(月山)。大鵬部屋を継承した大嶽が解雇され、急遽継承した大竜。

 

 

 

 

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